臨床発達心理士 資格取得の道①
臨床発達心理士資格を取ろう
昨年、臨床発達心理士資格を取得しました。臨床発達心理士という資格についてはまだよく知られていないようですが、発達の臨床(療育や教育相談)に関わる仕事をしてきた私にとっては、持っておくべき資格だと考えていました。
しかしこの資格について、勉強方法についてなどとにかく情報が少なく、自分が受験する際にはまずもって情報収集に苦労しました。なのでなるべく多くの方に私の体験を通して得た情報を届けたいと思っています。臨床発達心理士資格を目指す多くの方に、この情報を役立ててもらいたいと切に願います。
臨床発達心理士とは
臨床発達心理士とは”発達心理学を基礎とした人の健やかな育ちを支援する専門家”と公式HPにあるように、「発達」という視点をベースに活動する心理士です。この点で臨床心理士とは大きく異なる、とされています。
生きていくうえで困難や生きづらさを抱える人に発達的観点で寄り添い、支援する。この「発達的観点」というところが一番大切な視点となります。
公式HPには”臨床心理士の仕事”として、以下のことが挙げられています。
発達をめぐる問題を査定し、具体的な支援をします
子どもから大人まで、生涯にわたり支援します
家族・地域への広がりをもった支援をします
異なる職種の専門家に対して、コンサルテーションを行います
子育て、気になる子ども、障害、社会適応などの問題に対応します
育児不安、虐待、いじめ、不登校、引きこもりなどの現代的問題
教育現場において「気になる」子どもの問題
自閉スペクトラム症(ASD)、知的障害、LD(学習障害)、AD/HD(注意欠如・多動症)などの発達障害
成人期・老人期の社会的適応や加齢に伴い生じる問題
子育て支援、次世代健全育成
ここでは人が生まれてから死ぬまでの変化を発達ととらえており、物理的に増加していくことばかりではなく、減少や衰退していく現象による変化も発達とします。よって加齢による変化も発達であり、この資格は何も子どもだけを対象としているわけではありません。
臨床発達心理士の活動フィールド
臨床発達心理士は”地域に根差した活動”ということを強調しており、その活躍のフィールドを”クリニックや専門機関ばかりでなく、保育所・幼稚園、小学校や学童保育(放課後児童クラブ、放課後等デイサービス)、中・高等学校、大学、児童養護施設や高齢者施設のような社会福祉施設など、日常の場面での、人々の健やかで豊かな生活の実現を目指して支援を行っています”(公式HPより)としています。
私は発達の観点を持つということはすなわち、予防的で開発的な支援も可能にすると考えています。活動フィールドが広いということは、面談室でクライエントを待つ以外にも様々な関わりが期待できるということです。
発達は日常の営みや経験の積み重ねであり、その時に起きる課題はちょっとしたサポートですんなり乗り越えられることも多いように思います。発達時期に合わせて出現する困難さは、そもそもの原点にある問題を大きくしたり逆に隠してしまったりすることもあります。
そこをふまえて支援していくことに、この資格の礎となる考え方の特徴があるのです。
次回以降、この資格の取得方法や勉強、対策について少しづつ述べていきたいと思います。
★以下のブログ記事では4つの心理専門資格についてまとめてあります★
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