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【ふるさとインタビュー】#5 湖岸の脱プラカフェ

皆さんこんにちは!TaBiwa+R荒木です。ふるさとインタビュー5回目となる今回は、昨年12月に烏丸半島にオープンした「KARASUMA TAKEOUT CAFÉ REED」の店長さんにお話しを伺いました。滋賀県初の完全脱プラカフェを始めることになった経緯や、脱プラの魅力を語っていただきました。


カフェを始めた理由

 元々会社ではネット関係の仕事がほとんどでしたが、新しい事業として思い切ってカフェをやってみよう!という形で始まりました。そのうちせっかくなら社会貢献できるものが良いのではという話になり、初めは保護犬カフェの話が出たのですが、カフェの運営に加え生命を扱う仕事は全くの初挑戦のため勉強が必要でした。そこで、保護犬カフェを始める前にも何かできないか話し合い、コロナ禍のテイクアウトでプラスチックごみが増えていることを背景に、脱プラスチックのカフェをやることになりました。

 カフェの名前にある「REED」は英語で葦(アシ)という意味です。琵琶湖沿いでの営業ということや、葦は風で倒されても起き上がるというところから、粘り強い活動に繋がればという思いで「REED」とつけました。今はまだ営業において葦の利用はありませんが、葦をつかったストローなどを取り入れて環境に対するアクションを起こせればと思っています。

 カフェはいろいろな年代の方が利用されます。以前同じ場所にあったお店がペット連れのお客様が多く、そこからの常連さんもいらっしゃるので、リピーターはペット連れの方や散歩ついでの方が多いですね。また琵琶湖博物館の隣に位置しているので、そこからの家族連れもいらっしゃいます。お店の看板商品がトゥンカロンなので、SNSをご覧になった若い方が来られることもあります。逆に年配の方が、新聞やびわこ放送のメディア媒体での発信を見て来られることもあります。本当に幅広くいらっしゃいますね。

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進化系マカロンのトゥンカロン。 韓国発祥のスイーツで、マカロンにクリームをたっぷり挟んだ新感覚スイーツ。(KARASUMA TAKEOUT CAFÉ REED HPより抜粋)

脱プラの難しさと魅力

 脱プラの難しいところはコストがかかってしまうところです。プラスチックのストローは1本1円しないくらいで仕入れられますが、紙製だと2.5円くらいになります。やはり商売をする上で仕入れはできるだけ安い方がいいという面はありますし…こういったところが一般的なカフェが脱プラにとっかかりにくい原因ではないかと思います。
あとは入れ物が紙製だと中が見えないので、見た目が映えるドリンクのような商品が作りにくいといった点もあります。紙の包装だとサンドイッチのソースが液漏れする心配もあるので工夫が必要だと感じています。

 魅力は、やはりお客様に脱プラに気づいてもらえることですね。店の中でも「滋賀県初の脱プラカフェ」という宣伝をしていますが、その文字に気づいてもらえたり、利用された方の脱プラに対する意識を少しでも変えられる可能性があるので、目には見えないけれど実りのある活動だと思っています。

個人的に脱プラカフェを始めて変わった点は、1番はコンビニのレジ袋などをあまり使わずにエコバッグを持ち歩くようになったことです。本来のストローは石油由来のプラスチックを使っているものが多いのですが、最近はPLA(植物由来のプラスチック)を使っている店もあり、「そのような脱プラのやり方もあるんだな」と新しい視点を持てるようにもなりましたね。

地域に根付いた活動を


 会社の本社の近くだったことや、保護犬の活動が目的だったので自然が多い場所でやりたいという気持ちもあり、琵琶湖の近くの烏丸半島での営業になりました。脱プラカフェとして環境に対する取り組みをしている点では、都市の方が人も多く興味を持ってくれる人も増えると思います。しかし琵琶湖博物館の近くということで、博物館に行った後カフェに寄ってもらえれば、琵琶湖の歴史を知って脱プラカフェで環境についても考えられる機会になるのではと思います。

 琵琶湖はバス釣りの有名な所である分、外来魚などを不法に放流したり釣り針をそのまま置いていったりする人もいます。他にも、湖岸沿いのたき火で芝生がこげたり、バーベキューのゴミがそのままだったり…琵琶湖の環境自体を変えることは難しいですが、琵琶湖沿いのゴミ拾い活動などをお店で呼びかけて、地域の方や学生さんなどとみんなで協力して盛り上げていけたらなと思っています。脱プラカフェだけで満足せず、地域に手を伸ばしていければいいですね。

コロナ禍での開店


 コロナ禍での工夫としては、お店の名前に“テイクアウト”とつけたことです。オープン当初は持ち帰り専門店なのかというお問い合わせも多かったですが、「もし店内が混んでいたら持ち帰りもできるんだ」と知ってもらって、安心して来てもらえることに繋がっていると思います。開店当初もコロナ禍でなかなか訪れにくい状況ではありましたが、集客につながる1つのきっかけになったのではないでしょうか。また当店は店内よりもテラス席のほうが多いので、密にならない環境で飲食ができる、ピクニック感覚で行けるという点でも都市と違って良かった点だったのではと感じています。

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※緊急事態宣言の発令、延長に伴い2021年9月30日(木)まで臨時休業されています。ご訪問の際は上記のHPやInstagramをチェックしてください!

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