システマにおける痛み(ヴラッド大阪)

"Pain"

先日、noteの開設をしまして、初っ端からセミナーの復習だったので、システマー以外からは分かりにくい(分からない)内容になってしまったように思っております。
反省です。

タイトルでセミナーの振り返りと分かるようにしないといけないな、と思っていたのですが、はじめてのnoteで、タイトルのところに全文乗っけてしまったところから、訳が分からなくなってしまいました。

やってみないと分からないことだらけで、改めてやってよかったなと思っています。

たまには流行に乗ってみるのも良いですね。
ただ、自分自身が排他的にならないようにするのは、改めて大事だなと気が付けたセミナーと飲み会でした。

というわけで外から見えるタイトルと、中に書く副題の二つかくのがいいかなと思っています。

前回のだと、タイトルは「ヴラッドセミナー@大阪」とかにして、副題を「自由なハードボイルド」にすればよかったかなと思います。

そもそも知らない方からしたら、ヴラッドって誰やねんって話ですよね。
ヴラッドはシステマ創始者のミカエルの1番弟子で、システマ界の№2。そしてシステマを世界に広めた方です。
見た目と動きがめちゃめちゃカッコいいので、セミナーでは目がハートになっている参加者も多くみられます。(もちろん私もその一人です)

というわけで今回のトピックに移ります。

Pain。痛みですね。

今回の大阪セミナーでは「痛み」について3度触れられていました。

1つ目は参加者から出た、「呼吸をするときに、肩を上げることで呼吸しているように思ってしまう人がいる」、という質問からでした。(いわゆる、肩で息をしている状態です)

その質問から、痛みを入れていくことで、その部分まで呼吸が通るのが分かるようにするというワークをやりました。具体的には、指や手首などの関節を曲げて痛みを作ります。相手の身体に反応が出たら、曲げる側はそこで止める。
曲げられている側は、呼吸をすることによって、リラックスをしていく。痛みが消えるくらいまでリラックスできたら、曲げられている部分に呼吸を通して、リラックスしていく。そこまでリラックスできたら、次は曲げている相手をリラックスさせていく。

痛みを指標として使うわけです。
ただし、この指標は脳によって過剰に感じられることが多くあります。なので、まずは全身をリラックスすることによって過剰な部分を取り除き、指標が適切に扱える状態まで、持っていきます。そこから実際に痛みが出ている部分、そして痛みを加えている相手までリラックスさせることが大切なことです。そうすることで、適切な呼吸へと近づいていきます。
ご存知の方は、去年のミカエルの東京セミナーでやったワークですね。

その流れで行われたワークがとても興味深いものでした。
痛みを与えることによって最初に反応する部分(緊張:システマではテンションとも呼ばれます)に、人はトラウマや怪我を抱えている。トラウマを解消したいときには、その痛みによって引き起こされるトラウマを自分の目の前にはっきりと思い返し、もう一度痛みを加えてもらい、その痛みごと呼吸でリラックスしていく。というワークです。

ただし、人というのは複雑な生き物なので、解消した方がよい痛みやトラウマもつい離すことができずに抱えてしまう。
前回でも話した部分ですが、弱く見せることで構ってもらえるとそうありがちなのです。
「心の穴」と呼んでいる方もいますね。

ちょうどその方の著書(多分新作)「あなたの恋がでてくる映画」を大阪に行く新幹線内で読み終わったところです。著者の方は僕にとっては文筆家なのですが、別の職業の強烈なバックグラウンドがあるからこそ語れる言葉があり、色んな方に響くと思いますので、ご縁がありましたら是非読んでいただきたいなと思います。
これについてはまた別のブログで、書きたいものです。

3つ目はポジショニングのワークの時でした。
相手が近づいてきたときに、少しだけポジションをズラすことで自分がリラックスしてコンフォータブル(快適)になる。実際にそのポジションが本当に適切なのかを知る指標として相手にストライクなどアタックをしてもらう。
もしくはその派生形としてリード者の真横に位置し、(真横というのは見にくく、アタックしにくいとヴラッドは話していました)、手を90°くらいの位置に置いてもらい、その上に掌を乗せて、リードする側が動くのに合わせて自分は常に横にいられるように一緒に動いていくというワーク。真横にいればストライクは打てませんが、そこからはみ出てくれば、ストライクを打てる位置に来るのでストライクを打って、適切なポジションでないことを伝えます。
このときのデモでのヴラッドは本当にダンスを踊っているようにしか見えませんでした。前回にも触れましたが、ヴラッドは歩き方に全くテンションがない、むしろリラックスするように歩いているので、流れる水のように動いていきます。美しいです。
逆にヴラッドがリードする時には、少しでもストライクを打てる位置に来た瞬間にとんでもないストライクを放ちます。しっかりと痛みに教師としての役割を果たさせるわけです。

痛みから人は学んでいくものです。
ただし、痛みによって固まるのではなく、オープンになる必要があります。

システマの中での痛いワークの1つにナイフワークがあります。
打撃からはとりあえず耐えるだけ耐えることもできるかもしれませんが、ナイフ相手に耐えると、当たり前ですが死にます。

だからこそ、リラックスをして、自分をオープンにして動いていくことが大事なのです。

そういえば、今回の東京セミナーのテーマはエッジ。つまりナイフですね。
(ステマではありませんよ汗。システムです)

僕が2日目に質問した華麗なるヴラッドの動きもやると言っていたので、悩んでいる方も是非いらしてください。

参考文献:「あなたの恋がでてくる映画」二村ヒトシ著(スモール出版)


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