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低温調理との相性が抜群な食材!北寄貝(ホッキガイ)

今回のテーマ食材は、北寄貝(ホッキガイ)です。

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北寄貝の代表的なメニューと言えば、何が頭に浮かびますか?
刺身に加えて鍋、炊き込みご飯などが一般的でしょうか。北寄貝の産地である苫小牧では毎年10月に「ホッキまつり」が開催され、ご当地B級グルメの【ホッキカレー】に加えて、【ホッキ飯】や【ホッキ焼きそば】と言った個性派メニューが提供されます。

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北寄貝の旬は不定で、産地を変えれば年間を通して比較的美味しいものが頂けるように思います。なので、夏場に大きな北寄貝を見つけると貝好きとしては嬉しくなります。割と大型の貝なので調理を工夫して楽しめるので。大型だから、食感も独特なので。いつもだとイタリア料理にアレンジする事が多いのですが、今回は低温調理機を入手したばかりなので、迷うことなく低温調理を行いました!

結果として、期待通りの新しい食感と強い甘みに出会うことが出来ました。

北寄貝の適切な設定温度について

自分でも調べてみましたが、BONIQの公式サイトに【牡蠣のコンフィ】があり、2度に分けて火入れする手法がユニークだったので、北寄貝に転用してみました。

北寄貝は火を入れると甘みが急増し、香りが良くなり、食感も増す貝です。ただ、加熱しすぎると硬くなり一気に失速してしまいます。よって、低温調理は最適な調理法の一つだと実感しました。

調理のご説明に入る前に、北寄貝の捌き方(剥き方)についてですが、かなり楽です。殻の隙間から包丁を入れて、両端の貝柱を切れば、殻が開きます。そこから手で殻から身を外し、ウロ(内臓、開いた時に見える黒い部分)を除去・水道水で洗い流せば、可食部が残ります。二枚貝の内臓は貝毒を蓄積している可能性が高いので、食べるのは止めておきましょう!

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身、貝柱、ヒモが可食部となります。これらは低温調理用のバッグに放り込みましょう!全て違った魅力がありますが、低温調理ならば難しい事を考えずに楽しめます。

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北寄貝の低温調理についての詳細

【低温調理機の設定と使用する調味料】
設定温度・設定時間:85℃・5分→86℃・3分
調味料:気仙沼完熟牡蠣のオイスターソース、白胡麻油、ローリエ、唐辛子
・調理前に急冷用の氷水を準備

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【調理の手順】
1. 殻から身をはずす+内臓を除去して水洗い(上述)
2. 可食部(前掲の写真ご参照)を調味料とともに真空パックにする
3. 低温調理開始
4. 85℃・5分経過後、氷水で急冷
5. 再び低温調理開始、3分後、出来上がり

【注記】
なし。メチャクチャ簡単です!注意点は上記の貝毒くらいでしょうか?
あとは貝毒以外で気になるとしたら、ノロウイルス。北寄貝の検出率は4.2%程度との事です(東京都食品衛生調査事業2011)。参考値としては、カキが10.5%、シジミが18.4%となります。
今回のレシピは元が牡蠣なので、ノロウイルスが死滅する「中心温度85℃以上90秒以上」をクリアしているので、心配は無用です。

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実食!【北寄貝の低温調理・和風コンフィ】

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低温調理器を用いながら85℃、86℃と高温だったので心配でしたが、低温調理ならではな生っぽくもキッチリ加熱された状態に仕上げられました。

北寄貝の甘みが十分に引き出されていて、トロットロ。そして、繊維質がしっとりほどけてシャクシャクと心地良い食感を楽しませてくれます。トロトロとシャクシャクのバランスは茹でたり煮たりしたものとは別物です。また、鮨店の醍醐味であるサッと火入れしたものとも異なる魅力です。

そして、生の状態で感じる磯の強い香りが払拭されるのも良いです。パウチだと大丈夫かな…と少し不安でしたが、良い意味での北寄貝の香りに変わっていました。

仕上げに掛けたアパッペマヤジフの生胡椒との相性も抜群でした。

調理後に「あおもりの肴」と言うfacebookグループを見つけ、そこから辿ったところ、クックパッドに膨大なレシピを発見しました。中には「60℃・20分」と言うレシピや北寄貝とゴボウを「60℃・60分」で低温調理して作る【ホッキ飯】のレシピがあり、大変興味をそそられました。次回試してみたいところです。


低温調理に関心のある方は、【低温調理器についてのブログ記事】をご参照ください。

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