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H&Mやグッチ欧米ファッション企業ら:サステナブルな素材の調達へ- FSC®認証の繊維を使用- <SDGs:素材・原材料の原産地まで表示を推奨>(2021.2)

ファッション業界ではリサイクルポリエステルやオーガニックコットンなど、サステナブルな素材が注目され、シフトが進んでいる。

特に注目されるのは、欧米ファッション業界の代表でもあるH&Mやグッチ。コロナ禍のパンデミック危機に直面する中、SDGs促進のピボット戦略としてサステナブルな素材原料の調達。森林保護のための、原生林や消滅の危機にある森林からの調達を避け、FSCなど森林認証のある原料を選ぶことをアピールしている。

(FSCとは: 森を守るマーク 森林認証制度FSC®)
環境保全の点から見て適切であり、社会的な利益に適い、経済も継続可能であり、責任ある管理をされた森林・林産物の責任ある調達に対して与えられるFSC認証。消費者は、このFSCのマークが入った製品を買うことで世界の森林保全を応援できるという仕組み。(出典:WWFサイト)

【どこのどんな森から調達されたセルロース繊維なのか原料の生産地を明らかにする】

●スェーデンの大手アパレルメーカーのH&M
H&Mは2025年末までに自社の製品に使用するセルロース繊維をFSC認証林から優先的に調達を行うと宣言。

また、H&Mに製品を供給しているサプライチェーンに対しても、森林保全に関する独立した監査機関を通じて持続可能な繊維であることを証明することを要請。

H&M社の環境ビジネスエキスパートであるマドレーネ エリクソン氏は、森林保全独立監査機関とFSC認証の原材料を組み合わせることで、私たちが使用する繊維が適切に管理されている森林から調達されていると確信できると言及している。


●イタリアのファッションブランドのグッチ
グッチも、FSC認証を得た森林および森林保全独立監査機関の基準を満たした生産者からレーヨンなどのセルロース繊維を調達すると表明。


セルロース繊維だけでなく他の素材に関しても、グッチは原材料を原産地まで追跡するという目標を掲げ、2025年までにはその割合を100%にまで引き上げる。
 
ファッション業界は廃棄量の多さや環境負荷が高いことが認識されるにつれ、それを是正しようとするサステナブルな傾向が年々高まっており、繊維の原料や加工についての原産地追跡など環境配慮についても重視するブランドや繊維会社が拡大する動きを示している。


https://nyseikatsu.com/editions/807/pdf/page06.pdf


 

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