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【weekly post】2022年12月建設不動産領域PreSeed~SeriesA資金調達in米国

23年が始まって初月がすでに半月終わっているという衝撃を受けておりますが皆さんはいかがでしょうか?

いつも通り冒頭マジでどうでもいい話ですが、先週出張が多くて人生で初めて4日連続で飛行機に乗るという出来事がありました。

宮崎と愛媛に行っていたのですが、東京よりも全然暖かくてかなりびっくりして、もしかしてもう春来るのか?と思ったりしたんですが東京はまだ寒いですね….

今週も広島に行く予定があって、また飛行機に乗るのですが、いくら飛行機が好きでも4日連続で乗ると結構しんどいということがよく理解できたので(老いなのかもしれないけどあまり認めたくはない。。まだギリギリ20代だし…)今後はあまり連続で入れるのはやめようと思いました….

あと、やはり出張を入れると時間の使い方がびっくりするぐらい下手になるのでこれは何とかしたいなぁと思いました。

さて、今回はUS建設不動産の12月分になります。合わせて、1年の振り返りデータも少しつけていますので、ご覧いただければと思います。
いよいよ22年のまとめもこれで終わりということで、2月からは新しいフォーマットで進めていきます。

一応新しいフォーマットは既に完成してるんですがぼちぼちヘビーになる予定でして、初めの試運転期間は領域の数を減らし、ペースも隔週などで運用してみようかなと思っております。(慣れてきたらできれば戻したいけど、ちょっと減らさないと毎週はキツイ気がしている)

今後のスケジュールですが

1月16日:12月建設不動産@US
1月23日:12月教育@US
1月30日:12月ヘルスケア@US

上記のようなイメージでおります。
2月からのスケジュールは、新フォーマットでやっていくときにどれくらい時間がかかるかあまり見えていないのでもう少し近づいてきたタイミングで発表できればと思います。

それでは本編に入っていきましょう!

12月のサマリーと22年の振り返り

■対象企業
所在地:アメリカ
対象領域:建設不動産領域
企業ステージ:PreSeed~SeriesA
ファイナンス時期:2022年12月1日~12月31日まで

今回は12月分ということで、1年分のデータもちょろっと覗いていこうと思います。
1年分通してみていくので、当然、1年間に複数回ファイナンスをした企業は重複してデータに表れているので、そこだけご注意ください。

まず件数の推移ですが、上半期は20件を維持しての推移でしたが、下半期に崩れ、ひと月の平均は14件へと下がってしまいました。

今年が特別というよりかは、去年も近しい動きだったような印象はあります。ただ、21年下半期はそれでも平均16件ほどあったので数は減ったなぁという印象です。

ステージが異なるので、一概には言えない気がしますが、21年と
22年で主要投資家の投資金額がどのように変化したかを示したグラフがcrunchbaseに出ていたのでリンクを張っておきますが大きく減少していることが見て取れます。

また、Seed投資家の投資件数のQ別推移も貼っておきますが、SeedでもおおくのVCが上半期をピークに減少していることがわかるかと思います。(とはいえ、それでも、Q3,Q4で巻き返しているVCもいるので、Seedならではだなぁとも思う。)

やはり全体的に件数も金額も減っていることを考えると建設不動産もその影響を受けていたんだろうなぁとは思います。

ステージの分布ですが、左が12月の単月、右が22年の1年分になります。
ぱっと見同じグラフに見えるくらいの感じですね。

月によって少しバランスが変わることは当然ありましたがやはり1年均してみると単月で見ていた時のイメージとほぼ乖離のない分布ですね。

続いて、ステージ別の平均調達金額の推移です。
これについては、正直、上半期下半期で大きく動いたか?と聞かれるとそうでもないんじゃないかなという印象のグラフになってますね。

月によっては特殊要因で凸凹してますがほぼほぼ横一直線という感じかなと思います。

最後に、今月の領域分布を見てみますが、先月は管理メンテナンス領域が減っていたんですが、今月は件数が回復、先月久々に増えていたソフト系の領域も引き続きといった感じの分布になりました。

今回は、「いまの不動産セクターを表しているなぁ」と思うような会社も出てきていました。

前回のEUに引き続き少し多めですが4社取り上げようと思います!

①【MoveEasy】パーソナルコンシュルジュ付き引っ越し支援

設立:2013年
今回調達金額:$7M
調達総額:$13M
リード投資家:Moderne Ventures
サービス内容等:
タイトルそのまんまのサービスなのですが、提供してくれるサービスとしては大きく「不動産契約関連サービス」「引っ越し関連サービス」「住宅管理サービス」「資産管理サービス」の4つになります。

それぞれオンライン上で完結できるようなサービスにはなっているのですが、パーソナルコンシェルジュがついていて、メール、チャット、電話でコンシェルジュに住宅や引っ越し関連の相談ができるようになっています。

主要な「不動産契約関連サービス」と「引っ越し関連サービス」ですが、不動産契約関連サービスについては主にローンと保険に関する書類管理等を支援しており、引っ越し関連サービスでは、業者の選定、電気やネットなどインフラの契約、ホームセキュリティ契約などの支援を行ってくれます。

②【Urban Machine】AIを活用した独自マシーンによる再生材製造

設立:2021年
今回調達金額:$5.6M
調達総額:$7.2M
リード投資家:Lowercarbon Capital
サービス内容等:
建物の解体時に発生する廃棄木材から再生材を作るためのAIと機械を開発している会社になります。

上に載せている画像に写っている機械がそれになります。
そしてこの下の画像のような仕組みで、くぎを抜いたり木材の表面をきれいにしたりしています。

この仕組みを動かすためにAIを活用しており、木材の状態等を把握し機械を制御しています。

使用済み木材自体は、直接解体現場などから仕入れを行っています。

③【Cahill Exterior Design】屋内外のリノベーション支援

設立:2020年
今回調達金額:$3K
調達総額:$3K
リード投資家:The FIS FinTech Accelerator in Partnership with The Venture Center
サービス内容等:
個人宅のリノベーション支援を行っている会社になります。
インテリアだけでなくエクステリアのリノベーションも対象にしています。

サービスとしては、リノベーションを行いたいスペースの写真とそのほかの部屋の写真を撮影し、リノベーションのイメージになる写真や自分の好きな写真を合わせて送ります。
その写真をもとに15分のオンラインMTGを行ってインテリアなど含めて空間デザインを行い気に入れば家具などの購入含めできるようになっており、エクステリアについてもほぼ同様の流れとなります。

これぞ”Tech!”といった感じのサービスではないんですが、まだPreSeedの段階なので、MVPという意味では十分な気がします。

価格としては$300~$500で設定されています。

④【Pirros】過去データを活用した建築設計支援

設立:2022年
今回調達金額:不明
調達総額:不明
投資家:Y Combinator
サービス内容等:
建設設計にかかる時間の短縮化を目指すサービスです。
仕組みとしてはAutoDeskのRevit(3D CAD)と連携しデータをクラウド上に保存。保存された過去データを簡単に検索できるような機能を提供することで、1から設計しなおさなくてもよくすることで、かかる時間の削減を目指しています。

編集後記

いかがでしたでしょうか?
どれも興味があって取り上げてるのですがなかでも興味があったのは2つ目のUrban Machineと4つ目のPirrosでした。

Urban Machineは、やはりカーボンニュートラル的な文脈を持ったサービスで、欧州っぽいなという部分とこのラウンドで調達したお金をもとにフィールドテストとのことだったので、まだ見えてない気がするのですが、どれくらいの価格で木材を提供できるのかという点が気になりました。

直接現場から使用済み木材の調達をするようだったので、解体事業者さんからすると運搬、廃棄コストが減るということになるはずなのでかなり安価に仕入れができそうな気がしていて、もちろんその中でどれだけ使えるものがあるのかという話はあるのですが、実はこういう建材系の中でも価格も両立できたりするのかなぁというちょっとしたい期待もありといった感じでした。
(あと、本当にどうでもいいけど、ロゴがすごいTech Crunchに似てる)

4つ目のPirrosはまだできて間もない企業なので、完全に想像の範囲を出ないのですが、きっとここからさらに効率化に入り込んでいくんだろうなという気がしたからというすごく雑な感想なのですが、データを大量にインプットできるというのを考えると素人考えですがAIとか絡め始めてさらに効率化みたいな文脈が来るのかなぁと思ったりして、今後が少し楽しみだなぁと思いました。

余談ですが3つ目のCahill Exterior Designは、たまたまかもしれませんが、PreSeedであることも踏まえると今の住宅市場を表してるような感じがしました。

住宅ローン金利が少し下がってきたとはいえ6%代ということで高く、賃貸に流れていたり、少し前にはリノベ需要の高まりでホームデポの業績がよくなったりということもあり、いまの市況を表したようなサービスだなと思いました。

今回は以上になります。
最後まで長文読んでいただきありがとうございました。
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それではまた次回!
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