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短編映画『言の葉の庭』を観て ~愛よりも弧悲の物語~

チョコレート🍫とビール🍺

皆さんは、チョコをつまみにビールを飲んだことはありますか??(笑)
冒頭に女性がチョコとビールを飲食するシーンを見て、一気に謎が深まり、作品に惹きつけられました。
本作はデビュー当初の新海シリーズとは異なり
「孤独のうちに立ちすくんでいたふたりが、気持ちの触れ合いを持ちながらも、再び孤独に戻っていく」
演出にこだわったそうです。(映画.com引用)
靴職人を目指す主人公と古典教師というキャラクター設定も斬新で、圧倒的作画や音響も相まって、まるで小説に入り込んだ気分になれます!📖
まさに映像文学の真骨頂だと私は感じました!🎬

~ あらすじ ~

靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。

(C)Makoto Shinkai/CoMix Wave Films 


(C)Makoto Shinkai/CoMix Wave Films 


~個人の感想🐼(ネタばれあり)~

主人公が他者に対して全力で気持ちをぶつける描写があり、新海シリーズの中では珍しいように感じた。雨の中の公園で繰り広げられるやり取りの中で二人の間で「恋」が芽生えるのかと思っていたが、結果として「孤悲」に発展したため良い意味で期待を裏切られた。「君の名は。」の様に二人の高校生男女の純愛が描かれた作品にも魅力が溢れているが、本作の様なストーリ展開も新鮮で面白いと感じた。

少し穿った考えにはなるが、本作のトピックでもある「雨」は「社会からのプレッシャー」を表しているのではないかと感じた。高校生の主人公は、晴れている日も公園に出向いたが、社会人女性は雨の日にしか現れない。高校時代はまだ、夢に対して希望があり家族や収入、世間体などを気にせず生きることができる。しかし、20代後半ともなるとそうはいかない。高校時代は、雨を気にせず、晴れ晴れとしていられるが、社会人は雨(社会の圧)ばかりが視界に入り、目を背けて晴れ晴れと行動することが難しいということを表しているのではないかと考えた。
拙文で恐縮ですが素人ながらそう感じました(;^ω^)

#新海誠 #言の葉の庭 #映画 #感想 #アマプラ #小説

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