悪代官をレビューする

今回は悪代官というゲームレビューする

伝説のB級ゲームと言われている

今回ちょっと長いので、目次を作った。

○ゲーム情報

  • ゲームハード プレイステーション2

  • 価格 6279円、廉価版は2940円(アーカイブスなどは未配信)

  • ジャンル シュミレーション

○ゲームの登場人物、用語

  • 悪代官 本作の主人公。本名は腹黒うんちゃらかんちゃらと長々とした名前があるが、覚えるのが面倒かつ、プレイ中は主人公の名前がほぼ出ず、覚える必要ないので、本項では悪代官で統一。

  • 大黒屋金次   悪徳商人。直接戦闘には出ないが、罠や用心棒を提供したり、業者を斡旋する。だいたいがこいつが元凶で悪代官が巻き込まれる。こいつはゲーム中に名前が出る。

  •  正義の味方 本作の敵。主に大黒屋がやらかして、悪代官の屋敷にやってくる。最初の敵でさえ、悪代官より数倍は強く、一騎打ちは無謀過ぎるので、罠や用心棒を駆使することになる

  • 用心棒 悪徳商人が用意する悪代官の護衛。正義の味方は登場時は気力があり、罠に引っ掛からないので、用心棒で気力を削ることが重要。足軽(悪代官の後ろに必ず引っ付いてる人)は最初に必ず何人かいるので、罠や用心棒を連れてくる重要な役割なので外せない。他にも折助、力士、浪人、剣士、忍者、槍使いがいる。

  • 罠 爆弾や落とし穴など用心棒で気力削らされた正義の味方が勝手に引っかかるものや罠のレベルが上がれば、正義の味方だけピンポイントで爆発する爆弾、矢が出る箱など単純な仕掛けのものもあれば、敵味方問わず、矢を発射するものなどこちら側も被害が食うものもあれば、油壺のように爆発などの近くに火の気がないとなんの意味も成さない罠、スイッチまで行って、スイッチを起動して爆発したり、敵を閉じ込めたり、用心棒を巻き込んで、跳ね飛ばすものなど、やり方が難しいものもあるし、味方を巻き込むものもあり、バラエティ豊富。基本的に罠や用心棒を少なく使い、起動が難しい罠をこれでもかと絡めて、悪代官で正義の味方にトドメを刺すと戦闘評価が上がる

○ゲームの流れ

罠や用心棒を購入したり、罠や用心棒をグレードアップして、セーブする→ステージ選択→実写ムービーを見る(スキップ可能)→罠や用心棒を数、時間、資金内に配置する(何も無いのに置けない場所に正義の味方が出現する)→正義の味方が登場ムービー(スキップ可能)→用心棒に命令を出したり、スイッチ式の罠を起動させたりして、戦闘→勝利すると評価画面で資金が貰える(額は評価次第)
という流れ。敗北するとお金は貰えないがどのくらい金を使ったか、味方への損害など見ることは出来、悪代官の野望は正義の味方に打ち砕かれました的な時代劇的にはハッピーエンド?な紙芝居を見ることになる。

○個人的評価

評価はS(最高)→A→B→C→D→E(最悪)

  • ストーリー S

  • グラフィック(当時基準)  D

  • ゲームバランスや難易度 C

  • 操作性 A

  • 世界観 A

  • BGM S

  • ゲームの面白さ S

  • やり込み要素 C

  • 総合評価 B

  • 適正価格 3500円

○良い点

  • 戦国BASARAと同じく、和風テイストの時代劇バカゲーで登場人物の会話からも横文字や和製英語が出るのだが、こちらは普通に携帯電話やテレビがどんどん出てくるし、武将が人外の動きをする戦国BASARAとは違う意味のバカゲー。流石に戦国BASARAでも携帯電話やテレビは出ないので、BASARA以上のバカゲーで出る度、笑いを誘う

  • ストーリーも大体、大黒屋が問題起こして、正義の味方に目をつけられて、悪代官がとばっちりを食うというドタバタストーリーで所々に笑える

  • 罠や用心棒のレベルアップや新規購入の商人の顔が某政治家にそっくりで粗いポリゴンなのによく出来てる

  • 日本史を勉強してればわかるが、江戸時代が舞台で幕末の新撰組が出てきたと思ったら安倍晴明や石川五右衛門が出たり、時代がもうめちゃくちゃ過ぎてそこそこみんな知ってる江戸時代までの人なら適当に出しちゃえ的で日本史が苦手な人でも楽しめる。

  • 罠や用心棒の説明文も所々に和製英語やいつ時代なの?これと思える笑える内容が多い

  • 時代劇でありながらエジプトに行ったり、ガンダムネタなど最早、なんでもありな独特な世界観

  • 敗北時の紙芝居もナレーションが保護センターとか言うので、いつの時代なんだよ!と笑えてきて、負けても笑える

  • 実写ムービーもよく出来ているし、横文字満載のなんでもありで笑える

  • 戦闘前にテレビが出てきて、正義の味方が映る度にテレビを斬るし、正義の味方も横文字や和製英語だらけで笑いを誘う

  • 先述の通り、正義の味方は悪代官より何倍も強く、自分で一人戦うのは無謀の域で、罠や用心棒をどう使うか、戦略センスが問われるのでただのバカゲーと侮れない

  • 敵も個性豊かでただ適当に用心棒や罠を置いてれば勝てるものではなく、敵の人数が多いので、用心棒について行くように命令してキープしたり、用心棒を敵側にさせてしまう者もいるので、罠を多めにして、用心棒を最低限にする必要があったりと、今回の敵はにはどれが効くか、お金と相談しながら考えて、準備する必要がある

  • 評価画面には称号があるのだが、勝っても負けても笑える称号が多い。勝つと天下人や閻魔とか高評価のものはそれっぽく納得だが、低評価だとリケッチア、アニサキス、ウシガエル、宇宙番長とか何これ?と思えるものもある。当時、私は中学生だったので、リケッチアだのアニサキスってマジで意味がわからず、国語辞典を引いたら寄生虫かよと落胆した思い出がある。負けるとお子様ガムとか液漏れマスクとか謎な称号が貰える。勝っても負けても称号は何が貰えるか楽しみなのもこのゲームの醍醐味。

  • 油壺や岩石の母など扱いが難しい、味方を巻き込みやすいスイッチ式や引火式などの罠でコンボが決まると何個も地獄が出て、ものすごく気持ちがいい。

  • ストーリーの途中でミニゲームがあるが、天井の忍者や帯回し、家臣が襲いかかるゲームがあるがどれも秀逸

  • 操作性も悪くない

  • BGMは和風の世界観が出ていて、よく出来ている

  • やり込み要素は裏ボスとかは無いが、クリア済みのステージは何度でも遊べるし、高評価プレイは地獄のコンボはもちろん、罠や用心棒に使ったお金、味方への損害が少なければ少ないほど、評価が上がるので評価を上げてみたり、罠や用心棒をコンプする、楽しみがある。

  • 悪代官自身は弱いし、簡単な罠と用心棒に任せていればクリア自体は出来るが高評価を狙いたいなら、悪代官自身がトドメを刺すのは必須。しかし、悪代官自身にはレベルの概念はなく、悪代官の武器を強くだけが唯一、悪代官を強くする方法なので、悪代官の武器を集めるのも高評価プレイや武器コンプには必須。

×悪い点

  • シュミレーションゲームなのに勝利条件が書かれていない。勝利条件が制圧だけのFE封印と違って、特定の敵撃破、敵全滅が勝利条件なのに、書いていないので、倒す必要のない敵にコンボなど出す羽目になる。最後に〜地獄が出なければ、倒さなくていい雑魚ということになるだけ。それまで勝利条件はノーヒント。敗北条件は左上の悪代官の命メーターが空になることのみ。

  • 倒す必要がある敵のマークもないため、本当に倒す必要のない雑魚に労力を割くことになる。

  • ゲームバランスが攻略できないレベルでは無いが、あまり宜しくない。罠が強化が限られる序盤にくのいち五姉妹で一人一人出てくる、敵全滅マップがあったり、中盤に新撰組が出る。これがこのゲーム最大の鬼門で、敵が38人も出て、倒す必要があるのは3人という、特定の敵を倒す勝利条件なのに雑魚が異様に多く、どんどん出てきて、用心棒や罠を無駄にさせる。どちらも罠も用心棒も弾切れしやすく、ラスボス以上の難易度を誇る。この2つさえ突破すれば、用心棒雇いすぎると収拾つかなくなる天草四郎やツタン仮面くらいが厄介なくらいで、ラスボスも3人一気に出てきて、敵全滅が条件なので、罠や用心棒の弾切れの頻度はくのいちや新撰組程では無い。

  •  強い用心棒は雇用費が馬鹿みたいに高いのにそれに見合った強さはないので、用心棒の強化をすればするほど、使った資金が多くなり、罠を置くお金が足りなくなった、評価が下がる罠がある。用心棒を使うのは気力を下げるだけと割り切って、クリアだけなら、雇用費の安い、足軽と折助と痩せ浪人で充分。折助は20と破格に安いので、私はそれと足軽しか使わなかった。槍使い、忍者、剣士や力士も要らないし、レベルアップも不要。特に槍使い、忍者と剣士は強さが何も実感できないのに、最低レベルでも雇用額が1000オーバーとアホみたい高いから、用心棒や罠をコンプしたい人以外は要らない。完全にコレクターアイテムとなっている。用心棒にトドメを任せると評価が低くなるし。コレクター以外、強くする意味が無い。

  • 準備画面で罠をセットしても家臣が全て置いてあるのを確認してから、戦闘開始しなかったり、仮セットのまま、時間切れになると、仮セットだけしてあって、家臣が置いてないところは戦闘時は罠が何もない状況になる

  • B級ゲームなので、実写ムービー以外はポリゴンのグラフィックが粗い。PS2なのにマリオ64レベル。制作側も売れない前提だったので、制作費を使えなかったのだろうと推察できる

  • このステージの最高評価でもハイスコアシステムがないため、完全に自己満になり、やり込みは飽きやすい

  • 先述もチラッと説明したが、次作も同様に主人公の名前はあるが、異様に長いし、日本語でありながら日本人でも発音しにくく、噛むような名前である。大黒屋も代官様と呼ぶので、作中では呼ばれることは無いし、プレイヤーからもその名前の呼びづらさから悪代官と呼ばれるだけになる。変なところだけはリアル。織田信長も本当は織田弾正忠信長だが、現代人には馴染みがなく、呼びづらいので、織田信長になってるように名前を短くすれば、主人公の名前を覚えて貰えたのにと思える。脇役の悪徳商人、大黒屋金次は覚えて貰えたのに悲しいものである。

○総評

グローバル・A・エンターテインメントという、このゲームを世に出すまでは無名のゲーム会社が作り上げた、無名の俳優ばかりのPS2なのに、マリオ64のような粗いポリゴンというB級ゲーム。
無名のゲーム会社だから売れないと踏んで予算もないであろう中でここまでの出来はよく、ハマれる作品はそうそうない。
私も親戚からのクチコミで教えてもらったゲームで、ネットがそんなに発展してない中、ここまで売れたのは制作会社も考えてなかったかもしれない。
ここまで売れたから次作も出して、他にも何作か出して、最後に七英雄の1つでもある、大奥記を出したのは大失敗な気がするが。
同じ時代劇の戦略ゲーの信長の野望や三国志よりもわかりやすい戦闘システムかつ、勉強が嫌いな人、日本史が苦手な人でも楽しめるゲームになっているのも売れる理由だったのかもしれない。

○次回予告

ポケットモンスター赤緑青

ピカチュウもプレイしたが、これらと別の内容があるので、次回は触れないでおく。




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