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【はだくるEp3 《歴史と文化が紡いだ秦野の物語》】SURUGA Cycle Journal Vol.141

秦野市さんとのコラボ企画「はだくる」。名水の里、ヒルクライムの聖地とさまざまな魅力を持つ秦野市の素敵なスポットをデイトナポタリングバイクで巡っていきます。

第3回となった今回のはだくるのテーマは「歴史と文化」。
秦野の至る所に点在する、現代に受け継がれた貴重な建築物や自然が作り出した神秘的なスポットで、それらに隠された物語に触れて新たな発見があるかも!さまざまな分野で今に繋がる歴史に触れながらポタリングを楽しみましょう。

今回のナビゲーターは秦野市職員の古田さん(左)と牧野さん(右)のコンビです。
スタートは「村上いちご園」さん。2月にハイシーズンを迎えているいちご狩りを楽しみましょう!

村上いちご園さんのポイントはなんと言ってもその品種の多さ。

一般的にはひとつのハウスに1~2種類の印象ですが、村上いちご園さんのハウスにある品種は、その数10種類以上!「いろいろあると食べ比べできて楽しいでしょ?」とおっしゃるオーナーさん。確かに!

品種によって色や形、味の特徴も実にさまざまです。食べ比べしながらお気に入りのいちごを見つけてください。

その中でも、村上いちご園さんのイチオシは、「かなこまち」といういちご。

神奈川県で約30年振りに誕生した期待の新品種です。「紅ほっぺ」(静岡県産)と「やよいひめ」(群馬県産)を交配したもので、甘みが強く酸味とのバランスがいいのが特徴です。ぜひ神奈川生まれの美しく美味しいいちごをご賞味ください。

続いては「秦野市立図書館」にやって来ました。

秦野の歴史を知るのにはうってつけですね。でも今回は書籍コーナーではなく、2階にある展示室に注目です。

ここには秦野市出身の歌人、「前田夕暮(まえだ ゆうぐれ)」氏の記念室があります。
1883(明治16)年に南矢名村(現在の秦野市南矢名)で生まれ、21歳で上京。69歳でその生涯を閉じるまでさまざまな歌風で歌を詠み、近代短歌に名を馳せました。ふるさとである秦野の風景を歌った作品も多く残されています。

展示は寄贈品が多く、夕暮の作品が掲載された明治時代の書物や直筆の短冊など貴重なものばかり。

ナビゲーターのおふたりによると、最近寄贈された掛け軸に注目!とのこと。夕暮の弟子の末裔にあたる方が所有していたもので、戦時中この歌を胸に生き抜いたのだと語られたそうです。
※現在こちらの展示は終了しています。

図書館の入口付近には夕暮の記念碑と歌碑もあります。

さらに奥へ進んで「はだの浮世絵ギャラリー」も見に行ってみましょう!
秦野市出身の浮世絵収集家・大津圓子(おおつ えんこ)氏により寄贈された作品が展示されています。この時は歌舞伎役者にまつわる浮世絵の企画展でした。
※現在この展示は終了しています。

図書館なのに、まるで美術館みたい…現代に伝えられた芸術から歴史を感じてください。

今度は秦野駅からも近いまちなかの商店街へ。この一角に歴史を感じる建物があります。

この「五十嵐商店」さんは1925(大正14)年に建築、1928(昭和3)年に増改築されたもので、店舗兼主屋ほか倉庫4棟が国の有形文化財に登録されています。

現在は「Cafeいがらし」という店名で、コーヒーやランチを楽しめるレトロなカフェとして親しまれています。

まずは建物の中を見学しに行きましょう。中は3階建てで、和洋折衷の近代的な雰囲気。大正ロマンを感じる内装で素敵ですね。撮影に使われることも多いのだそうです。

床板、窓ガラス、急な階段など、一つ一つから長い年月を経て歴史を刻んできたのを感じることができます。

さらに階段をのぼって3階へ。

まるで小説の中の世界のような、時が止まったような空間が広がります。

こちらはどなたでも見学することができますので、マスターにお声がけのうえ、ぜひご覧ください。

さて、「Cafeいがらし」さんでしばしコーヒーブレイクとしましょう。

1階のカフェスペースでは、コーヒーやケーキなどを楽しむことができます。さっそくブレンドをいただきましょう。

レトロで可愛らしいコーヒーカップもポイントです。天井や梁などに歴史を感じながら、優雅な時間が過ごせそう。

座敷へ上がると壁一面に資料館さながらに、はかりやそろばんなどの昔の道具たちが並べられています。神奈川県立秦野養護学校の生徒さんの作品なども展示されていますので、こちらにもぜひ注目してみてください。

さて、五十嵐商店に後にして、電動アシストをフル活用して丘を登り、次にやってきたのは「震生湖(しんせいこ)」です。

その名のとおり地震によってできた自然湖で、1923(大正12)年の関東大地震で渋沢丘陵の一部が崩落し、その土砂が谷川をせき止めたことで誕生しました。

この付近では数多くの野鳥を見ることができ、「かながわの探鳥地50選」に選ばれています。自然が作り出した神秘的な雰囲気を感じますね。

春にはソメイヨシノ、秋には紅葉と四季折々に彩られます。季節によってまた違った震生湖の姿を見ることができそうですね。

そろそろランチの時間!今回は小田急秦野駅の南口にある「Bio食堂」さんにやって来ました。

地元秦野の食材を使用し、安心・安全なオーガニック食材にこだわったメニューがポイントのおしゃれなレストランです。

おふたりは「Bioベジプレート」と「自家製粗挽きハンバーグ」をいただきました。

秦野の有機野菜を使用した「Bioベジプレート」は毎日限定15食!大きな人参のフライをセンターに温野菜、小鉢のサラダとマリネ、スープと彩りも綺麗ですね。

「自家製粗挽きハンバーグ」は、肉汁が溢れるジューシーでふっくらとした味わいがたまらない!下に隠れている温野菜も一緒にどうぞ。

野菜がたっぷり食べられてお腹もいっぱいで大満足。お昼時は満員になるほどの人気ぶりです。夜にはコース料理も楽しめるので、ぜひ一度お立ち寄りください。

続いては、秦野市指定の重要文化財「東光寺薬師堂山門(とうこうじやくしどうさんもん)」に行ってみましょう。本堂とは少し離れたところにあります。

この山門は、神奈川県西部唯一の三間楼門(さんげんろうもん)で、一階よりも二階平面をひとまわり小さくすることが楼門では通例ですが、この門では同じ大きさになっています。

落ち着いた朱色、白、青と、色合いがなんだかおしゃれな感じがしますね。

木の風合いが趣のある薬師堂も静かな雰囲気が流れていました。

東光寺山門を出て少し進むと、「前田夕暮」石碑を発見しました。大根地区には「前田夕暮生誕の地碑」があり、その歴史をこの地で受け継いでいます。

ちなみにこの他にも、市内の各地に前田夕暮の歌碑が11基あるので、まち乗りしながら探してみてください。

続いては「NITTANパークおおね(秦野市立おおね公園)」へ。

秦野の健康・レクリエーション拠点となっているスポーツ施設です。温水プール、トレーニングルーム、人工芝のスポーツ広場やテニスコートなどの屋外施設、外周にはジョギングコースが整備されています!広い敷地で施設が整っていて感動…!

ローラーすべり台がある広場や、夏季限定で水遊びができる「じゃぶじゃぶ池」もあります。家族でのびのび遊べるのは嬉しいですね。

遊歩道の途中で、再び前田夕暮の歌碑を発見!

『木に花さき君わがつまとならむ日の
四月なかなかとほくもあるかな』

「木々に花が一斉に咲く四月に、恋人は私の妻となる。あぁその日が随分遠い先のように思われるなぁ」と結婚を待ち望んでいる、春らしく純真な歌です。

続いては、鶴巻の落幡(おちはた)にある「鶴巻の大ケヤキ」と呼ばれる巨木を見に行きましょう。

並んでみると、その大きさは一目瞭然!本当に立派ですね。

樹齢は推定約600年、神奈川県の天然記念物に指定されており、かつては「大エノキ」と呼ばれて豊作と生活を祈り大切に守られてきました。

夏には葉をいっぱいに茂らせるので、その姿もまた変わった印象になります。はるか昔から秦野の地に息づく自然の力強さを感じますね。

秦野市鶴巻エリアは有名な温泉地です。そんな鶴巻ならではのスポットがあります。それが小田急線「鶴巻温泉駅」前にある鶴巻温泉手湯「千の泉」です。

100%かけ流しの源泉で、触ってみるとほんのりあたたかい!鶴巻温泉の始まりは諸説ありますが、井戸水が塩分を含み、渋みが強いことから飲料水には向かなかったため、浴用にしたといわれています。
サイクリングの疲れも温泉で癒してみてはいかがでしょうか?

次は、ここから1分ほどのところにある老舗洋菓子店「アンドリアン」さんへ。ここでおやつタイムにしましょう。

アンドリアンさんの人気スイーツはシュークリーム!サックリしたシューの中には、独自の比率にこだわったカスタードと生クリームがいっぱいにつまっています。

アンドリアンと言ったらこれ!という目玉商品で、売り切れも続出しているのだとか。

店内にはその他にもケーキ、焼き菓子、チョコレートなどさまざまなお菓子が並んでいます。秦野の素材にこだわったスイーツ、秦野ならではのお菓子も見所です。

その中でも、アンドリアンさんの看板ロールケーキの「鶴巻ロール」は、ふるさと納税の返礼品にもなっている人気のケーキです。

続いては、アンドリアンさんから自転車で2分ほどのところにある「秦野市立 宮永岳彦(みやなが たけひこ)記念美術館」へ。

「光と影の華麗なる世界」と称される美人画で知られる宮永岳彦は、実家が秦野にあったことから1946(昭和21)年から15年間にわたって秦野市名古木(ながぬき)にあったアトリエで創作活動を行っていました。

一番馴染みがあるのは、有名な文房具のパッケージに使用された作品ではないでしょうか。この方が描いていたんだ!と驚きがありました。年代によって美人画の描かれ方に少しずつ変化がありますので、じっくりと鑑賞してみてください。
(館内の撮影は禁止となっています。今回は特別に撮影させていただきました。)

常設展示室内の企画展示や市民ギャラリーなど、時期によって企画展が開催されていますので、ぜひあわせてお立ち寄りください。

今回のはだくるのゴール地点、「弘法の里湯」さんに到着しました!鶴巻に来たからには、最後は温泉に入りたい・・・ここで日頃の疲れを癒しちゃいましょう。

まずは入口手前にある足湯へ。

こちらはどなたでも無料で利用できます。湯けむりに包まれて、今日の疲れがお湯に溶けていくようです。気軽に鶴巻温泉に入れる手軽さが人気で、多くの方が交代で利用されていました。

建物の脇には「つるまき千の湯 温泉スタンド」なるものが!

温泉水を汲んで持ち帰りができますので、自宅でも温泉気分を楽しんでみるのもGOODです!

弘法の里湯さんは「秦野市第一号泉」と2010(平成22)年に湧出した「つるまき千の湯」の2つの源泉が一度に楽しめるのがポイント。丹沢の山小屋をイメージした「石造り」の山湯&秦野の里山をイメージした「ひのき造り」の里が日替りになっています。どちらに入れるかはお楽しみ!

入口付近にあるおみやげ処「やまなみ」さんでは、秦野の特産品や地元野菜が販売されています。お土産探しはぜひこちらで。

芸術や建築物、温泉など歴史と文化に触れたスポットが盛りだくさんの秦野。ぜひ知らなかった魅力を探しに来てください。

【Information 1】
▼秦野市
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/index.html

▼OMOTAN
https://omotan-hadano.jp/

▼デイトナポタリングバイク
https://www.potteringbike.jp/

▼村上いちご園
https://ichigo-murakami.jimdofree.com

▼秦野市立図書館
https://library-hadano.jp

▼震生湖
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1617320915315/index.html

▼五十嵐商店
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1508569643658/index.html

▼Bio食堂
https://bioshoku.com

▼東光寺薬師堂山門
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1535448025217/index.html

▼NITTANパークおおね(秦野市立おおね公園)
https://shisetsu.mizuno.jp/m-7506-0003

▼鶴巻の大ケヤキ
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1001000002221/index.html

▼アンドリアン
https://andolian.com

▼秦野市立宮永岳彦記念美術館
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/genre/1000000000239/index.html

▼弘法の里湯
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1001000001157/index.html

【Information 2】
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https://www.surugabank.co.jp/reserved/landing/road_bike/index.html?ad=hada_kuru

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