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2020年版男子5000m25歳以下の世界ランキング(エチオピアを除く)

ホクレンディスタンスチャレンジ千歳大会で当時21歳の遠藤日向選手(住友電工)が13:18.99の日本歴代7位の好記録をマーク。これは、竹澤健介の13:19.00の日本学生記録を上回るもので、もし大学生であれば日本学生新記録だった(実業団と大学の競技環境は異なるので単純比較はできないけれども参考として)。

そこで、日本の中長距離界のレベルアップが感じられたのかもしれないが、この13:18.99の記録は実際にどうような立ち位置にあるのか?単純に気になったので、2020年8月30日現在までの記録統計を元に、相対的な順位を探ってみる。

(noteでは図表を作成することや、元々作ってあったものをコピペしてそのまま挿入することができない...wordpressだとすぐに作成できるが...)

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(要拡大)

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【備考】
・D. ハンターを除いてサブ13:20を持っている選手を記載
・2020年8月30日までの記録と年齢
・ケニアの選手は今季サブ13:15をマークした選手まで記載
・エチオピアの選手は今季誰1人5000m不出場なので省略(内戦の影響)
・東京五輪参加標準 13:13.50(2020年4月以前・2020年12月1日以降の記録が有効)

【考察】
遠藤日向の今年の13:18.99は現在で、今年29番目の記録(室内の記録を含む)。そのうちエチオピアや多くのアフリカの選手は含まれていない(アフリカの選手はトップ選手を除いて今年の海外大会出場が困難)。

ここのリストにいる選手全員が東京五輪で5000mを目指しているわけではないが、このリストにない選手にも東京五輪で5000mを目指している選手がたくさんいる。

今年の5000m(室内含む)の記録順のランキングでサブ13:20は
・ケニア9人
・アメリカ9人
・エチオピア0人

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(要拡大:2020年5000m記録順)

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(要拡大:2020年室内5000m記録順)

アメリカとケニアはそれぞれ3人ずつしか五輪代表を出せないのと、エチオピアが含まれていないこと、ドーハ世界選手権の5000mに出場したものの今年は理由があって5000mに出場していない選手など10人を含んで、これらを考慮すると今季の遠藤日向の13:18.99は28-32番目ぐらいといったところだろうか。

ただ、まだまだ試合数が少なく単純比較が難しい。また、遠藤の22歳いう年齢は伸び盛りの年齢で、来季に記録を伸ばす可能性も十分にある。

13:13.50の標準を切れるレベルであるか、ペーサーのいない選手権レースでの実績、13分1けたの記録にまで伸ばせるかどうかで、決勝のスタートラインに立てるかどうかの目安となるだろう。

東京五輪の男子5000mのターゲットナンバーは42。この42人に入れるかどうかは13:13.50の参加標準記録突破者と、それらの選手を除いた世界ランキングの上位者で42人が埋まるところがボーダーラインとなる。

今回25歳以下に限定したのは、だいたいそれぐらいの年齢で10000mやロードに転向する選手が多いことが理由である(もちろんそうでない選手も一定数いる)。一部、25歳を越えて1500mから5000mに種目を伸ばす選手もいるが、ここで25歳以下に設定したのは、この種目でまだ大きな伸び代があるかどうか、というところをポイントにしている(一般的にはVO2Maxは25歳ぐらいから低下すると言われている)。

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