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中学校に進学したヒロシ(仮名)が、久しぶりに来室しました。

ヒロシはかなりの勉強の遅れがあり、中学校での授業もさっぱり意味がわからないとのことでした。

そこで、本人も、そしてヒロシのお母さんも、ぜひまたサポショウに通わせてほしいと切実な依頼があり、ヒロシの個別サポートが再開しました。

今日は、ダルそうに勉強していたヒロシが、急に生き生きと学び出した瞬間を記した日記です。

【けんしょう先生の今日のミッション】

今日の僕のミッションは

「ヒロシに学ぶ楽しさとわかる喜びを実感させる」でした。

今日のミッションというより、勉強の遅れがあるヒロシにとっては、小学生のときからずっとこのミッションを軸にサポートしていました。

〈ヒロシの過去の記事はコチラ▽〉

ヒロシは中学校でもらった数学のワークを持参していました。

ヒロシ「先生がこれやれって」

ヒロシはそのワークを差し出しました。

中は真っさらです。

それもそのはず。

問題を見ても、今のヒロシの学力では解ける内容ではありません。

過去の記事にも書いてある通り、ヒロシの学力は小3〜小4レベルです。

どれだけわかりやすく解説しても、僕にはこのワークを使ってヒロシに学ぶ楽しさを実感させる自信がありませんでした。

しかし、ヒロシはもう中学生です。

先生に渡されたワークをせずに、小学校のワークをさせるのは、彼のプライドを傷つけてしまう恐れがあります。

そう考えた僕は、中学校のワークを開き、ヒロシができそうな問題だけを選んで解説しながらさせてみました。

しかし、

ヒロシの表情はみるみるダルそうになり、シャーペンをもつ手にも力が入っていません。

解説といっても、ほぼ僕が答えまで誘導しなければいけない状態で、

ヒロシは完全に「させられている状態」でした。

僕は迷いに迷いました。

本当にヒロシにはこのサポートでいいのか。

本当にこれでヒロシの自信は育つのか。

おそらくヒロシは学校でも毎日こんな状態です。
そんなヒロシが、サポショウでなら勉強ができる!と、中学生になってもまた通ってくれているにも関わらず、
ここでも学校と同じような状態をつくり
勉強を「させられている状態」にしてしまっていました。

ヒロシはどんどんつまらなそうな表情になっていきます。

これは完全に僕が悪い。僕に教えるスキルが足りない。

本当に迷いに迷いました。

目の前のヒロシに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

【自信を育む個別サポート】

僕は心のなかで葛藤しながら、サポショウの原点に立ち返ることにしました。

僕「よし!ここまででいいや!これ難しすぎ!このワークはやめようヒロシ!」

僕「それより、ヒロシ、久しぶりにオセロしようぜ!」

ヒロシ「うん!」

ダルそうな表情をしていたヒロシが、オセロを取りに後ろをふり返った瞬間、本当に無邪気でステキな表情を見せてくれました。

実はヒロシ、オセロめちゃくちゃ強いんです。
僕が本気でやっても、一度もヒロシに勝てたことはありません(笑)

そして今日も僕があっさり敗北(笑)

僕「なぁ、ヒロシ。中学校のワーク難しすぎるからさ、サポショウに来たときは、また小学校の勉強からやり直さないか?」

ヒロシ「うん。」

僕はヒロシが小学生の時に使っていたワークを取り出しました。

内容は小学校3年生の算数です。

僕「ヒロシ、まずこれを自分で解いてみて!」

すると、ヒロシは一変しました。

生き生きとした表情で、問題を解き始めます。

ただしこれは、問題が簡単すぎるから、ではありません。

実際にヒロシは、その問題でも、ミスをしたり、わからないところもありました。

でも、とても集中して、僕が何も言わなくても解き進めていきます。

わからないところに差し掛かると

ヒロシ「これどういう意味?こうじゃないの?」

と、自分の考えをもとに質問までしてきました。

さっきまでのヒロシとはまるで別人のようでした。

問題を解き終えたヒロシ。

ヒロシ「最後にタイピングの練習もしていい?」

中学校でタイピングの授業もあるようで、そこでも遅れを感じていたようです。

それを少しでもどうにかしたかったのでしょう。

今日の授業の前半はあんなにもダルそうな表情をしていたヒロシ。

最後は自分から、課題解決のために動き出したのでした。

【今日のふり返り】

今日の前半は、反省すべき課題が残りました。

僕がサポショウを立ち上げた思いである

子ども達に勇気と自信を育むこと

これに完全に反したサポートをしていました。

  • 学校の先生の指示だから

  • ヒロシが学校の授業についていけるように

そんな気持ちが先行してしまい、結果的にヒロシの自信を削ぐようなサポートをしていました。

ただ、途中で切り替えられたことは本当に良かったと思っています。

ヒロシの得意なオセロで雰囲気を変え、

ヒロシが「学ぶ楽しさ」や「わかる喜び」を実感できる学習内容を提示したこと。

そして生き生きと学び始めたヒロシ。

これこそがサポショウの思いであることを再認識することができました。

久しぶり楽しく勉強できたヒロシに、僕はこう提案しました。

僕「来週からは、最初に少しだけ中学校のワークやって、また小学校の内容からしっかり復習しような!タイピングも頑張ろう!」

ヒロシ「はい!今日もありがとうございました!」

来週からも、中学校のワークはさせませす。

でも、それは今日と目的が違います。

今日の僕は、上でも書いたように

  • 学校の先生の指示だから

  • ヒロシが学校の授業についていけるように

こんな目的になってましたが、来週からは

  • 中学校の勉強にも挑戦している!

  • 難しい問題でも解けるものがある!

というように、あくまでもヒロシのチャレンジ精神の育成や、小さな成功体験を積ませることを目的にします。

同じワークでも、目的によってサポート方法は全然違ってくるのです。

【保護者の皆さまへ】

今日の日記でお伝えしたいこと。

僕たち大人の役割は

「子どもたちが将来、社会に出て自立していくためのサポート」だということです。

  • 学校に行けない

  • 授業についていけない

  • 周りとちがう

そんなお子さんの状態だけに目を向け

そんなお子さんの状態をどうにかしようとすることが目的になってしまうと、

親御さんの気持ちとは裏腹に、余計にお子さんを苦しめてしまうことになってしまうときがあります。

まさしく今日の僕の前半のサポートも、僕の思いとは正反対の方向に進んでしまっていました。

子育てにおいてたくさんの悩みや葛藤があると思います。

そしていつのまにか本来の目的を見失っているかもしれません。

そんな時は少し冷静になり、

「わが子が社会で自立していくために本当に必要な力とは?」ということを考えてみてください。

そうすることで、もっと広い視野でお子さんを応援することができるようになります。

お子さんが人生を力強く切り拓いていけるように、勇気と自信を育んでいきましょう!

この記事は個人情報保護のため、内容は少し、イヤ、だいぶ変更しております。たぶん本人や親御さんが読んでギリギリ気づくかどうかのレベルです(笑)
しかし、サポショウの教育方針やサポート方法などはありのままにリアルに書いています。ぜひその部分を日頃の子育てや教育のお悩みに少しでも役立ててもらえると嬉しいです。

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