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おすすめの本 ベスト3
うつ病で休職中の私にとって、生活の中心は図書館通いでした。
毎日ひたすら本を読み続けた3ヶ月間に、いろんな作品と出会いました。
その全ての作品は、私にとって苦しい時間を共に過ごしてくれた友達のようなもの。
さらにその中には、当時の私にとって心の薬となり、生涯の友となる作品もありました。
ここでは、うつ病の私を助けてくれた本を3冊ご紹介します。
ここでご紹介する本は、うつ病を治すための専門書ではありません。
普通の小説たちです。
うつ病でほとんど何もすることができなかった私が、本だけは読めたので、私の気分を軽くしてくれた本を紹介したいと思います。
私の趣味趣向が多分に入っていることはもちろん、当時の心理状態や出会ったタイミングなどの影響が大きいため、かなり個人的で偏った選定になっていると思いますので、ご了承ください。
でも、これがご縁で、読んでくれた方の気持ちが少しでも楽になってくれることを願って選びましたので、よろしければ参考にしてみてください。
1 『昨夜のカレー、明日のパン』 木皿泉
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テーマとしては死や心の病を扱っているのですが、とても前向きな力を与えられた作品です。
うつの私にとって共感できるところが非常に多いのですが、決して暗くはなくユーモラスな話なので、うつの真っ只中でも読んでいてつらくなることはなく、明るい気持ちにさせてくれました。
「つらく悲しいときの中にも、楽しみや喜びは併存し得る」ということをこの本に教えられ、とても勇気づけられました。
この本は、休職中に2回読み返し、復職した直後や今でもたまに読み直す本です。
休職中に私が出会った本のNo. 1は、間違いなくこの作品です。
2 『れんげ荘物語』 群ようこ
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当時の私は働けない状態だったので、図書館に並ぶ本の背表紙をなにげなく見ていて「働かないの」というサブタイトルに引かれ、この本を手に取りました。
『れんげ荘』はシリーズ作品で、各巻ごと緩やかに展開していきますが、どの作品も楽しませてくれます。
読んでいて、なぜだか気持ちが軽くなるのです。
うつ病の疲れた心には、とても優しい小説です。
周りの目にとらわれず、自由に、楽に、焦らず生きて行けばいいんだ、というメッセージを私はこの本から受け取りました。このメッセージは、物語を通じて登場する猫に象徴されている気がします。
「うつ病でもいいんだよ。焦って仕事に戻らなくてもいいんだよ。」と言ってもらえてるような気持ちになりました。
私はこの本のおかげで、焦らずじっくり休養できました。そのおかげで、結果として再び仕事に戻ることになるのですが。
3 『そして、バトンは渡された』 妹尾まいこ
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言わずと知れた2019年本屋大賞の作品です。
その年の夏は、闘病の真っ最中でしたので、とにかく没頭できる面白い本を探していました。
本屋大賞は、その点で絶対に期待を裏切らないですね。
当時大人気のこの本は、図書館では常に貸出中でしたので、入手したものを自宅で読んでいました。
永野芽郁、石原さとみ、田中圭らが演じる映画にもなったこの作品の内容については、私がコメントするまでもありません。
この作品を挙げた理由は、とても個人的なことなのですが、この小説を読んでいるときに私の気分がすごく久しぶりにプラスの方向に振れたのです。
単なる偶然のタイミングだったのかもしれません。
でも、私にとってはV字回復の起点となる瞬間を感じることができました。
もう少し具体的に言いますと、うまく眠れなかった私がこの小説を読みながら、気持ちよくうたた寝をしたのです!
ちなみに、そのときBGMとしてかけていた曲は、
ジャニス イアンの 『Will you dance』でした。
この曲も私にとっては記念すべき曲になりました。
この曲を聴きながら『そして、バトンは渡された』を読んで、気持ちよくウトウトしてるときに、「もしかしたら、これから良くなるかも」と理屈じゃなく感じたのです。
勝手な思い込みと言われれば、確かにそうかもしれません。
でも、私は「うつ病とは、ネガティブなことばかり考えて頭が疲れ切ってしまう病気」だと個人的に思っています。
もし、そうだとすれば、たとえ思い込みであってもポジティブな考えが何ヶ月ぶりかに出てきて、うたた寝という自然な形で脳が休息を求めたということは、回復の兆しと言ってよいと思います。
非常に個人的な経験を書いてしまいましたが、本や曲は異なれど、このときのような回復の起点となる瞬間を捕まえることができたらいいなと思うのです。
文学や音楽がそのキッカケになる可能性は十分にあると思うので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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