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病理学

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病理学に関する呟きや記事をまとめています。
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記事一覧

吐出と嘔吐の違い

吐出も嘔吐も口からものを吐き出すという点では同じです。

吐出は食道に入っているものを吐き出すことです。
一方で嘔吐は胃に入っているものを吐き出すことです。

吐出か嘔吐かの判断は知らないとなかなか難しいですが、吐くときの仕草でどちらから 区別することができます。

吐出では口に近い食道からものが出てくるのでなんの前触れもなしに急に起こります。嘔吐では胃にあるものを吐き出すため、腹部の強い収縮が起

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不整脈と心不全の関係性

不整脈と心不全
どちらも心臓の異常なのですが、なんとなくで使っている人も多いのではないでしょうか。

ここではこの二つの違いについて解説します。

言葉の定義を説明すると不整脈は心臓の脈が乱れた状態です。
心臓の脈というのは聴診器を当てた時に聞こえるドックンッという音です。
あの音は心臓の弁が閉まる音なのですが、細かいことはここでは割愛します。
通常はドックンッと聞こえる心臓の脈ですが、これがドク

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#病理学
バーベック顆粒とは

皮膚の樹状細胞であるランゲルハンス細胞の染色像

#病理学
巨大食道症

巨大食道症とは食道がびまん性または局所性に拡張し、運動性が低下する病気です。
先天性と後天性のものがありますが、後天性のものがよく見られます。

#病理学
肺性心とは

肺疾患により、肺動脈の血管抵抗が増加することで右心が肥大した心臓

#病理学  イレウスとは

腸が閉塞すること
これにより、肛門側に消化管内容物が運ばれなくなってしまう
消化管腫瘍などが原因になる

#病理学  間欠性眼炎(月盲)
間欠性眼炎は馬でよくみられるぶどう膜(脈絡膜、毛様体、虹彩を合わせた呼び方)の炎症です。
レプトスピラという細菌の感染により見られます。

#病理学
バーベック顆粒とは

バーベック顆粒とはランゲルハンス細胞の組織像のことを言います。
ランゲルハンス細胞というのは皮膚にいる樹状細胞です。

緑内障

緑内障は眼の中の圧力(眼圧)が高まることで眼球に異常が生じる病気です。
眼科に行くと、眼に風を当てる検査がありますが、あれは眼圧を測定しています。

眼圧が上昇すると眼が腫大したり、飛び出たりします。

緑内障の原因にはいろいろありますが、代表的なものが眼房水の過剰産生と排出低下です。

眼の水晶体(レンズ)と角膜の間は液体で満たされており、この液を眼房水といいます。
緑内障ではこの眼房水が角膜と

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#病理学 白内障の種類

被膜下白内障
皮膜下にある水晶体上皮細胞が異常に増殖することによる白内障

皮質白内障
水晶体細胞の崩壊による白内障

核白内障
水晶体核の変性による白内障
老化によるものが多い

名前に「黒」がつく病気

病名に「黒」が付く病名をまとめてみました!
他にもたくさんあると思います^_^

黒死病

黒死病というのは肺ペストの別名です。
肺ペストはエルシニア・ペスティス(Yersinia pestis)という細菌による感染症です。
野生のげっ歯類がこの菌を持っています。
この菌はノミによって媒介され、菌をもったノミが人間を吸血することで、人にうつります。
主な症状は肺炎で、その他にも頭痛や嘔吐、呼吸困難

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ファロー4徴症

ファロー4徴症

ファロー四徴症というのは心臓に異常がみられる先天性の病気で、下で紹介する4つの症状がみられます。

上の図は心臓をかなり簡略化した図です。
この図を使って四つの徴候について説明していきます。

①大動脈騎乗

これは大動脈が通常とは異なる位置に形成された状態です。
図でいうと赤色の大動脈が発生過程で左側につくられてしまいます。
(図は体を正面から見た様子を表しているので体視点からだと正常よりも右側

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徴候と症状の違い

症状と徴候
どちらも似たような意味ですが、厳密には違いがあるようです。

ウィキペディアでの定義はこのようになっています。

簡単にいうと症状とは頭痛や体の痛みなど、人が自分で異常を知覚したことによるもので、徴候とは発疹や発熱など、客観的に分かるものです。

つまり、感覚的に体の不調を感じたものが症状で、数値や外見として客観的に分かるものが徴候ということになります。

この定義に則ると人は頭痛な

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#病理学
ハイエナ症とは

ビタミンAの過剰が原因で見た目がハイエナのような姿になってしまう疾患。