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"自分を大事に"の罠

よく聞くこの言葉。もちろんその通りだとは思う。私だってなるべく自分は大事にしたいし、自分を嫌ったりもしたくない。

でもこの言葉と一緒によく聞くのが、
"自分を大事に出来ない人は人からも大事にされない"
これは優しい言葉に見えてかなりキツイ言葉ではありませんか。

自分を大事に出来ない時もあるし自分をうまく受け入れられなくて好きになれない時だってある。

これじゃ誰からも大事にされないじゃないか。

だからそうならないために、無理して自分を大事にしようとする、というか正当化しようとしてしまう。
自分は大事にしないとダメだから、と少し無理して自分を正当化して自分の中に生じているズレみたいなものを無視して自分を大事にしている"風"で過ごす。

そうする理由は、さっき言った"自分を大事に出来ないと人からも大事にされない"という、しれっとキツイ言葉に囚われているから。

正当化する必要なんてないのに。不完全なままでもあんまり好きになれないときはあんまり自分好きじゃないで良い。なんなら別に嫌いでも良いのではないだろうか。

大事なのはそのままで別にいいやとさらっと受け入れることだと思う。私は、自分を好きになるためにこうなりたいと理想の像を思い浮かべて、それになろうとしてたまに無理しながらも自分のことを大事に出来ていると勘違いしていた。本当とんだ勘違いだ。

自分を大事に、なんて簡単そうで案外難しい言葉に惑わされないでいようと思う。そんな言葉さえ聞かなければ変に意識する事もなかったのに。
当たり前すぎることをわざわざ綺麗事のように言うのはもうやめよう。


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