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#119:中学受験-読書感想文

以前の記事で中学受験スイッチを親子共々入れたという話を書いた。小6の5月だと少し遅いかもしれないが、まあとにかくやるしかない。

何かにハマる時、ついついその関連本を読み漁る癖がある。2,3冊ほど読んだので記録する。

中学受験は親が9割

まず最初の本。本のタイトルを見て息子は、
「じゃあ、本人が残り1割ってこと?少なっ!」
確かに、それは少なすぎるw

それはさておき、今どきの中学受験をスタートする親の心構えや中学受験の実態を掴める本。20年以上前の自らの中学受験体験や記憶に頼るのは危ないと思ってたので少しアップデート。

特に参考となった点とうちには当てはまらない点を整理して記録する。

参考になった点

この本の最も刺さったメッセージは、
中学受験する意味をあなたは答えられるか?
という点。

この問いかけにはハッとさせられた。
まずこの質問に子供が腹落ちした答えを持っているか。それ以前に親としての自分も答えられるか。妻との間でもその答えが一致してるか。

良い大学に入るため?
良い学習環境や友人関係を手に入れるため?
それとも大学附属で大学受験を回避するため?

このくらいの表面的な回答だと、恐らく子供が腹落ちすることはない。まだ本人がイメージできない大学や友人、学習環境と言われても…。

しかし、ちゃんと納得して進めないと途中で破綻をきたすほど、今の中学受験は小学生にとって過酷なものらしい。本人も疲弊するし、最悪の場合は家族関係も歪んで壊れるとのこと。

受験に取り組む覚悟と納得。家族一体となり、本人も親も楽しむ姿勢が必須とのこと。親のタイムマネジメント力や親子間のチームワーク。それを生み出す時間的な猶予、経済的余裕も求められる。なかなかに高度な取り組みだ。

受験勉強する子供が1番大変なのは当然だが、家族全体の強度も求められる。まあそれを読んで、俄然、自分のやる気に火は付いた。

その他に塾の使い方(塾は上位クラスの生徒に最適化されている)や最近の受験傾向(入試問題も例示)も参考になった。あとは、子供の身体感覚や生活知識(頭でっかちではダメ)が、受験に役立つというのも目から鱗だった。

当てはまらない点

一方であらゆる層を読者と想定しているせいか最上位校を狙う前提での例示が多くて、それは当てはまらなかった。御三家のひとつである、麻生中学の入試問題を度々例題に出されても、そりゃ難しいよなという感想になった。

あとは小学校低学年から受験方針を検討して、4年生からは大手進学塾に通い、必要に応じて家庭教師を雇うのも辞さないというスタンス。これが中学受験する人のフルコースだというのは分かるが、そこまですべきは最上位校を目指す場合に絞られる?(甘いのか?)と思う。
まあ何事も早めに準備すべしというのは分かるものの、これらは受験業界からのポジショントークになってしまう面(恐怖を煽って稼ぐ)は、多少差し引いて読んだ方が良いと思った。

それでも中学受験するしないに関わらず、親の習慣(子供への接し方)や子供の特性を捉えた的確なアドバイスが散りばめられているので、子育てする親としてもだいぶ参考になった。

大学附属合格バイブル

この本を手に取る時点で志望校が絞られる。いわゆる御三家や超難関のような中学を目指してるわけではない。何となく大学附属の中学に入ってもらえばなー、と思いつつ読んでみた。

参考になった点

読者が既に絞られているため(大学附属受験を検討してる保護者)、より実践的な話が多くて分かりやすかった。例えば、大学附属と進学校で入試傾向がかなり違うことやそれを踏まえて過去問対策に注力すべきという点など。

過去問を通じてゴール(解くべき問題)や相手(受験校)を知り、そのゴールから逆算して、対策すべきというのはかなり理に適っている。一方で大手進学塾では過去問を扱わない、もしくはなるべく遅いタイミングで扱う理由(志望校がバラバラで対応できない等)が分かった。

進学校に向いている子は早熟で瞬発力タイプ、大学附属に向いている子は好奇心旺盛なマラソンタイプという分類も本を読んで納得した。

当てはまらない点

著者のスタンスとしては、大学附属を目指すには大手進学塾ではなく個別指導塾が向いているとのことだった。書いてある理屈はその通りであるが、多少ポジショントークは否めない。(著者が個別指導塾を主催しているため)

ただ個別指導塾に通わせている我が家としては大学附属を目指す上でプラスの話題ではある。その他に受験問題のかなり細かいテクニックの部分でピンと来なかった点もあるが、全般的にはとても参考になる本だった。

2月の勝者

既に2つの本を紹介したが、実は1番のおすすめは「2月の勝者」という中学受験マンガ。

恐らく昨年放送した柳楽優弥主演のTVドラマを観た人もいるはず。その原作マンガとなる。

ドラマ化までされる原作マンガというのは、そのテーマ(中学受験)に直接興味がない人でも楽しめるように作られている。ストーリーに引き込まれて追いかけて観てるうち、最近の中学受験や親の留意点等が自然と頭に入ってくる。

子供も含めて家族全員でドラマも観てマンガも読んでいる。それで何より良いのは、受験あるあるや課題の共通認識ができたことである。

受験について親子で話す時、「あ、これは『2月の勝者』のあの時の場面と同じだね」なんて会話になる。細かい説明なしでも感覚の共有ができるのは、マンガやドラマならではである。

またマンガやドラマの中で登場人物たち(受験生やその保護者)が苦難や試練を乗り越えて行くので、それを通じて少し疑似体験ができる。この後、実際にそれと同じ場面に遭遇した場合でもまだ心の余裕は保てるかもしれない。

ということで、最新刊の15巻までマンガを最初から全部読むのはなかなか大変ではあるが、TVドラマ(Huluで視聴可)で観ることも可能なので中学受験に興味がある人にはおすすめです。

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3つの本をご紹介したが、これから中学受験をする子供達の親以外には全く関係ない本たち。自分が手に取り、読むことになるとは思いもよらず。でも読んで見ると、面白いものですね。

長文をお読みいただきありがとうございます。

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