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【バスケ】W杯終了から約一か月・・・日本の強さを語ります。(後編)

 どうも!Coach Sです。
日本代表の強さを語る記事後編です。前回の記事をご覧になってからこの記事を見る事をオススメします!
 では早速まいりましょう!


①若手のバックコート陣

 今回のオリンピックでサプライズな選手となったのは、やはり「河村勇輝」だと私は思います。B LeagueのMVPは世界の舞台でも躍進を遂げ、平均アシスト数では7.6本を記録し、日本代表の中で1位となりました。ベネズエラ戦では日本代表で得点とアシストでダブルダブルを記録した初めての選手になり、日本の歴代のガードの中でも最上位クラスであることが伺えます。
 そして得点でも13.6得点と二桁点数を残しており、私は河村勇輝が日本代表のオフェンスで牽引したと考えてます。平均得点こそ日本代表の中で3位ですが、彼がいなければオフェンスはホーキンソンや渡辺雄太頼りになっていたことでしょう。
 フィンランド戦では多彩なスキルを見せてくれました。フィンランド戦4Qでは逆転のスリーポイントプレー、ドライブを警戒して下がっているディフェンスへはプルアップ3、最後にはドライブで抜き自分で決めると思わせといてホーキンソンへアシストするなど、完全に河村勇輝が試合をコントロールしていました。背が低くディフェンスで穴になるのでは?と良く言われていますが、前からプレッシャーを与えて一番ディフェンスをハッスルしているように見えました。対ポストプレーはさすがに1人では止められませんが、オフボールスイッチやダブルチームでうまくごまかせていました。そこは日本の戦略が光っていたと思います。
 そしてもう一人の若手、富永啓生を忘れてはいけません。残念ながらディフェンスや背丈の問題でベンチスタートとなりました(おそらく)。しかし、結果的には良かったのかもしれません。彼の平均得点は11.4点とチーム4位でしたが、3ポイントアテンプト(打った数)、成功、そして成功率チームトップと前評判通りシューターとして日本を支えました。何より得失点差を表す+-スタッツですが彼は6.2とチームトップでした(ちなみに+だったのは富永と河村勇輝のみ)。
 試合を見てると、やはり徹底的に潰されてたと思います。よく言われる「引力」という表現がぴったりです。「引力」はボールを持たせたらいけないと警戒されてる選手にひっぱられてディフェンスが2人その選手についていってしまう事です。またフィンランド戦を例に挙げるのですが、4Qに富永がドリブルして二人引き連れてホーキンソンに簡単にパスが通ったことが2回あったと思います。(前回も言いましたがw)まさに引力が発動したという形です。ディフェンスが外にひっぱられ中が空く、これが理想のバスケットだと思います。
 前回、ホーキンソンが平均得点が一番高いがオフェンスの中心ではない、と言いましたが、まさに理由がこの二人。この二人がオフェンスの中心になっていました。富永は高確率な3ポイント、河村勇輝も3ポイントかドライブが読ませない、そしてパスもする。結果この二人に注意が向き、中が空く、という形が出来ていたのではないでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=sYt1ehT2Sr8


②ベテランの意地

  ベネズエラ戦の4Qだけで15点。見ていて思わず叫んでしまいました。最年長でイジられ役の彼はまさに救世主でした。比江島慎。彼が居なければ自力でオリンピックに出ることは出来なかったのではないでしょうか。
 好不調の波があり平均は9.4得点、二桁得点はベネズエラとフィンランド戦のみですがどちらも試合に勝っています。今大会、彼が二桁取ったら勝率100%です。(半分冗談です)
 比江島ステップと呼ばれる彼の独特なリズムですが、世界にも通用しました。もともと海外に挑戦していたりその実力は申し分ないのですが、非常に謙虚でシャイな性格で海外に馴染めなかったという話があります。それはプレイスタイルにも表れていたように見えました。
 時は2019年のワールドカップ。前回の記事にも書いたのですが、2019年のチームには八村、ファジーカスを中心としたスローテンポなバスケでした。比江島も代表に呼ばれていましたが、結果から言えば今大会ほど活躍しなかったです。プレイに迷いがあるというか、自分を出せていないように見えました。ゲームプランがあり、それを忠実に実行しなければならない、という意識があったのか、ドライブで抜けたにも関わらずフィニッシュに行くことを躊躇ったり、パスをしてしまったりと見ていて勿体ないなと思うシーンがいくつかありました。謙虚でシャイな性格が裏目に出てしまうというパターンですが。
 ですが今大会は見違えるほどに積極的にシュートに行き、得意なドライブも世界に通用していました。前回大会の時は年齢が29歳と肉体的に全盛期だったであろうにも関わらず、33歳となった今大会の方がプレイヤーとしてとても”上手い”選手になったように見えました。それは数字にも表れていると思います。まずFG%が53.6%3ポイント%が57.1%と積極的に行ったにも関わらず、この高水準をキープしています。謙虚な性格が確実なFGを生んだ、と私は考えております。
 そして比江島ステップの正体ですが、私が考えるに、ドリブルが他の選手より1回、2回多いように見えます。魅せるためのドリブルではなく、リムに向かうドリブルが、ほかの選手であればピックしてレイアップに行ってしまうところをもう一回ドリブルを行ってプレーの幅を広げてる、そんな印象を受けました。どれが比江島ステップと言われても明言は誰も出来ないと思いますが、そういったリズムが比江島ステップと言われる所以ではないのでしょうか。ギャザーステップ(0ステップ)も見事使いこなしてましたし、彼のフットワークはとても参考になります。(ベネズエラ戦最後の3ポイントの貰い方はギャザーステップに見えました。
 余談なのですが、比江島ステップという表現がなんか共感性羞恥みたいなのが発動してちょっとゾワゾワしますw

 

③まとめ

 いかがでしたでしょうか。あの感動からもう1か月が経ち、バスケはB League、そしてNBAが開幕します!NBAの記事もいくつか書いていきたいので、是非また見てくださいね^^

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