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#7 悩める人間

いまだに悩ましい、コロナの話です。

全数把握の出来ない現状であるが、コロナは第9波の懸念が出てきた。当院の検査でも陽性者は多い。

ヨーロッパではコロナは過ぎ去ったとして、マスクをしていない人が大半だそうだ。イギリスのように90%以上の方が罹って、集団免疫が出来ている国の話である。日本は感染経験のある方は50%程度である。コロナ当初、ワクチン接種を強力に進め、死亡者を減らした結果なのだが、皮肉なことに現状は、危険な状況は続いている。

2023年7月20日9時の世界のコロナ感染者数の統計では、
世界の死亡者6,895,394名である。
日本は74,707名(致死率0.2%)
因みにイギリスは227,524名(致死率0.9%)だそうだ。

コロナ禍をザックリであるがこの際、振り返ってみる。

2020年3月17日に、トランプ大統領は記者たちにこう言った。「イタリアで何が起こっているか見てみろ。アメリカはあんな立場にはなりたくない」。しかし、その後に急速に感染者が増えアメリカはこれも世界No.1となった。
オバマ元大統領にコロナ対策での脇の甘さを指摘されたトランプ政権は急速に支持を失なったのだ。
2020年11月21日当時の私の記載『感染者数というより、最早、世界ではコロナによる死者数に注目すると言う残念な事になっている。米国死者 25万2290人』。
現在までの累計では米国の死者数は1,169,014名(致死率1.1%)
イタリアは死者数は190,868名(致死率0.7%)。

現在、致死率で見ると日本と台湾は0.2%,韓国は0.1%である。中国は情報発信していないので定かでは無い。しかしながら、そこには明らかな人種間格差がある。加えて、日本、韓国、台湾は政府のワクチン接種を含めてのコロナ対応が適切であったと思う。『台湾は入国審査、制限を厳しくしていた。韓国は感染者のフォローアップや隔離施設の充実を図った。』と聞いている。

2020年5月14日の私は『イタリアは今も在宅介護が95%である。COVID-19に対して一番脆弱な層が,日本のように介護施設を介さず,津波のように医療機関に殺到するわけで,そうなったらひとたまりもないのだ。その懸念が現実のものとなった。日本は基本、施設介護である。もし感染が発生しても、施設が防波堤になり、クラスターの拡散を防ぐ担い手になるのかもしれない』と記録している。
エピデミック(epidemic)という言葉もある。これはある地域で短期的に感染症が流行することを意味する。エピデミックがさらに広がるとパンデミックになるという訳だ。日本では介護施設が期せずして防波堤となってエピデミックでおさまり、欧米ほどの広がりを見せなかったのかも知れない。これも致死率の低下に繋がったのだろう。もちろんワクチン接種の普及が最も貢献しているのだが。

今年の5月からコロナは5類感染症に分類された。一方で、様々なオミクロンの亜系統が報告されている。それらによる致死率は低下しているのだが、感染力は強く、結果、感染者の総数が増えて、死亡者の総数は減らない様相を呈している。沖縄のように「医療崩壊の瀬戸際だ」などと悲鳴に近い声が全国に広がるかも知れない。

特に5類になった途端、気の緩みから高齢者や基礎疾患を持っている方が接種を躊躇うとしたら、危険である。
致死率よりも感染者数と死亡者数に注目すべき段階に成っている。

私もこの秋に七回目の予防接種を受けるつもりだ。



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