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普段あまり映画を観ないマンが1月に観た映画

1月も終わりです。
最近シナリオの本をいくつか読みました。どの本も映画やドラマ向きなんですが、漫画にも通づるところがあると感じます。「ストーリーを大事に」っていうのは合っているようで違ったんだなぁ、と。他にもいろいろ感じるところがあったけど…あえてここでは書かないことにする。

それから、うちは家族が映画好きで、幼少期からWOWOW等でいろんな映画を(横目で)観ていたのですが、その割にあまり有名どころとか知らないな…と気付きました。
(ちなみに、毎朝WOWOWで「アラジン」とか「スクルージ・マグダック(ドナルド・ダックのおじさん)」のアニメを観て幼稚園に行っていたし、小学生のころ夕方は「手塚治虫劇場」とか「ネオランガ」とか「D4プリンセス」を観てたよ。マニアックすぎる。知ってる人いますか…?)

というわけで、2024年は「たくさん映画を観よう」という目標を立てました。今月から、毎月観た映画を記録したいなぁと思います。果たして続くかしら…



「アメイジング・スパイダーマン2」(2014)


トビー・マグワイヤの「スパイダーマン」3部作とトム・ホランドの「スパイダーマン」2本は観たんですが、そういえばアンドリュー・ガーフィールドのは観てなかった…
たまたま正月の夜中に五夜連続でやっていたので観た。2だけだけど。ありがとう関西テレビ。
アンドリューのピーター・パーカーはほかの2人よりなんだか明るい。グウェンかわいい。
敵は電気を操る「エレクトロ」。スパイディの敵で1番好きだな。2002年ごろのアニメ版ではピーターの学校のいじめられっ子です。(アニメ版はトビー版の吹き替えキャスト。たしか1と2の間の話だったような。なかなかの鬱展開でバッドエンドで終わるという…(ネタバレ))
エレクトロとの戦いがメインかと思いきや、親友・ハリーとのいざこざも絡んできてさぁ大変。
アンドリュー版はハリーの線が細い…美少年だな…
CV石田彰なので、闇落ち後も素晴らしい…(吹き替えでした)
ところがグウェンがまさかの退場、次回作はハリーが大暴れするんだな…悲しい戦いになりそうだ…と思わせておいて、シリーズ打ち切り。なんやこの匂わせエンドは!!!ぐおおおお!!!解せんぞ!!!
なお、エンドロールカット、しかも終了後CMなしでそのまま「ダイハード」が始まったので、唐突に警察官がワラワラ出てきて「?!?!」となりました。流石に寝ました。おやすみ世界。

「フェイブルマンズ」(2023)


スティーブン・スピルバーグ監督の自伝的な作品。
映画との出会い。家族や友達を巻き込んで映画の制作にのめり込む主人公の姿が楽しい。
しかし自分の撮った映画に「見たくなかった事実」が映り込む。思春期にはかなりキツイ。ふつうなら、母親を拒絶するでしょう。なぜ許せてしまうのか、許してしまうのか。愛していればこそなのか??
エンジニアの父親も自分の夢(仕事)に脇目も振らずな感じだが、妻への愛は深かった。だからこそ、いくらなんでも…あんな写真送りつけるなよ…。あまりにも自分本意すぎてこの母親好きになれない…。
終盤、プロムで映画(というかビデオ)を流すことに。自分をいじめていたローガンがまるで主役のようにカッコよく映っている。
ローガン自身は「苦労して手に入れたもので本当の自分はああではない」と主人公に吐露する。
でも主人公にとっては「ローガンが主役にピッタリだった」。どうしても見映えがいいもんね。見返してやろうとか、そういう気持ちが見えず、ただただ映画をつくるのが好きなんだろうなぁ。
巨匠が言う「水平線を真ん中に持ってくるのはつまらない」はラストシーンに繋がっている。
長い映画人生のスタートを感じさせるラストシーン。
個人的に、家族から勘当された大道芸人?の叔父さんの言葉が重い。
芸術を志す者には孤独が付きまとう。黒い羊。


「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」(1997)


天才的な頭脳を持つがトラウマを抱える孤児の青年と妻を亡くして孤独に喘いでいた心理学者の交流。
序盤の主人公、知識は凄まじいけども会話がまともにできてない感じ。都合の悪い問いかけから逃げているような。賢いけども、中身が子どもというか。
「論破する」ことにこだわる現代の子どもを見ているような感じ。感情を伴う経験は知識を凌駕する。
ラスト、なんでもないどシンプルな「きみは悪くない」という言葉、それだけで救われるものがある。
ウィルが遮っても、何遍も繰り返される。それ以外の言葉は必要ないんだろう。
一緒に暴れるチンピラな友達に彼女を取られてしまう展開か?と邪推してしまったが、「ある日突然いなくなってしまうのでは」という不安も持ちつつ主人公の幸せを1番に願うアツさに胸打たれた。いい友達すぎる!
ラストは寂しさを纏いながらも、旅立つ友に対してちょっと誇らしげにも見える表情が良すぎ。
あと音楽がすごくよかったです。
マット・デイモン、役者もやるのにこんな脚本かけるのすごすぎる。
間違えて吹き替えで観たのだが、吹き替えのキャストが豪華過ぎて泡吹くよ。


「カラオケ行こ!」(2024)


映画館に行って鑑賞したが、平日の夜ということもあってかなんと1人。スクリーンを独り占めしてしもた。
原作既読。シュールで淡々としている原作と打って変わって、映画はそこはかとなくアオハル感。
聡実くん、原作よりも口数が少なく表情も抑え気味で、かえって葛藤とかモヤモヤした気持ちがうまく出ていた。
追加された合唱部でのイザコザ描写により、思春期の難しさがマシマシに。和田くんみたいな、あんな一生懸命な子は今時珍しいのではないだろうか。
綾野剛の狂児は普通に歌が上手い。狂児の聡実くんの可愛がり方が尋常じゃないくらいだし、ヤーさんに怯えて狂児の腕にしがみつく聡実くんも、なんというか全体的に距離が近すぎる。良いです。
人情味あふれるキャラクターが楽しかった。てかすごいメンツだったな。汚い「Lemon」より個人的に「白日」の方がヤバかった。笑いが止まらなかった。1人でよかった。
ラストは原作とは違うが、すごく余韻がある。2人のその後が気になるよね〜。「ファミレス行こ!」の下巻も楽しみです。
あと、舞台がゴリゴリの大阪なのに、撮影は都内なんかい…!

「プリティ・ウーマン」(1990)


本で「プリティ・ウーマンは伏線回収が素晴らしいから観ておくとよい」みたいなことが書いてあったので観てみた。有名なのにそういえば見たことなかった。
娼婦と社長のラブコメ、なかなかのシンデレラストーリー。
最初っからリチャード・ギアのニヤつき具合がたまらん。めためたベタ惚れやーん。こっちも同じ顔になる。
ヴィヴィアンの奔放な感じが可愛い。
彼女の実直さをすぐ見抜いたホテルの支配人さんが、シンデレラの魔法使いみたいなポジ。「美しい宝は手放すのが難しい」とか、うまいこと言うなぁ。
「伏線回収とは??」と思いながら観てたけど、わからんかった。『椿姫』だったんですね。全然ストーリーを知らなかったので、ラストがピンと来なかったのです。映画観るのにも教養が要るなぁ…。
そう考えると、たしかに伏線回収がきれいすぎる。
冒頭に登場した「ハリウッドは夢追い人の街」っていうフレーズもうまく作用してると思う。
ちょっとご都合主義感あるけど。勉強になりました。

「コーダ あいのうた」(2021)


ものすごく話題になった映画。BSで観たのでノーカット。
家族でたった1人健常者の主人公、「家族抜きで行動したことがない」という。お父さん曰く「ずっと大人だった」。大好きな音楽に打ち込みたいし、恋人とも会いたい。でも家族のためにいろんなことを諦めざるを得ない。ただでさえしんどい思春期に、こんなしんどい壁にぶち当たるとは…。それにしてもエグい下ネタ多い。めっちゃ笑いに変えてるけど、多感な時期にこれはほんとに傷つくよ…。
音楽のV先生がなかなか個性的で、発言がものすごく核心を突いている。人生を変える出会い。最高の進路指導だと思う。
デュエットを一緒にすることになり、恋仲にもなるマイルズ。酷いバックグラウンドがあるにしても、あまりにもデリカシーがなさすぎる…ただ、ふたりのシーンはとにかくすんごく青春。直視できない!
ルビーを手元に置いておきたいお母さんの強い不安は、おそらくこれまで感じて来た生きづらさが影響してるんだろうな…。すると、これを「毒親」で片付けてよいものなのだろうかとも思う。最近よく「きょうだい児」や「ヤングケアラー」のポストを見かけるのでなんとも…。
家族の中でもお兄さんが一番、言葉はキツイけれど、ルビーの人生を尊重してくれていたのが印象的だった。
あと、音のない世界の表現が秀逸だった。合唱祭のシーンは特にすごくインパクトある。
そういうわけで、巷では「感動作」と呼ばれるけども、簡単に「お涙頂戴もの」と言うべきではない映画だと私は思いました。


さて、2月はいろいろ忙しくてすでにピンチなんですが、家族から新たにおすすめ名作映画を教えてもらったのでまたぼちぼち観ていこうかと思います。
ネームもたんまり。頑張るぞ〜。

おわり。

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