不思議と幸福が集まる「九州」という謎
毎年都道府県別に「幸福度」ランキングが公開されており、2023年度版が8月に公開されたので、紹介します。
このアンケート調査は、幸福度、生活満足度、愛着度、定住意欲度の観点で各都道府県民約1000名に行ったものです。
細かい数値はともかく、このうち幸福度ベスト１０を見てみましょう。
1 沖縄
2 鹿児島
3 熊本
4 三重
5 大分
6 奈良
7 宮崎
8 滋賀
9 福岡
10 高知
太字が九州で、実に過半数を締めます。
ただ、この手のアンケートは回答者の性格によります。特に日本人は一般的に控えめに回答すると思われており、安直に評価は出来ないです。
例えば、（投稿時点で）日本は名目GDPがアメリカ・中国の次いで世界第３位、つまり豊かな国といってもいいでしょう。
ところが上記の国際版に近い幸福度ランキングで日本は毎年低い順位です。直近の2023年度は47位で長年このあたりを上下しています。（2022年度は54位）
この調査方法も各国民へのアンケートによるものです。
日本国民に「あなたは幸せですか？」と聞くと、つい自慢気になるのを避けて「まぁまぁ」とか「いえいえいえ、そんな滅相もない」と答えそうな方が多い気がしませんか？
都道府県ランキングでも、もしかしたら九州地方に住む人は、（幸福度を客観的に示すのではなく）本音で答える（か自慢したい？）性格の人が多いだけなのかもしれません。
それをもう少し客観的に（回答者の性格によらない）評価できる数字があります。
「合計特殊出生率」です。
ざっくりいうと、その地域での女性人口数を考慮した「出生率」です。
十把一絡げに括るのは乱暴ですが、この数値が統計的に高いほどその地での幸福度を示していると解釈してもよいかなと思います。
公開されている範囲内で、2020年の地域別結果を紹介します。
際立ってとまでは言えませんが、明らかに一番下の九州地方全体でこの値が高いことが分かります。（何となくですが西ほど高い気がしますね）
「幸福」というのは極めて主観的で個人的ですが、ここまで数値で見るとやはりその原因が気になります。
「なぜ九州に住む人たちは幸福なのか？」
その仮説を見つけたら、これからも発信していきたいと思います。
（タイトル画像は佐賀県唐津市の「波戸岬」。別名「ハート岬」）
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