見出し画像

床関数、天井関数

マロ:床関数、天井関数って知ってる?

ミケ:いきなりだね(笑)きいたことはある!

マロ:それなら手っ取り早い!ならこの床関数とか天井関数とかが入った方程式の解き方を教えるね!

ミケ:本当にいきなりだね(笑)楽しみ!



床関数、天井関数とは?

床関数

床関数は、$${\lfloor x \rfloor}$$っていう形の関数なんだけど、これは、

$${\lfloor x \rfloor = x}$$を超えない最大の整数

っていう意味だよ。例えば、

$${\lfloor3.14\rfloor=3}$$
$${\lfloor5\rfloor=5}$$
$${\lfloor-2.71\rfloor=-3}$$
$${\lfloor-7\rfloor=-7}$$

みたいな感じ!$${x}$$が負の数の時は少し違うから気をつけてね!

ちなみにこの床関数は、ガウス記号をつかって$${[x]}$$ってあらわすこともあるよ!
こっちの方が有名かな?

天井関数

天井関数は、$${\lceil x \rceil}$$っていう形の関数なんだけど、これは、

$${\lceil x \rceil=x}$$を下回らない最小の整数

っていう意味だよ。例えば、

$${\lceil3.14\rceil=4}$$
$${\lceil5\rceil=5}$$
$${\lceil-2.71\rceil=-2}$$
$${\lceil-7\rceil=-7}$$

みたいな感じ!これはさっきの床関数とはほぼ逆になる感じだね

基本的な性質

定義からわかる性質をいくつか挙げると、

$${x, y}$$を実数、$${n}$$を整数とすると、
1. $${\lfloor x \rfloor \leqq x <\lfloor x \rfloor+1}$$
2. $${\lceil x \rceil -1< x \leqq \lceil x \rceil}$$
3. $${x-1 < \lfloor x \rfloor \leqq x}$$
4. $${x\leqq\lceil x \rceil < x+1}$$
5. $${\lfloor x+y\rfloor \geqq \lfloor x \rfloor + \lfloor y \rfloor}$$
特に、$${\lfloor x+n \rfloor = \lfloor x \rfloor +n}$$
6. $${\lceil x+y \rceil \leqq \lceil x \rceil + \lceil y \rceil}$$
特に、$${\lceil x+n \rceil =\lceil x \rceil + n}$$

1~4の等号成立条件は、$${x}$$が整数の時、
5、6の等号成立条件は、$${x,y}$$のうち、少なくとも一方が整数の時
だよ!

数式の解き方

以下の問題では、言及しない限り$${x}$$は実数です!

床関数の方程式の解き方を紹介して、追問として天井関数の方程式を出すから解いてみてね!

第1問

$${\lfloor 2x+1\rfloor = x}$$の$${x}$$を求めよ。

<解説>
これは気づけば一発なんだけど、床関数の定義は、
$${\lfloor x \rfloor = x}$$を超えない最大の整数
だから、$${x}$$は整数ってことがわかる!

そしたらこの方程式は、

$${2x+1=x}$$

これはもう簡単だよね。答えは$${x=-1}$$

追問
$${\lceil 4x+3 \rceil = x}$$の$${x}$$を求めよ。


答え:$${x=-1}$$

第2問

$${\lfloor\frac{x}{3}+2\rfloor=4}$$を満たす$${x}$$の範囲を求めよ。

<解説>
範囲を求めよって言われてるから不等号を使えばいいんだよね。

基本的な性質の1. を使うと、

$${\lfloor\frac{x}{3}+2\rfloor\leqq \frac{x}{3}+2 < \lfloor\frac{x}{3}+2\rfloor+1}$$

$${\lfloor\frac{x}{3}+2\rfloor=4}$$だから、この式は、

$${4\leqq\frac{x}{3}+2<5}$$

そしたら答えは、$${6\leqq x <9}$$

追問
$${\lceil\frac{x}{2}+5\rceil = -2}$$を満たす$${x}$$の範囲を求めよ。


答え:$${-16<x\leqq-14}$$

第3問

$${\lfloor x+1\rfloor^2-\lfloor x-2\rfloor-5=0}$$を満たす$${x}$$の範囲を求めよ。

<解説>
まず、$${\lfloor x+1 \rfloor}$$は整数だから、これを$${m}$$とおく!

すると、基本的な性質5.を使うと、
$${\lfloor x-2 \rfloor=\lfloor x+1 \rfloor -3}$$
だから、この方程式は、

$${\lfloor x+1\rfloor^2-\lfloor x+1\rfloor-2=0}$$

となって、

$${m^2-m+1=0}$$

あとはこれを解くと、$${m=-1,2}$$だから、$${\lfloor x+1 \rfloor=-1,2}$$を解けばよくて、

これは第2問と同じ形だから、
$${\lfloor x+1 \rfloor=-1}$$のとき、$${-2\leqq x <-1}$$
$${\lfloor x+1 \rfloor=2}$$のとき、$${1\leqq x <2}$$
答えはこれらを合わせた、
$${-2\leqq x <-1, 1\leqq x <2}$$

追問
$${\lceil x-2 \rceil^2-3\lceil x+5\rceil +23=0}$$を満たす$${x}$$の範囲を求めよ。


答え:$${2<x\leqq4}$$

第4問

$${\lfloor3x\rfloor=2x+4}$$の$${x}$$を求めよ。

<解説>
整数$${m}$$、$${0\leqq\alpha<1}$$を使って、$${3x=m+\alpha}$$と置くと、$${x=\frac{m+\alpha}{3}}$$と表せて、
$${m=2\cdot\frac{m+\alpha}{3}+4}$$

これを$${2\alpha}$$について解くと、
$${2\alpha=m-12}$$

$${0\leqq2\alpha<2}$$と、$${m}$$が整数であることを踏まえたら、$${m=12,13}$$っていうのが分かる!

$${m=2\cdot\frac{m+\alpha}{3}+4}$$に$${m=12,13}$$を代入すると、
$${\alpha=0,\frac{1}{2}}$$だから、答えは、
$${x=4,\frac{9}{2}}$$

追問
$${\lceil2x\rceil = 5x-3}$$の$${x}$$を求めよ。


答え:$${x=\frac{6}{5}}$$

珍しい形

数式の解き方は全体的に、床関数の和の数式だったけど、2024年のJMO予選第5問は床関数(ガウス記号)の積の数式だったんだよね。

10以上の整数$${n}$$であって、
$${\displaystyle{\left\lfloor\frac{1}{n}\right\rfloor\left\lfloor\frac{2}{n}\right\rfloor\cdots\left\lfloor\frac{10}{n}\right\rfloor}= {}_n\text{C}_{10}}$$
を満たすようなもの打ち、最小のものを求めよ。

JMO2024.5

※実際の問題ではガウス記号を使ってます

これの解き方は、
数学オリンピック(JMO)の解説②|マロとミケのブログ (note.com)
で解説してるから見てみてね!

追問
10以上の整数$${n}$$であって、
$${\displaystyle{\left\lceil\frac{1}{n}\right\rceil\left\lceil\frac{2}{n}\right\rceil\cdots\left\lceil\frac{10}{n}\right\rceil}= {}_{n+9}\text{C}_{10}}$$
を満たすようなもの打ち、最小のものを求めよ。


答え:2521

最後に

マロ:こうみてもやっぱり床関数と天井関数って似てるね

ミケ:それな!片方身に付ければもう片方もすんなりできそう!

マロ:珍しい形で紹介した問題は良問だと思ったけどやっぱり床関数でも面白い問題のままだったね(笑)

ミケ:おぉ!あとからやってみよ!


ここまで読んでいただきありがとうございます!
感想、リクエストなどコメントしていただけるととても嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?