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【SUPPORT Shurijo プロジェクトとは?】(1回目)AR(拡張現実)を使って実現したいこと

SUPPORT Shurijo プロジェクトをより理解いただくため、このプロジェクトを通じて実現していきたいことについて、お伝えしていこうと思います。1回目は、AR(拡張現実)を通じて実現したいことについてです。

AR(拡張現実)がどんどん身近になっていく現実

スマートフォンの普及から、「Pokémon GO」「SNOW」「Snapchat」などアプリのリリースにあわせて普通に活用されるようになったAR(拡張現実)。当初はエンターテイメント業界を中心として活用されていましたが、工業や医療など技術訓練や、建築や不動産、小売など、活用の幅を広げています。今後は、5Gの普及により、ネックであった通信環境が整うことで、2025年には全領域の業界で活用されていくと予想されています。

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<ARマトリックス>

AR(拡張現実)は、テクノロジーを活用したひとつの課題解決の手法として、今後様々な場面で活用されていくでしょう。

課題解決とは、そもそも、産業の課題を解決するだけではありません、もうひとつ重要な、社会の課題を解決することにもより一層活用されていくこととなるでしょう。

AR(拡張現実)を使って、社会の課題を自分ごとにする

SUPPORT Shurijoプロジェクトでは、社会の課題を解決するためにAR(拡張現実)を活用することが重要なテーマのひとつとなっています。

先に紹介するのは、よく新聞などで紹介されていた、火災で主要施設が焼失した首里城跡地の写真です。現在は、がれきが整理され、復元工事が粛々と進められています。ちなみにこの過程は、できる限り解放し、公開しつつ再建する方針だそうです。

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<首里城跡地>

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<ARイメージ−首里城跡地に3D首里城を表示>

引き続きですが、先に紹介した首里城跡地の写真に、3D首里城を表示したARイメージです。最初の写真と見比べてみると、本来存在していたものが失われた事実を改めて強く再確認させられるかと思います。

人間の脳は、読むより聞く、聞くより見る方が、記憶に残りやすいと言われています。最近注目されているAR(拡張現実)の役割として、この視覚へのインパクトを最大限にいかして、社会的な課題をより印象的に提示できることがひとつとしてあげられています。

わたしたちは、残念ながら、それぞれの常識や認識の範囲で物事を判断する傾向があります。その点を、AR(拡張現実)は、人間の限られた想像力をより広げることをサポートすることが可能です。

AR(拡張現実)が使って、いにしえの伝説や、歴史に触れる

沖縄には、太古よりの独自の文化や、神話が多数存在します。
それらを実際にわたしたちは目にすることができませんが、AR(拡張現実)を使うと、その魅力的な歴史や伝説の一旦に、感覚的に触れることが可能となります。AR(拡張現実)は、視覚の他に、聴覚を合わせるなど、人間の五感を複数同時に刺激するコンテンツを制作することで、より没入感を得ることができます。

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<首里城公園の風景>

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<ARイメージ−風景に2D白澤を表示>

AR(拡張現実)の役割として、現実には存在しないものをリアルな空間に描写することで、好奇心を強く刺激し、興味を継続させる効果が挙げられています。エンターテイメントの場面で、AR(拡張現実)が積極的に利用されるのはそのためで、コンテンツをより魅力的にインパクトをもってユーザーに提供することができるからです。これらは、存在しないものとの未知なる遭遇であり、特別な体験となるはずです。

AR(拡張現実)を使って、わたしたちは社会や他人に対して、想像力の翼を広げていく

どうしても私たちは、不可抗力で、いま目の前にあるものを信じ込んでしまいます。星の王子様ではありませんが「かんじんなことは、目に見えない」ことを本能的に理解しつつも、どうしても視覚からの情報に流されます。

AR(拡張現実)を使って、わたしたちは社会や他人に対して、想像力の翼を広げていくことができます。それが、今回のSUPPORT Shurijoプロジェクトで実現したいことのひとつです。

このアプリでのAR体験を通じて、他人の気持ちに寄り添えること。
例えば、失われた出来事へ思いを馳せることができたり、首里城復興について考える機会ができるのであれば、このプロジェクトの意義はそれだけでも充分あるのではと思います。

わたしたちは、このアプリやAR(拡張現実)通じて、少しでも社会の課題を定義し、解決することに、前向きにチャレンジしていきたく考えています。

文章:松山幸世


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