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すしログ江戸料理帖【タコと大根の酢味噌和え】

「すしログ江戸料理帖」は今や絶滅危惧の「江戸料理」の魅力を伝えるレシピ紹介マガジンです。僕に「江戸料理」の魅力を伝えてくれたのは「江戸前芝浜」の海原親方です。この方は凄い料理人で、江戸時代の文献を読んで江戸料理を現代に復活させている偉人です。

そして、僕も江戸料理の人気向上のために貢献したいと思い、本マガジンを始めました。江戸料理の魅力を簡単に挙げると以下のとおりです。

  • シンプルで手軽

  • 季節や旬を感じられる

  • ヘルシー

  • 日本酒との相性が抜群

江戸料理の魅力が伝われば幸いです!
さて、前回は江戸料理【蛸飯(タコの炊き込みご飯)】を紹介しました。

今回紹介するレシピは【タコと大根の酢味噌和え】です。
タコの酢味噌和え自体は居酒屋でも見かける一品ですが、江戸料理のレシピは大根と合わせるところが特徴です。食感と瑞々しさが加わることで、飽きが来ない味わいへとバージョンアップされます。

【タコと大根の酢味噌和え】

【タコと大根の酢味噌和え】は1805年に刊行された『會席料理細工庖丁』で紹介されている料理です。ただ、この書物には食材の取り合わせしか書かれていないため、福田浩さんの『料理いろは庖丁』を参照しています。

使用する材料・調味料

大人2人分の材料です。

  • タコ:足1本

  • 大根:2〜3cm

  • 白味噌

  • お酢

  • 七味唐辛子:好み

・タコの胴(頭)も少々あると食感が増えるので楽しいです。

・使用する白味噌とお酢の味に基づいて量を調整してください。お酢を一気に入れさえしなければ、失敗することはありません。

・七味唐辛子は関西風の山椒が効いたものよりも、一味唐辛子が効いた関東風のものの方が江戸料理らしい味わいになります。

レシピ(作り方)

  1. タコを茹でで、小口切りにする。

  2. 大根は薄切りにした後に、色紙形に切る。

  3. 白味噌とお酢を混ぜて酢味噌を作る。

  4. タコ、大根を交互に重ねて、酢味噌を掛けて、七味唐辛子を振れば完成!

・大根を生で使うので、楽ちんです。カットは好みの形で構いません。薄すぎず、厚すぎずでなければ!

最後にひとこと&お酒とのペアリング

白味噌の甘味と大根のほのかな苦味がタコの旨味を引き立てる大人の味わい、大根の食感も軽妙なアクセント、使用するお酢で味が全く変わるので注意!!米酢と梅酢を混ぜるのオススメ

この料理に合うお酒については…

  • 樽酒の冷酒!

  • フルーティーでない純米酒の常温(ひや)

樽酒については、他のタコ料理と同じですが、今回の料理は酢味噌のコクが加わるので、旨味をダイレクトに感じる純米酒も合わせられます。フルーティーな甘やか系の香りのお酒だと甘味がもたつくので、合わせない方が無難です。


また次回を楽しみにして頂ければ幸いです。

励ましの「スキ」を頂けると、次のレシピを書く原動力になります!


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