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【2020年7月28日以降の公認トラックレースで競歩を除いてVF4%・ネクスト%・αフライ等は使用不可】:世界陸連がシューズの競技規則と東京五輪マラソン・競歩の資格有効期間を改定(8月11日修正・加筆有)

世界陸連は2020年7月28日に、競技で使用するシューズに関する競技規則と、東京五輪のマラソン・競歩種目における資格有効期間の改定を発表した。

(上:2020年7月28日発表・下:2020年8月10日発表)

7月中旬の世界陸連の評議会(Council)でこれらの改定項目が正式に承認され、【公認トラックレースでは競歩を除いてVF4%・ネクスト%・αフライ等の使用はできない】等のシューズに関する新たな競技規則Rule 5は2020年7月28日から適応された。

7月28日以降に禁止されているシューズで出した公認トラックレースでの記録は無効となり、すでに8月6日にスウェーデンで、8月7日にノルウェーで行われたトラックレースの記録は非公認扱いとなっている(8/6のほうは失格扱い)。

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(世界陸連競技規則:Rule 5より作成)

世界陸連は今年の1月31日に「2020年東京五輪までの暫定的な措置」として、競技で使用するシューズはソールの厚さが40mm以下(スパイク30mm以下・2月1日以降から施行)、また、プロトタイプの使用を禁ずる“4ヶ月ルール”(4月30日以降から施行)の制定を発表したが、今回新たに競技規則に修正を加えた。

元々、世界陸連の1月31日のシューズに関する競技規則改定においては、2020年東京五輪後に再修正される可能性があることを示唆していた(結果、五輪は2021年に延期になった)。

これらの改定の目的は、大手シューズメーカーと世界スポーツ用品産業連盟(WFSGI:World Federation of the Sporting Goods Industry)の代表者を含む、陸上競技で使用されるシューズに関するワーキンググループ(WGAS)が、イノベーション、競争上の優位性、普遍性の間の適切なバランスを見出すためである。

当面、このワーキンググループでは2021年東京五輪終了後までに現在のボードメンバーの間で適切な合意点を見出すことに注力していく

競技規則“Rule 5”改定後の3つのポイント

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