#4 もてなしの心で見る社会
『区制施行90周年』を迎えた令和4年、板橋区は「ゼロ カーボンシティいたばし2050」を表明した。内閣府が公募する「SDGS未来都市」において、『絵本がつなぐ、ものづくりなど文化の町、子育てのしやすさが定住を生む教育環境都市~』をテーマとして提案したところ、その取組が認められ見事選定されたと以前、報告した。
この…絵本がつなぐ…と言う言葉は意味深である。
絵本自体がアートである場合もある。それだけで楽しい。しかし…つなぐ…にはある程度の説明が必要だ。
カーネギーホールの楽屋に写真が飾られている世界の指揮者、小澤征爾氏が『音楽は世界共通言語です』と言われた。同じく、絵本は言葉を凌駕する共通言語ではないだろうかと以前、述べた。
この…絵本がつなぐ…という言葉はどこから発せられたのだろうか?
坂本区長自らと推察する。
区長は幼稚園を経営して来た。子供達の気持に接し、絵本の魅力を普及したいと思われたのではないか?
絵本は字の読めない幼児でも分かる。しかしこれは大人も楽しめる。要するに絵本は守備範囲の広いものなのだ。
板橋区立中央図書館の絵本のブースには世界各国から、5万点近い絵本が集められている。世界100カ国、70言語の海外絵本を所蔵するいたばしボローニャ絵本館を私も閲覧してみたが、外国語で読めないものも多い。だが、分かるし、楽しかったし、心に響く出会いもあった。(戦禍に見舞われている国のものは、心が締め付けられます)
世知辛い世間で失われた何かに気付かされる、ゆったりした時間でもあった。
絵本がつなぐ、全世代、全世界を心で繋いで行く。
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