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文科省の調査によると、不登校の要因として最も多いのが「無気力・不安」です。

学校の教室のなかには、自分の気持ちをうまく表現できずに、(もしくは表現したとしてもそれを受け止めてもらえずに)漠然とした不安を感じながら毎日を過ごしている子どもたちがいます。

そして、何かをきっかけにプツッと糸が切れてしまい、学校へ足が向かなくなる子も少なくありません。
このような子どもたちに、僕たち大人はどんなサポートができるのでしょうか。

西原町内の小学校に通う6年生のケンジ(仮名)はサッカー部のエースでした。

毎日学校には通っているものの、いつも行かされてばかりの毎日。

そしてひょんなタイミングで「学校に行きたくない」という日々が定期的にやってきます。登校しぶりです。

今日はそんなサトシが、登校しぶりがなくなり、自分の本当にやりたいことに気づけたお話をお届けします。

最初で正直に書きますが、個人情報保護のため、内容は少し、イヤ、だいぶ変更しております。たぶん本人や親御さんが読んでギリギリ気づくかどうかのレベルです(笑)
しかし、サポショウの教育方針やサポート方法などはありのままにリアルに書いています。ぜひその部分を日頃の子育てや教育のお悩みに少しでも役立ててもらえると嬉しいです。

☆前回の記事はコチラ→『【不登校】無気力・無反応なサトシ』

勉強はできる・・・けど・・・

ある日、僕の知人からこんな相談を受けました。

知人「サポショウは勉強以外の気持ちの部分もサポートできますか?子育てで悩んでる友人がいまして…」

僕「もちろんです!」

知人「では紹介するので話を聞いてみてください!」

勉強以外の気持ちの部分のサポート。
サポショウが一番大事にしていることです。
サポショウの強みでもあります。
こんな相談を受けるたびに僕の心は燃え上がります(笑)

さっそくサポショウを紹介されたケンジのお母さんから連絡がきて、無料個別相談をすることになりました。

無料個別相談や個別説明会のお申込みがくるたびに、親御さんの勇気ある行動力にいつも頭が下がります。
わが子のことについて他人に相談するって簡単なことではないですよね。
だからついつい誰にも相談できずにずっと一人で抱え込んでいる親御さんも少なくありません。
僕も3児の父親なので、その難しさやハードルの高さを理解しているつもりです。
それでもお子さんのために、勇気を出してご連絡・ご相談くださる親御さん。感謝とともに僕にできる全てのサポートを全力でさせていただいております。

ケンジ母「うちのケンジは勉強は一応できているようです。ただ、何ごとにもやる気がなく、時々学校へ行きたくないと言い出します。いろいろと自信がないのかもしれません。少しでも自信をつけて前向きになってほしいのですが、そんな息子でも入塾できますか?」

僕「もちろんです。サポショウは子どもの勇気と自信を育むことを一番のねらいとしてサポートしています。ただ、まずは本人の様子も見たいので、一度お子さんと一緒に見学にいらしてください。」

授業についていけてるかどうかではないんですよね。
勉強も大事。だけどそれよりも大事なことは子どもの笑顔。自信。
勉強ができるからといって、その子が生き生きとした毎日を過ごしているかというとそれはまた別です。
実はケンジのような子どもは少なくないのです。

「やってみたい」

お母さんと見学に来たケンジ。

終始ずーっと無言でした(笑)

できる限りのコミュニケーションを取りながら

サポショウという場所と、僕という人を知ってもらえるように努めました。

ほぼ無反応のまま帰宅したケンジ。

帰りの車でサポショウについてお母さんにこう話したようです。

ケンジ「やってみたい」

ケンジ!嬉しくて泣けてまうやろ!(笑)
あれだけ無反応で無言だったケンジ。でも帰りの車ではサポショウで勉強してみたいと話したのでした。
とても嬉しいことですが、これ、実はよくあることなんです。
子どもたちは心の中で求めていることがあります。
「ここなら僕にもできるかも」「ここなら私も変われるかも」と感じた時、その態度や表情に反して「やってみたい」と口にすることがあります。
やる気のないように見える子ども達ですが、実は「やりたい!」「変わりたい!」気持ちにあふれていることがあるのです。

優秀なケンジ

ケンジは周りから見ると、とても優秀な子でした。

学校のテストでは、あまり勉強しなくても90点以上を取っちゃうタイプでした。

また、お父さんの影響で小さい頃からサッカーをしていたので、サッカー部でもエースを務めていました。

周りから見たら勉強もスポーツもできる優秀な子です。

でも

ケンジ本人はなんだかずっとモヤモヤし

何ごとにもやる気が起きず

学校にも行きたくない日々が続いていたのでした。

それはなぜか…
ケンジには目標がないからです。
もともと器用なケンジは、勉強を特に頑張ったわけではないけど、なんとなく90点が取れてしまう。
父親に言われるがままにサッカーを続けていたら、エースになっていた。
こんな感じで6年生になっていました。
勉強もスポーツも生まれつきの能力や育った環境で差が出るのは当然です。
しかし、どんな子どもでも「わかる楽しさ」「できる喜び」など、小さな成功体験をどれだけ重ねてきたかが、勇気と自信に繋がってきます。
しかし、ケンジは「これを頑張ろう!」と目標に向かってチャレンジする機会を与えずとも、ある程度の結果を出してしまうので、当の本人は張り合いのない日々を送っていたのでした。

チャレンジしないケンジ

サポショウで勉強をサポートしても、たしかにケンジは勉強がよくできました。

そこでこんな提案をしました。

僕「ケンジ、中学生の勉強にチャレンジしてみない?」

ケンジ「めんどくさい」

出た!「めんどくさい」発言!(笑)

ケンジは新しいことにチャレンジすることを拒みました。
多少無理やりにでもチャレンジさせようかとも思いましが、本人の気持ちが乗らない上に、勉強をただ先に進めるだけではケンジのためにはならないと思い、作戦を改めて考えてみることにしました。
ケンジに勇気と自信を育む作戦を。

ケンジの心の声を聞く作戦

ケンジのお母さんとも相談し、

勉強のサポートよりも対話の時間を多くして

ケンジの本音を聞き出す作戦を試すことにしました。

実はケンジ、夕方や休みの日は家で一人でいることが多いということがわかりました。
ご両親はお仕事で忙しく、歳の離れたお姉ちゃんもバイト等であまりお家にいないようで、どうしても一人でゲームやYouTubeで過ごす時間が多くなっているとのことでした。
ケンジのお母さんもそこはとても気にされていて、ゆっくりケンジの話を聞いてあげられていない現状に申し訳なく思っているご様子でした。

僕「ケンジ、サッカー好きなの?」

ケンジ「普通」

出た!「普通」発言!(笑)

僕「じゃあなんでサッカー続けてるの?」

ケンジ「お父さんにやれって言われるから」

僕「じゃあお父さんがサッカー辞めていいって言ったら辞めるの?」

ケンジ「・・・。」

毎回の授業でこの程度の会話を織り交ぜながら、ケンジに自分自身の気持ちについて考えさせる機会を多くつくりました。
無理に答えを求めようとせず、ケンジが僕の問に対して頭の中でグルグルと考える時間をもつことを大切にしました。
もちろんケンジの好きなゲームやYouTubeの話を織り交ぜながら、プレッシャーにならない程度での会話を心がけました。

そしてある日。

ケンジ「辞めたい時期もあった。正直、今もサッカーが好きかわからない。だけど、今は辞めたくない。もっとうまくなりたい。」

ケンジが心の奥に抱えていたモヤモヤを言葉にした瞬間でした。

僕「そうなんだね。すごいじゃん。今でもレギュラーなのに、さらに上手くなりたいと思うなんて、ケンジまじすごいよ!」

ここからはケンジの心の火を一気に燃え上がらせる作戦です(笑)

僕「大会とかあるの?」

ケンジ「10月に新人大会があるよ」

僕「どこまでいけそう?」

ケンジ「決勝はいけるはず」

僕「マジ!すごいじゃん!優勝ねらえるさ!」

ケンジ「だけど主力メンバーがケガしてて、そのポジションをどう埋めるかが難しいわけよ。今の状態だとこのパターンとあのパターンとそれから・・・」

ケンジ、めっちゃ語るやん(笑)

そこからケンジの様子は明らかに変わってきました。
サッカーが好きだということを自分自身で改めて認識し、心や頭のなかで考えていることを言葉に出す。
僕はそれを「そして?」「それから?」と、どんどん引き出していく。
日頃は相変わらず無反応な、いや、クールなケンジですが、サッカーの話をすると生き生きと語りだすのでした。

勉強なんて

サポショウでの個別サポートを通して、ケンジは自分自身とたくさん向き合いました。

正直、勉強は最後までテキトーでした(笑)

父親の影響で始めたサッカー。

いつしか「やらされているサッカー」を辞めたくなることも。

でもそんなこと父親に言えるわけもなく。

勉強も授業もつまんない。

家では家族も忙しく、一人でゲームやYouTube。

そんな日々に実はモヤモヤしていたケンジ。

4ヶ月前、初めてサポショウの見学に来た帰りに

「やってみたい」とつぶやいたケンジは、そんな毎日を変えたかったのでしょう。

あのとき「やってみたい」とつぶやいたケンジ。

そしてそこに全力で応えたお母さん。

ケンジ親子は確実に大きな壁を乗り越えました。

塾を運営しながらこんなこと書くと信用を落とすかもしれませんが、書きます。ケンジにとって勉強なんて二の次でした(笑)
この記事だと、ケンジがまったく勉強してないように見えるかもしれませんが、一応、毎回の授業で勉強はしてました(ちょっと言い訳。笑)
でも、勉強はあくまでも手段です。
勉強を通して対話を重ね、ケンジが自分の心と向き合う時間をつくる。
これがケンジへの個別サポートでした。

ナナメの存在


ケンジは中学生になるタイミングでサポショウを卒業しました。

卒業するときに

「たまには連絡くれよ!」と伝えたのですが、一切連絡はきません(笑)

でもそれは、今が充実している証拠です。

ただ、お母さんからはこんな連絡がきました。

サポショウではお世話になりました。
中学生になってからは登校しぶりもなくなり、毎日サッカーに明け暮れる日々です。
勉強は相変わらずですが、宿題やテストなどは本人なりに意識しているようです。
少しずつですが、目標に向かう姿勢が身についてきています。
ケンジの心に寄り添ってください本当にありがとうございました。

ケンジのお母さんからのLINE。(内容は一部変更しております)

目標もなく、毎日をただ親や先生に言われるがままに過ごすケンジにとって、

自分自身の心のなかと向き合い、思いや考えを口にすることはとても大事な時間でした。

サポショウがケンジが変わるきっかけになれたことを嬉しく思います。

今の子どもたちには

親でもない先生でもないナナメの存在が必要です。

それは別に誰でも良くて

おじさん、おばさん、お兄ちゃん、お姉ちゃん、地域の人、塾や習いごとの先生・・・

それぞれの人や場所が、子どもたちに新しい気づきを与えます。

ケンジのように

今の自分を見つめ直し、

自分の好きや強みに気づけた子どもは

自ら次のステージへと進んでいきます。

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また次の記事でお会いしましょう!
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