【weekly post】2021年10月教育領域Pre-Seed~SeriesA資金調達in米国
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【weekly post】2021年10月教育領域Pre-Seed~SeriesA資金調達in米国

平田拓己

今回は、2回目となる教育領域になります。

今回はAndreessen HorowitzからSeedで調達している企業もありましたし、前回と比較してビジネススキル系だけでなく教養系が多いのが特徴かと思います。

また、ビジネススキル系でもいわゆるデスクワーク系だけでなく手を動かすような仕事に関するものなど少し特徴的なものが多かったような気がします。

先月のものも下記にありますので、もしよろしければ比較してみてください。(教育領域の調達額の特徴についても雑に触れてあります。)

また、再掲ですが、今月のweeklyのスケジュールも置いておきます。

31日週:建設・不動産領域9月の調達@ 米国
7日週:建設・不動産領域9月の調達@ 欧州
14日週:教育領域10月の調達@米国(←今回)
21日週:ヘルスケア領域10月の調達@米国

今月はweekly投稿が発生するはずの週が5週分存在してるので、最終週はお休みにしようと思います。

それでは10月の教育領域を見ていきましょう!

10月のサマリー

■対象企業

今回の対象企業は20社になります。

所在地:アメリカ

対象領域:教育

企業ステージ:プレシード~シリーズA

ファイナンス時期:2021年10月1日~10月31日まで

資金調達まとめトップ画

先月と比較してもステージ別の分布はほぼ変化なしでシリーズA企業が若干増えた程度、調達金額についても特筆するような変化はなくという感じでした。

資金調達まとめトップ画

先月と比べるとこちらのグラフの方が変化があるかなという感じで、先月もビジネススキル拡張系が中心で2番手に学校教育補助系がきていたのですが、今月はほぼほぼ、ビジネススキルと教養教育によっていました。

教養といっても、文化的なものなど、一般的にイメージされるものというよりかは、学生向けの金融教育や会社の管理職向けのリーダシップや多様なチームのマネジメント(ビジネススキルというにはお金を稼ぐことが主ではない、企業内研修寄りだったので教養に入れました)のラーニングなどといった感じでした。

先月に引き続きビジネススキル系が多いというのは、やはり明確にリターンをイメージしやすくtoCがお金を払う際の同期がはっきりしているからなのかなと少し思っています。

ちなみに、今月の最高調達額は$22Mでやはりビジネススキル拡張系でした。この会社ちょっと面白かったので後ほど個別に取り上げようと思います。

というわけで今回は20社の中から4社を取り上げます。

①【10代向けデジタルバンキングと金融教育】Copper Banking(Seed)

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設立:2019年

今回調達金額:$9M

調達総額:$13.3M

リード投資家:PSL Ventures

サービス内容等

ぱっと見10代向けのデジタルバンキングサービスなんですが、そのサービスの中に金融教育の機能が組み込まれていてます。サービス自体は6歳以上で電話番号を持っていれば使えるサービスでP2Pの送金、預金、積み立て預金などの一般的な機能に加え貯蓄目標を立てることで、財産管理についても学べるようになっています。また動画コンテンツなども用意されており、借金、予算の考え方、投資、貯蓄などのカテゴリーで勉強をすることができます。(中には宝くじに関するコンテンツもありましたし、担保って何か、税金は何に使われるのか、時価総額って何かなど、日本でそこまで知ってる10代はほぼいないのでは?と思うようなコンテンツが揃ってます!)

ビデオで学ぶ座学だけでなく、自分のお金を使いながら学んでいくってのは面白いのではないかと思いました。

また、そもそもアメリカで18歳未満が口座を開くには親の承諾が必要になるため、サービスを開始した時点で親とも連携が取れており、子どもの情報が親にも共有されるようになっています。

②【プロから学べる非デスクワークにも対応したビジネススキルラーニング】Aprende Institute(SeriesA)

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設立:2019年

今回調達金額:$22M

調達総額:$27.2M

リード投資家:Valor Capital Group

サービス内容等

ビジネススキル拡張系のサービスといえば、PCスキルであったり、デスクワーク中心の職種を対象にしてるケースが多いかなと思っていて、これまでもエンジニア、デザイナー、マーケティングなどは割と目にしてきたなという印象があったのですが、今回のこのサービスでは一部そういったコースもあるのですが、シェフやパティシエなど食に関わる領域やメイクやヘアスタイルなど美容の領域、大小関わらず設備設置やメンテナンスの領域など確実に手を動かしたり、座学だけではどうにもならないような内容のビジネススキルのラーニングを提供しています。

サービスとしては、その道の専門家のライブクラスを軸にクラス外での専門家へのチャット質問やコミュニティの提供などが行われており、コース受講後はコースごとにデジタルの卒業証明書を発行しています。

卒業生を見ていると、初学者だけでなく、既にその道でキャリアが10年以上あるような人も含め、何かを始めたい人や知識を深めたい人が受けているという感じで幅広く使われている印象でした。

③【K-6(小6くらい)向けAIを活用した算数ゲーム】Boddle(Seed)

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設立:2018年

今回調達金額:$1.4M

調達総額:$1.9M

リード投資家:Atento Capital

サービス内容等

ゲームをしながら算数の勉強をするアプリという感じで、日本でも似たようなものがあったような(なかったような気がします。)

少し僕もやってみたのですが、出てくる問題に答えて、正解するとアバターがそのステージを進んでいく(下の画像だとアバターがフリースローをしてるんですが)といった感じになります。

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アメリカのグレードでいうところのK-6(小6くらい)を対象にしてるようですが、初期設定の段階で学年を選ぶことができて、さらに小さい子でも使えるようになっています。(上記のスクショは小1くらいのイメージ)

算数・数学×AIといえばatama+やQubenaなんかが国内だと有名だと思うんですが、比較的それらに近いかなと思っています。

問題を解き進めていきながら、AIが子どもにあったレベルにあったコンテンツに調整をしていくことでつまづきを防ぎ、学年が上がるごとに学びの内容が難しくなっていくその前段階でしっかり知識を習得させることを目指しています。

サービスは学校だけでなく一般家庭にも提供されており、親や先生には子どもの学習状況がわかるレポートが提供されています。

④【OMOの学習管理及び支援サービス】HiLink(Pre-Seed)

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設立:2021年

今回調達金額:$1M

調達総額:$1M

リード投資家:不明

サービス内容等

クラス運営のためのバーティカルSaaSといった方がイメージが合わせやすいかもしれないサービスです。

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上記はサービス画面の一部なんですが、提供されている機能はかなりの数存在してて、オンライン上の仮想教室やドキュメントの共有機能、生徒とのDM、学習管理、クラスや教師のパフォーマンス管理などがあります。

コロナで学校の授業がオンラインに切り替わったり、オンラインオフラインごちゃ混ぜになる中で、教師側が試行錯誤しやすかったり、オフラインの体験を損なわないように様々な機能があるといった感じでしょうか。

編集後記

個人的に教育として面白かったのは②と④でした。

②については、座学+デスクワーク系スキルは他にも様々あるなと思う一方で、座学だけでは厳しく、手を動かすようなスキルに対してのラーニングはあまり多くないような気がして、今回取り上げました。

デスクワーク系スキルの場合、スキルが身についたか否かは割と定量的に測りやすいし、学習者自身でも割と判断がしやすいのかなと思うのですが、手を動かしたりしてリアルのもの作りをしたりするような、かつては「先輩の背中を見て学べ」的な感じだった領域については、そもそもスキルをラーニングのカリキュラムに落とすのも簡単ではないし、学んだ後も身についたかどうかを定量的に評価することはかなりハードルが高いんじゃないかと思っていました。

その評価が難しいが故にビジネススキル拡張なのに、拡張したかどうかわからんし、評価できないから仕事にも行かしづらいとなっては意味がないよなとか思ってたんですが、確かにこのサービスでもスキル習得の定量化(どんな技能がどの程度身についてのか)はできてなさそうなんですけど、それでも仕事に生きているのが卒業生のコメントを見てる中でわかってきて、確かに定量化できなくても仕事に生きてるなら別にそれでいいよなと思いました...(個人的に手段が目的化してしまっていたなと...)

そうなってくると、ラーニング終了後のキャリア支援が意外と大事なんだろうなと思っていて、卒業生が増えていく中で、しっかりこのサービスの卒業証書持ってる人は技能が優れているという認知が取れると、さらにこのサービスは伸びてくるんだろうなと思いました。(そういう点においては、専門家がしっかり入って教えているってのは、評価高いのかもしれない...)

④については、学習そのものではないですが、学習や講師の支援という部分では面白い(伸びるかどうかはさておき、コロナで変わった行動を捉えに行ってるという面白さ)と思いました。

正直、この機能でどこまで伸びるかわからないし、その形式にしなくても、ぶっちゃけ、そこの部分は既にあるあのサービスと連携した方が使い勝手も良さそうでは?と思うところがあったりするのですが、今後も引き続きオンラインでの行動が残り続けると考えた時に、そもそもオフラインでも把握しづらかった、学生の理解度の把握や進捗の管理なんかは、そのままオンラインになってしまうともっと掴みづらくなるはずで、そこに対してオンラインになったことで、それらの情報を掴みやすくなったりして、学生のサポートをしやすくなるというのは一定あるんだろうなと思っています。オンラインになることで、今まで把握しきれていなかったけど把握できることで学生の勉強の支援をより一層しやすくなるポイントを初期のこれだけある機能が使われていく中で把握できれば、そのあと絞り込んで、サービスとしてより尖らせていくってのもなくはないのかなと思いました。(創業して1年も経ってないはずなんですがこれだけの機能がモリモリにあるってのは、開発も改善もめちゃ大変なんじゃないかとは思います....)

ちなみに、今回ボリュームが多くなってしまうので個別に取り上げなかったんですが、a16zが投資した企業はMedleyというコミュニティーでのラーニングサービスを提供してる会社で、学習内容としてはビジネスで生かす系もありながら教養系もあるような感じでした。

チームも特徴的で面白いので、もしご興味あれば見てみてください

それでは今回はここまでになります!

また長文になりましたが読んでくださりありがとうございました。

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平田拓己
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