いつまで経っても。
私は介護の仕事をしています。
私が働いている事業所を利用されている夫婦の方がおられます。
旦那さんはとてもお元気で、いや元気すぎるくらいの方で、働いておられた頃もかなりのやり手だったとお聞きしています。
奥さんは、病気の影響もあり、言葉がはっきりと話すことができない。でも、よく笑っておられます。
ぶっきらぼうな感じを見せる旦那さんですが、一緒に家を出る時はそっと手を差し伸べたり、声をかけられたり。そして、それに応える奥さん。
今日も帰り、自宅までお送りしました。
旦那さんはさっさと家の中へ入っていきます。私は、遅れて奥さんと手を繋ぎ中へ入っていきました。
何やら奥でゴソゴソしている旦那さん。
「おい!」と一言だけ言い、アイスクリームを奥さんに渡されました。
今日は暑かったですからね。
「おい!」という一言にいろいろな言葉や思いが込められているなと感じ、ほっこりした気持ちで戻っていきました。
核家族化の影響もあり、高齢のご夫婦の世帯が増えています。どちらかが介護される側、する側となり、様々な負担が生まれています。「老老介護」です。
そのような中でも、いつまで経ってもお互いを思い合えるご夫婦もおられるのです。
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