着たきり雀
小学生の頃、両親は商売で忙しく
私が小2の時から弟たちと一緒に、
祖父母に預けられて、曽祖母や叔母との大家族だった。
質素倹約の家計で、洋服を買ってもらえる事は稀で、同じスカートを繰り返し身につけていた。
ある日、同級生に「着たきり雀!」と言われた。
悔しくて恥ずかしくて、、、
祖母に話すと
一緒に生地屋さんに連れられて、、
好きな生地を選ばせてくれた。
淡いピンクのリップル生地
祖母はたちまちフレアースカートを作り上げて、余った生地でボレロまで!
どれほど嬉しかったか!
ある時は、保護者懇談会にも行ってくれた。
「あの子はとても良い子です」と話していたと、先生が親子文集に書いてくださった。
担任の先生が保護者宛に回覧したノートにも素敵なコメントを書いてくれた。
どちらも親子文集に載っていて、
それは今も私の宝物
私の結婚式には、みんなの前で
おばあちゃんにも花束を渡せた。
おばあちゃんの事は、
父が在宅介護して100歳まで生きた。
おばあちゃんを想うと、今もこっそり泣いてしまう。
育ての親は、おばあちゃん!!
私の師匠も、おばあちゃん!!
良く言ってたよね。
「私の目の黒いうちは…」
今は私が、そう思う。
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