見出し画像

自転車屋さんを始めるぞという話③ パンク修理 料金のあれこれ

こんにちは SURLY”サリー”です。

前回までの投稿で、私の自己紹介やざっくりどんな自転車屋さんなのかの説明を終え、これから自転車店の料金周りのそもそもを書いていきます。
ちょっと生々しいかもしれませんが

前回の投稿はこちら↓

料金とは……

まず、料金は手間賃+部品代ではありません
全然ちゃいます。
簡単に言うなら
ご飯食べることが出来る金額+部品代です。
 
我々自転車屋さんが皆さんによく言われるのが、
「パンク修理なんて原価100円以下、なんで高いのよ」
です。
なぜ1000円とか掛かるのかって言えば、
その人が生きていくのに必要なお金が一時間にいくらなのか?となるんです。

パンク修理をリアルに計算

パンク修理を1000円とすると。
一時間で3台パンク修理して3000円。
8時間労働で2万4千円
ただし、毎日24台もパンク修理は来ないので60%として、一日大体1.5万円

これを週6でこなして、36万円です。
で、あとはお店の家賃が15万(ヤスイ)、光熱費3万として、残18万円
パンク修理だとほぼ経費は掛からないから18×12で216万円
これから基礎控除48万引いて168万円
これの所得税は10%で17万円だね
この17万円を12ヶ月で分割して、1.4万円
18万から1.4万引いて、
16.6万円かなり省いてますけど、これが収入です。
恐ろしいことに保険や年金はまだ払ってません。
実際には車体の販売や、修理の種類によってもう少し稼いでるのですが。

つまりパンク修理1000円前後ってかなり妥当

さて、ここまでで料金がなぜあの値段かが分かっていただけるかと思います。
作業の手間賃や部品代という側面はたしかにありますが、それ以上にご飯食べることが大事なんです。
パンク修理1000円前後というのはそういう金額ということです。

余談 「やすくしてーなー」

ここからは余談なんですけど。
スポーツバイクをメインで扱うお店は顕著なんですが、一定の確率で「値引き」を要求されます。
もちろん顔は笑顔で「いやー厳しいですねー」「頑張っても、ボトルつけるくらいです……」
などど、のらりくらりしてますが、
実際問題初対面の相手に、「お前の昼ごはん俺にくれよ」って言えます?
もう少しストレートに
「お前らの給料からこの自転車の10%分くれよ」って言います?
まぁ…言えるからこそ「サービスしてよー」なんて言えるんですけど。
値引きって販売店サイドしか困らないんですよね。
客は満足、メーカー問屋は別に関係なくて、出荷できたらおっけー。
純粋に末端のお店がゆっくりと死んで行くんです。
なので何の脈略もなく値引き要求してくるお客様には、その言葉を唱えた瞬間、
内心「コイツは、敵だ!」と構えてます。
 
さて、ここまでで自転車店における料金について持論を多分に含んだお話しをしてきました。
次回は訪問型の自転車整備店の料金について考えたことを書いていきます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?