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Polimillが一橋大学商学部にて講義をしました

社会デザインプラットフォームを開発・提供するICTスタートアップのPolimill株式会社(以下ポリミル)は、一橋大学商学部データ・デザイン・プログラム3・4年生向けの、七丈直弘一橋大学教授が担当するカリキュラム「メディア&サービスデザイン」で講義を行いました。

「メディア&サービスデザイン」は、個別化や双方向性を持つ新しいメディアと、役務提供の主体が多様化するサービスとの境界の曖昧化をデザイン的に捉え、その融合体を理解し、この分野の今後の方向性を洞察するためのカリキュラムで、社会デザインプラットフォーム「Surfvote」はまさにメディアでもあり、サービスでもあり、インフラでもあるので、講義のテーマとして選ばれました。

講義のアイスブレーカーとして、講師のポリミル社エバンジェリストのBrody Julianは、現在のようなVUCAな時代(絶えず変化し、予測が難しい時代)に、偶然から生じる革新的なアイデアや解決策を引き出すセレンディピティ(Serendipity)の重要性が増しており、偶然にも素晴らしい出会いや発見をする”能力”を獲得するためは日ごろのマインドが大切だとして、自身がヤフー株式会社にいたころのトイレでの体験を話しました。

ヤフーのトイレでの体験

ヤフーのどの事業部にも属さない新しいプロジェクトを立ち上げるために悩んでいたある日、トイレに入ると3つの便器の左には会長の孫正義氏が、右側には当時社長の故・井上雅博氏がいました。このときの選択肢は、「去る」「沈黙」「活用」があり、決めるまでMAX3秒、制限時間MAX20秒の「エレベータートーク」ならぬ「トイレトーク」で、しかも相手の快適さへの気配りも求められる状況です。学生は興味深そうに聴いていました。

講義では、社会デザインプラットフォーム「Surfvote」を題材に、社会を前に進めることをビジネスにする私たちの信念「人間の理性を信じる」「多様性は豊かさ」の紹介から始めました。
18歳への意識調査で、世界各国と比較して日本の若い人の自己肯定感や将来に対する期待値が極めて低いのは、大人へと成長していく過程で、学校の校則や決まりごとなどへの参加体験や、自分がルールメイクに参加したことによって得られる成功体験が少ないことが背景にあると考えていることから、Surfvoteが社会に必要とされる理由を説明し、少しでも多くの人が参加し、自分の参加によって少しでも社会が前に進んだと感じられるようなサービスを提供したいという私たちの想いも伝えました。

講義ノートより

サービスの開発・提供では「インセンティブのデザイン」が死活的に重要であり、マズローの欲求階層理論を引きながら、Surfvoteに参加することのインセンティブをどのように設計していくのかを紹介しました。

この講義のために立てられた2つのイシューと、SNSの専門家でもある国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一准教授に執筆いただいたイシューを取り上げ、より多くの人々が参加したいと思うネットサービスについて学生と共に考えました。
さらに、ネットサービスをデザインするとしたら「誰の」「どんな欲求を」「どうやって満たすのか?」について、その場で学生を1名指名、ピッチをしてもらいました。
自身が周囲の人びととの交流で実際に感じた「小さい子どもをひとりで頑張って育てているお母さんどうしで、経験の共有やお互いへのアドバイスや励ましあい・支えあいができるマッチングアプリ」をデザインしたいという訴求で、多くの拍手がありました。

あなたが参加してみたい、支援したいと思う地域コミュニティ活動は?
https://surfvote.com/issues/2i3tyezj1ej7
地方都市での学生のまちづくりにおける役割は何が最も重要か?
https://surfvote.com/issues/9kdg6vtueu3m
画像や映像の加工をした際、それを明示することを義務付ける法律は必要か?
https://surfvote.com/issues/ptkk25byti8j
 

講師のJulian Brody(エバンジェリスト)

また、地方公共団体向けにも展開している「Surfvoteローカル」の取り組みについても話しました。
一橋大学国立キャンパスがある東京都国立市は、「文教都市くにたち」として教育と文化の発展を重視しており、知識を追求する人々にとって魅力的な都市になることを目指しており、「国立市に住みたい、住み続けたい」と思われる魅力的なまちづくりを進めています。
このように、それぞれ地域が持つ特色や魅力を活用した「こんなまちにしたい」というグランドデザインが大切ですが、それは専門家や専門家に任せるのではなく、そこに住んだり関わったりしているまさにステークホルダーが参加し創っていくべきものであることから、「Surfvoteローカル」が果たせる「意見の積み上げ」や「納得のプロセス」といった役割について話しました。

講義ノートより

一橋大学と津田塾大学の学生が中心となって活動している「Pro-K」というサークルがあり、東京都国立市谷保の商店主などと共に、ホール経営「まちかど」、八百屋「とれたの」、カフェ「ここたの」、雑貨屋「ゆーから」の4店舗を経営したり、「商店街協同」チームを中心に、谷保地域のまちづくりを行ったりしています。学生が自ら考え、地域の人たちと一緒に、キャンパスのある国立のまちづくりに参加するという素晴らしい取り組みであり、Surfvoteで取りあげて紹介しています。

学部3年生で進路や将来のことを考え、人生の岐路に立っている学生から、「人生における成功とは何なのか」を全国の皆さんに訊きたいという要望がありました。

講師の伊藤あやめ(企画・広報PR)

講師のポリミル社企画・広報PRの伊藤あやめは、数年前まで大学にいた同世代としての立場から、自分も学生のときに本当に自分がやりたいことは何なのかを悩んでいたこと、目の前にあることで興味があり面白いと思えることにとにかく打ち込んで点を作ることで、やがて点と点をつなげた線が見えてくるので、自分が昨日よりも今日、一年前よりも今、成長しているかを問い続けることで、自身の定義に基づく成功へと道を切り開くことができるとアドバイスをしました。
成功とは何なのか、幸せとは何なのか、いろんな人の意見を訊きたいという学生たちの真っ直ぐでかつ鋭いテーマは私たちの心にも響きました。また、Surfvoteでユーザーが投票するための選択肢も学生が自ら考えてくれました。

将来への希望や可能性をたくさん持った学生の皆さんからの想いの詰まったイシューです。人生の中でさまざまな選択をする場面が出てきたとき、皆さんが選ぶ基準となるものはどのようなこと・ものですか?
皆さんにとって人生で価値のあるものは何で、成功とは何でしょうか。選択肢のなかで一番強く同意できるものを是非選んでください!

【一橋大学の学生から全国の皆さんへ】あなたにとって人生における成功とは何ですか?
https://surfvote.com/issues/lef5x4kxniah
 
学生の皆さんからはたくさんの質問が集まりました。今時の授業では、オンラインサービスを使って質問を先生に送ることで、手を挙げにくい学生もさまざまな質問ができるように工夫されています。
授業の後には、インターンとしてポリミルに参加したい!と言って来てくれた学生もいました。その学生には大学生とSurfvoteの架け橋として、学生ならではのさまざまなイシューを発行していただく予定ですので是非ともご期待ください!

<講師コメント>
(Brody Julian)
スピーディーで多岐にわたる内容の講義をしましたが、学生の皆さんが真っすぐな目で捉えながら活発に参加してくれてとても楽しい時間でした。突然のピッチ指名にもたじろぐことなく考えをまとめて述べてくれ、素晴らしい学生たちでした。

(伊藤あやめ)
今回はとても貴重な体験をさせていただきました。普段からさまざまな授業で社会の多様なことを学んでいらっしゃる学生の皆さんが感じていることや考えたことを聞いて、ハッとさせられたり、新しい視点に気付かせてもらったりしました。みんなの手で社会を創り上げていくという視点をこれからも大切にしていきたいと改めて思いました。


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