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【weekly post】米建造環境分野VC、Building Ventures 2021年投資先pick up

weekly post3本目は、先週に引き続いての建設領域になります。来週は久々にヘルスケアを見ようかなと思っていますが、気分次第なのでどうなるかわかりません。

先週書いたBrick&Mortar Venturesは(まさかのVenturesのスペルを間違え倒していたのは秘密)建設系を幅広くという感じでしたが今回は建設の中でも「built environment」(日本語訳すると建造環境とか構築環境とかになるっぽい)と呼ばれる領域にフォーカスしているVCになります。

前回分はこちらから

VCとしての特徴と領域の特徴を意識しながら投資先を探って行ければと思います

Building Venturesとは

2017年、ボストンにできた比較的新しいVCで1号ファンドは、2018年に5,300万ドル規模でクローズしています。

既に20社程度に投資を行っており、ステージ感としてはシード~シリーズB程度までと前回取り上げたBrick&Mortar Venturesと同じような感じになります。

Brick&Mortar Venturesとの違いで言うと、Brick&Mortar Venturesは、建設領域を幅広くという感じだったのに対し、Building Venturesは、建築×持続可能性というような感じで、環境に配慮するような建設領域のスタートアップに投資をしています。

ファウンダーは、Jesse DevitteTravis ConnorsでJesse DevitteはCADなどの建設向けソフトウェアをてがけるAutoDeskのVPも務めた経験があります。そのほかのメンバーも建設領域のスタートアップや大手企業にいた経験を持つメンバを中心に構成されています。

それでは、2021年に投資された投資先を見ていきましょう。

【設計管理プラットフォーム】Canoa Supply(2021/01発表)

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ステージ:シード

調達金額:不明(ラウンド総額)

新規・追加:新規投資

リード・フォロー:不明(TMVとの協調投資)

サービス内容:大規模なポートフォリオ管理を行う不動産管理者等向けの設計管理プラットフォームで、既存建物の改修を低炭素で行えるよう、建物エリアごとの法規制の確認、設計、空間計画、家具等商品のキュレーション・購入、必要に応じたエキスパートサポートを1つのサービス内で提供する

サービス側でアメリカすべての州の規制等に対応できるよう、建築家、エンジニアなどのネットワークを構築しているため、エリアによる制約等なく使うことができる

余談ですが、CemexVentures(メキシコのセメント会社でセメントメジャーの1社CemexのCVC)の2020年ConTechスタートアップTop50にも選ばれているスタートアップです

【請負業者管理】Go Contractor(2021/02発表)

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ステージ:シリーズA

調達金額:$5M(ラウンド総額)

新規・追加:新規投資

リード・フォロー:リード投資家

サービス内容:建設現場における請負業者管理のサービスで、主に①請負業者の登録管理、②請負業者向けの作業に関するトレーニングとオリエンテーションを提供する

①業者から登録された情報はサービス側でチェックされ、資格などが決められたルールに合ったものであるかなど確認し、ルールから外れている場合は管理者に対して自動でアラートが飛ぶことで管理者側での確認の手間を省く

②トレーニング、オリエンテーションはオンラインで提供され、複数言語にも対応しているため、対面で行う時間やコストの削減につながる

このほかにも、現場で見かけない作業員を見つけた場合のチェック機能やCovid-19対応として作業員の健康管理機能も用意し、管理者にかかる様々確認等の手間を省くことで時間とコスト削減に貢献する

【地熱システム】Dandelion Energy(2021/02発表)

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ステージ:シリーズB

調達金額:$30M(ラウンド総額)

新規・追加:追加投資

リード・フォロー:フォロー投資家(リード:Breakthrough Energy Ventures)

サービス内容:家庭用地熱システムを提供する企業で、既存の冷暖房装置をこのシステムに置き換えることで環境に貢献する。またコストとしても、灯油やプロパンを利用したケースと比較して、年間1,000ドル程度、冷暖房費を節約できるとしており、コストと環境を両立するサービス。

導入までのステップは、①設置要件を満たす家かのオンラインでの確認、②コンサルタントとのオンラインでの節約可能性のヒアリングと試算、③設置場所等の調査(オンライン)、④設置(地理的な複雑さにより2-14日程度)というステップでどの家でも設置ができるというわけではない


まとめ

3社取り上げてみましたがGo Contractorだけ若干毛色が違うかなという感じですが、総じて環境という視点が入った建設領域という感じですね。

前回のBrick&Mortar Venturesの投資先を見たときは、建てるまでのバリューチェーン上の改題解決の色が強かった印象ですが、今回のBuilding Venturesは、建てた後の改善って文脈の投資先もあり、改めて建設領域のバリューチェーンって長いなと思いました。

日本国内にもいても修繕需要は今後高まっていくという話が前々から言われていますし、関東だとたまプラーザ(神奈川)、多摩センター(東京)、関西だと千里ニュータウン(大阪)などの再開発がありますが、今後も老朽化するマンションは増加傾向で、R20年末には築40年を超えるマンションの戸数が366.8万戸に上るとされており(ちなみにR0年時点のマンションストック総数は665.5万戸)維持修繕、解体の需要は高まると思うのでこの辺りもチャンスが大きくなってくるんだろうと思います。

全然関係ないですが、個人的に2つ目に、紹介したGo Contractorなんかは、あの延長線上で作業員個人の仕事に関する評価付けなんかができたりすると面白いなと思いました。

日本では国交省が中心となって建設キャリアアップシステムなるものを用意していたりします。建設キャリアアップシステムは、技能者の減少に対応すべく、就業履歴や保有資格などを蓄積し、処遇の改善や技能向上を目指すといったものです。(あれで十分かという議論はいったん横に置いておく)

建設業界全体として、入職者減少への対応として、そもそも人が働かなくていいようにする(ロボット化、モジュール化など)というアプローチと多能工化し1人ができることを増やすアプローチと大きく2つあったりするのかなと思うんですが(もちろんこれらを組み合わせることも)特に後者に関しては、スキル向上のための仕組みと向上したスキルを評価できる仕組みが必要になるはずで、そうなってくると、そもそもやらなければいけない作業者の管理のところから広げていってラーニングや評価のところまではいっていくってのは割とあり得るんじゃないかと....

一方で特に大規模現場などでは、評価をすること自体の難しさも、「被評価者が多すぎること」、「なんの軸で評価するのが適切か」、「評価者がそれを適切に判断できるか」などの観点で存在してるかなと思っているのでそのあたりの解決策も必要になりますが、遅かれ早かれだれかがやらないといけなくなるところとしてあるんじゃないかと思っています。(「ゼネコン→請負業者」、「請負業者→作業者」って分担をしてその情報は転職独立したとしても、ちゃんと個人に紐づくようにするってのがいいのかなぁ)

そのうち、建設のバリューチェーンをザクっと整理して、各バリューチェーンごとに存在するスタートアップを日米で分けてプロットして、どこが空いてるのか、空いてる理由は日米の業界構造的に課題が存在しないからなのかなどちょっと見ていきたいなと思います。

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