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#8ワーホリに行くまで”CRプログラム編” 今すぐ仕事辞めたります



ここまでポジティブ自己採点によると堂々の満点なはやし。なんかもう鼻歌とか出ちゃってたかもしれない。スキップとかしちゃってたかもしれない。



残るは個人面接。

ネックなのは私は英語が喋れないこと。だけど言葉なんてその地に行けば嫌でも覚えるだろう。受かってしまえばこっちの勝ちや。


これで晴れて劣等まみれライフにお別れ。







就活生A子:”緊張しますね〜。CRプログラム受けるの初めてですか?”

待合室で向かいに座ってた女の子が突然話しかけてきた。

はやし:そーなんです。CRプログラムの存在自体先月知りました。何回か受けてるんですか?



就活A子:”いや私も初めてなんです。わたしディズニーランドで働いてるんですけど周りに受けてる人が結構いたので私も受けてみたんです”


はやし:えーすご!ディズニーランドで働いてたら絶対受かるじゃないですか!ずる!笑 (礼儀力0)

就活A子:いや、それがそうでもなくて。書類審査が通ったのも運が良かったみたいです。結構書類選考厳しいみたいなんですよ。




おーけーおーけー。




こりゃ絶対受かったな(はやし心の声)



ディズニーで働いてても書類通らない人いるのに
この英語も喋れないわたしなんか完全特別枠新星大スターじゃないか!!!


もう完全にリラックス待機モード突入。



はやし:ほえ〜そうなんですね、ちなみに英語ペラペラなんですか??


就活A子:いや、そんなペラペラだなんて程ではないですよ〜、、、




はやし(心の声):ちっ、こりゃ完全に喋れる人の言い方じゃねえか、、、



そんな探り合いの会話をコソコソしているとはやしの名前が呼ばれた。



高校の前期試験の時のことを思い浮かべながら、ドアをノックした。


部屋を開けると椅子がひとつ。


前にはテーブルを挟んで、女性面接官が一人。




はやし:失礼します。


女性面接官:どうぞおかけになってください。お名前と番号を教えてください


女性面接官:今日はこれで最後の面接ですが、ここまでいかがでしたか。


はやし:はい。高校を卒業後すぐに今の仕事を始めたので、このような面接は人生で初めてでとても緊張しましたが、なんだかとても楽しかったです。


女性面接官:楽しいですか。それはよかったです。そのような楽しむ気持ちは接客においても大事だと思います。はやしさんは今も接客業をされているようですが、大事にしていることはありますか?


はやし:はい、それこそ自分が楽しむことです。それが一番のおもてなしだと思っています。
以前自分が働いているモールで、デベロッパーの接客研修があったのですが、笑顔でされる接客と無愛想な顔での接客では体感時間が違うという実験のようなことをしました。
周りは関心なさそうに講習受けてたんですけどそれがすごく面白くて。
接客の仕事が楽しくて大好きなので、その講習を機にいずれ接客を指導する側になりたいと思っています。
平林都さんの接遇道を聖書にしていて、あの本に書いてあることも全部大事にしています。


女性面接官:私も接遇道読みました。あれができれば素晴らしいおもてなしが出来ると思います。


そこからいくつかの質問をラリーする。



女性面接官:ここまでお話をして、はやしさんはかなりポジティブなように感じました。そんなはやしさんが仕事などで辛かったり苦労することはありますか?


はやし:特に今の職場で辛いことはありません。仕事はとても楽しいです。どちらかというと周りの同い年の子たちが今大学生活を楽しんでいて、自分は違う生活をしている事が辛く感じることがあります。



女性面接官:なるほど、、大学進学しなかった理由はなんですか?


はやし:一番大きいのは経済的な理由です。母子家庭なので。大学で勉強したいこととか何をやりたいかとか具体的になかったので、社会に出て家計を支えたいと思いました。
例えばいま何かやりたい事が出来て、それを叶えるため大学に通う必要があればその時はじめて大学に行けばいいと思っています。家庭環境とか、、学歴で、さ、左右される人生だけは、、ずぴっ、、嫌だとおもっ、思っています。だっから、、今回CRプログラムを受けました。NYに、いっ、行った時みたいにっ何か自分に起こせるとおもっい ぐふぅっ、、思いました。






パーフェクトヒューマンはやし、面接終盤も終盤戦、、号泣しだす。笑


この当時めちゃめちゃに高卒コンプレックス抱えてたはやしには”なぜ大学に行かなかったのか”とゆー言葉が爆弾すぎた(引き出したの自分だけど)

でも女性面接官はいたって冷静に質問を続ける。



女性面接官:そうですか。そういった背景がはやしさんのポジティブさと強さを作っているんですね。では最後の質問になっていきますが、先ほどはやしさんがいっていたおもてなしを言葉がいまいち通じないアメリカでもできると思いますか?



はやし:はい、できると思います。現地にいったらやるしかないと思います。


女性面接官:(笑)そうですか。はやしさんは書類審査の段階で話題でした。どういう方なのか直接お会いして確かめたいというのが一次審査を通過した理由です。そして今日お会いしてやはり良かったと感じました。そのチャレンジ精神をいつまでも大事になさってください。そしてまた必ずお会いしましょう。今日はそれを直接お伝えしたかったです。

質問などはありますか?



はやし:いえ、、、、、、、

また必ずきます。ありがとうございました、、、


女性面接官:では面接は以上です。先ほどの部屋にお戻りください。







わたし、なにを舞い上がって。

最初から受かる予定じゃなかったんだ。






でも、ただ落とされたんじゃないっぺえ


いや落ちたかどうかも確実じゃねえ!!!

這い上がってこいって事?


必ずまたお会いしましょう?


するに決まってんダローガ!

ここまできたら諦めらんねえダローガ!







色んな感情がぐちゃぐちゃになりながら一晩過ごし、翌日いつも通り出社。事務所をノックして店長を呼び止めた。






はやし:店長、、急ですいません。退職させてください。











つづく

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