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病理学

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病理学に関する呟きや記事をまとめています。
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記事一覧

#病理学
バーベック顆粒とは

バーベック顆粒とはランゲルハンス細胞の組織像のことを言います。
ランゲルハンス細胞というのは皮膚にいる樹状細胞です。

緑内障

緑内障は眼の中の圧力(眼圧)が高まることで眼球に異常が生じる病気です。
眼科に行くと、眼に風を当てる検査がありますが、あれは眼圧を測定しています。

眼圧が上昇すると眼が腫大したり、飛び出たりします。

緑内障の原因にはいろいろありますが、代表的なものが眼房水の過剰産生と排出低下です。

眼の水晶体(レンズ)と角膜の間は液体で満たされており、この液を眼房水といいます。
緑内障ではこの眼房水が角膜と

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#病理学 白内障の種類

被膜下白内障
皮膜下にある水晶体上皮細胞が異常に増殖することによる白内障

皮質白内障
水晶体細胞の崩壊による白内障

核白内障
水晶体核の変性による白内障
老化によるものが多い

名前に「黒」がつく病気

病名に「黒」が付く病名をまとめてみました!
他にもたくさんあると思います^_^

黒死病

黒死病というのは肺ペストの別名です。
肺ペストはエルシニア・ペスティス(Yersinia pestis)という細菌による感染症です。
野生のげっ歯類がこの菌を持っています。
この菌はノミによって媒介され、菌をもったノミが人間を吸血することで、人にうつります。
主な症状は肺炎で、その他にも頭痛や嘔吐、呼吸困難

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ファロー4徴症

ファロー4徴症

ファロー四徴症というのは心臓に異常がみられる先天性の病気で、下で紹介する4つの症状がみられます。

上の図は心臓をかなり簡略化した図です。
この図を使って四つの徴候について説明していきます。

①大動脈騎乗

これは大動脈が通常とは異なる位置に形成された状態です。
図でいうと赤色の大動脈が発生過程で左側につくられてしまいます。
(図は体を正面から見た様子を表しているので体視点からだと正常よりも右側

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徴候と症状の違い

症状と徴候
どちらも似たような意味ですが、厳密には違いがあるようです。

ウィキペディアでの定義はこのようになっています。

簡単にいうと症状とは頭痛や体の痛みなど、人が自分で異常を知覚したことによるもので、徴候とは発疹や発熱など、客観的に分かるものです。

つまり、感覚的に体の不調を感じたものが症状で、数値や外見として客観的に分かるものが徴候ということになります。

この定義に則ると人は頭痛な

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#病理学
ハイエナ症とは

ビタミンAの過剰が原因で見た目がハイエナのような姿になってしまう疾患。

#病理学 放射線生物学
毛細血管拡張性運動失調症

DNAの修復に関わるATM遺伝子の異常により放射線への感受性が高まる病気。
歩行障害などの症状が出る。

#病理学
レッグカルベペルセス病とは

大腿骨の大腿骨頭が酸素欠乏により壊死する疾病。

#病理学 器質化 線維化 瘢痕化の違い

どれも似たような意味の用語ですが、それぞれが起こる過程が微妙に違います。

それぞれが何を指しているのかまとめると

器質化:傷害組織が肉芽組織に置き換わること
線維化:膠原線維が増生すること
瘢痕化:傷害組織が線維性結合織に置き換わること

となります。

前提として
肉芽組織は新しくできた血管(新生血管)と線維芽細胞で構成されること
線維性結合織は膠原線維が集まってできたものだということを押さ

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#病理学
腺筋症とは

子宮の粘膜(子宮内膜)が子宮の筋層に落ち込んだ病態

#病理学 天疱瘡の種類

天疱瘡とは表皮同士をくっつけるデスモゾームタンパクに対する自己免疫疾患です。

①落葉性天疱瘡
頭部、体幹、肉球などの表皮に痂皮(かさぶた)、膿疱を形成する

②紅斑性天疱瘡
落葉性天疱瘡に類似するが、病変は頭部のみに限局する。

③尋常性天疱瘡
口腔などの粘膜に病変が形成される。

#病理学
カロリー病とは

先天性管内胆管拡張症のこと


生まれつき(先天性)

肝臓の内部にある胆管(管内胆管)
細胆管などが含まれる



拡張する病気

#病理学
過誤腫とは

ある特定の組織が腫瘍のように異常に増殖した組織

腫瘍様に増殖した組織であり、腫瘍ではない