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祖父の思い出の場所/エッセイ

今日は何事も上手くいかず失敗の連続で

こうも上手くいかないのは珍しく

心の痛い日となった。


実は

母と祖父との晩年の思い出の場所に

紅葉を見に行く事になり

写真を撮るためフィルムを入れた。


ちょっと特殊なカメラだった事もあってか

いつも通りにいかずフィルムに傷がつき何故か

上手くハマらずフィルムが巻かれていかない。


仕方なく他のカメラに変更して車で向かった。

道中 理由もわからず後ろから車で煽られ

威嚇されるし忘れ物もしてしまう。

いつもない事ばかり続いた。


正直少し気持ちもしょんぼりして痛みを感じ

楽しめるものではなかった。


でも振り返りながら思う事は

大雨の中 出かける時だけ青空が見え

紅葉も楽しめ

母と祖父との晩年の思い出の場所に行けた事。

無事に行き帰り出来た事

失敗する人の思いになれ優しい心になれたこと。

そうやって自分にとって不都合な事を善きものに

変える事ができたのはとても大きかった。


それにカメラを始めたきっかけは

祖父がやっていたことから始まり

祖父が戦時中に2度も盗まれたという

話を聞いた時に祖父の為に

2台 買わせてもらった。


今日はいつも祖父の写真の側にある

カメラを使ったのだが、それは普段使っている

カメラの調子が悪かったからこそ使えたのだ。


私と母と、祖父との思い出を話している傍らに

祖父がいたのだ。

私は祖父と母と3人で紅葉を見て

共に写真を撮っていたのだと

私は勝手ながらそう感じている。


今日の1日は失敗はあっても

とても有難く素晴らしい1日であったと思う。



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