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【小説】将軍襲われる、裏の陰謀

 体育館に多くの人が集められた。

「将軍様、ご入場!」
テー♪ テッテッテー♪

 護衛2人と将軍1人が体育館に現れる。

「おおおおおおお!!!!!!!」
「やぁ、みなさんこんにちはー」

ものすごい盛大な拍手で迎えられた。しかし、その裏でひそひそと何か良くない会話が聞こえてきた。

「大した自信だな」
「今から襲われるってのにな」
「まったくだぜ。さぁ、準備が整い次第始めようか」

 将軍が危ない。しかし、それよりも危ない未来が見えた。ほんの一瞬、体育館のみんなが血みどろになるイメージが頭の中に出てきた。
 自分は将軍を助けるどころか体育館から逃げることを選んだ。

「やぁーみなさんどうもどうも。我将軍ってね! アハハ!」
シーン…

 どうやらこの体育館を将軍の暗殺を企てている人ばかりみたいだ。なぜ自分はこんなところに来てしまったのか。
 何かもっと深い闇の陰謀を感じる。そう、将軍をエサに厄介なやつを集めて一網打尽のような。もしそうなら自分も殺される対象になり得るだろう。
 外には明らかに中を爆撃する準備をしているようなやからがいる。

「はっ…はっ…はっ…。逃げろ逃げろ逃げろ!」

 自分は一直線に外へと逃げる。

「ええ、そいではねみなさんに挨拶! ってもう3回目か! 正直話すことなんてない!」
「みんなー! かかれー!」
「おう! やっちまおうぜ!」
「え?え? 我殺されるの!?」
「将軍様をお守りしろぉー!」

 みんなが将軍に襲いかかっている時に自分だけ逃げる。そしてなんとか体育館の外に避難することが出来た。
 そして「うぎゃー!」っと体育館の中から悲鳴が聞こえる。それと同時に外にいたやつらは中に向かって火炎放射機のようなもので一網打尽にした。

「かかれー!」
「ファイア!」
「キャーーーーーー!!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ! あっ! アッーーーーーー!」

 そう、中には善良な市民もいただろう。でもその人達もまとめて焼かれた。

「はぁはぁ…。あ、危なかった…」

 自分もあと少し遅れていたら丸焦げになっていた。こうしてこのことは闇の事件として葬られた。あれが本物の将軍か影武者なのかは分からない。
 でも確実に死んでいるだろう。これは世界の裏の組織に仕組まれていたことなのかもしれない。予想は手を切りたい暗殺者の始末と将軍が邪魔だから消したいということなのだろう。
 しかし、みすみす自分すらも逃してはくれないらしい。

「おい、お前どうして体育館から逃げようとした」
「えっ…」

 いかにも強そうな軍人みたいな人に声をかけられた。もしも選択を誤れば殺されると思った。

「あの…」
「なんだ」
「ちょっと忘れ物してあのときは飛び出しました」
「ふーん、そうか…】

 緊張が走る。さぁ、どうなる。殺されるのか。

「分かった。いけ」
「は、はぁ…」

 た、助かったぁ…。

「なにボサッとしてる! 早く行け!」
「は、はい!」

 こうして自分はやつらから逃げ切れた。気付いたことを言わなくて良かった。しかし、自分の正義の心がやつらを許さない。
 だから自分は闇に隠された歴史を日の元にさらす決意をする。

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