研修医クエストレベル3~主訴の呪文

「初療だけやっといて!あとで行くから!」

研修医として働いている時に、こんな形で救急外来の初療を任される事があると思います。
私も経験があります。
こんな時にどうすれば良いのか。
慣れてくるとあまり難しくはないのですが、最初はオロオロしてしまうと思います。

また、少し慣れて勘違いしてくると
「生食を出して、採血を採っておけば良いんでしょ」なんて勘違いをする事もあるでしょう。
救急の初療を任された際は、どうすれば良いのか、ご説明致します。

救急や病棟コールの際は
慌てず

「主訴の呪文を唱えれば良いです!」


なんの事かいな?
と思いましたか?
しかしながら
「主訴の呪文」
これだけで
上級医はなんとなく
この先の記載内容が解るほど、大切な事です。

救急外来や病棟コールでは
まずは
救急診療の基本
ABCD(airway、breathing、circulation、dysfunction of CNS)に異常がないかをチェックしましょう。
ここで引っ掛かる様であれば、すぐに指導医をコールです。
一人で対応をしてはいけません。
初療はしながらもすぐに呼びます。

簡単に言うとバイタル異常や意識障害、麻痺があればすぐに指導医を呼びましょう。
すぐに指導医に連絡が付かない場合は
研修科でない他科の上級医でも構いません。
研修医に頼られて邪険にする医師は「ほとんど」いません。

でわでわ
本題ですが
ABCDに異常がない患者さんの初療ですが
まずは

「主訴の呪文を唱えましょう!」

「早く進めや!」とイラっとするかもしれませんが最後まで読んでみて下さい。

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