最近読んだ本　備忘録

最近読んだ本についての備忘録です。ネタバレあるかも。

元彼の遺言状作者　新川帆立

　2022年4月期のフジテレビ月曜9時のドラマの原作です。ドラマも毎回見ていますが、ドラマより原作の方がミステリーの内容がとてもよく考えられていて、面白いです。
　ドラマではそこは表現せずに、篠田と剣持のセリフの応酬をポイントに作成しているのかなと思います。ドラマも好きです。
　話は戻ります。美人で、頭もよくて、強気な弁護士の主人公が痛快に生きていく姿に励まされる人も多いんじゃないでしょうか。私は、この作品の主人公に元気や勇気をもらいました。最近気づいたのですが、ミステリーにしろ、社会派にしろ、問題は大きくても重くならず、爽快感を感じさせてくれる作品が好きです。

死神の浮力　伊坂幸太郎

　シリーズものになるんでしょうか。「死神の精度」の主人公が同じく登場します。死神の千葉の仕事は、七日後に死ぬ予定の人に、本当に死がふさわしいかどうかを判定することです。今作品でも、娘を殺された作家につき、死を与えるかどうかを判定します。作家とその妻の、娘を殺した犯人への復讐旅に千葉も同行するのですが、千葉は夫婦の復讐に介入しないと言いつつも、介入しまくっていて、性格がすごくいいのがよく分かります。
　シリーズ前作の「死神の精度」は映画館で見て、原作は読んでいません。映画は金城武が主人公で、雨をテーマにポップにも、しっとりまとまっていてよかった記憶があります。
　伊坂作品の特徴になるのかもしれませんが、登場人物の掛け合いや会話のテンポが軽く弾むような雰囲気で、それ結構好きです。長編ですが、さらっと読めます。

剣持麗子のワンナイト推理　新川帆立

　元彼の遺言状面白かったので、これ買っちゃいました。長編ではなくて、短編が少しずつつながっている感じです。前作で町の弁護士事務所を引き継いだ剣持先生が、24時間働きどおしています。第一話のホストからの依頼がきっかけで、様々な依頼が彼女に持ち込まれ・・・、でもそのホストは最後には・・・みたいな感じです。第一話はドラマ第三話でも扱われている内容でした。新川帆立さん、作品の中のテンポが軽快で、かつ読みやすい文体です。津村記久子さん好きな方は、新川帆立さんの作品も好きになると思います。