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それが愛だと気づかない人

朝、仕事に行く前に多かったり、少なかったりする洗濯物を干してくれる姉。
夕方、学校から帰宅して多かったり、少なかったりする洗濯物を畳む私。

ゴミの日、お風呂の排水溝を掃除してくれる姉。
同日、トイレ掃除をする私。
同日、どちらかが洗面所を掃除する姉妹。
同日、どちらかがキッチンの排水溝掃除とサスキ(?)でキッチンまわりを掃除する姉妹。

週に一度か二度、掃除機をかける私。
数か月に一度、洗濯機掃除をする姉。

以前のことも含めると、
「ご飯を作ってくれる姉と、片づけをする私。」はマストだ。

2人で暮らしていると、どっちかがあれをして、どっちかが何もしない、という状況が生まれる。

そうだ、ごみを捨てる人も喧嘩の発端になりうる。
家から家までの一往復、どうしてあんなにも億劫なのか。
夏の夜は暑い。冬の夜は凍える。

2人暮らしを始める前、「ごはんは作るから他の家事は全てして、お風呂掃除は…好きだからしてあげてもいいよ」と言われた。

友達の母には、「ごはん作ってくれるならいいじゃーん」と言われた。

よくないよ。よくないんだよ。

当時、包丁を持つことも、キッチンで火をつけることも恐れていた私に伝えたい。「そっか、いいんだ」と思った私に伝えたい。よくないんだよ。

あなたがこらえた「どうして?」の先の言葉、今も言えないままだよ。

言わないと伝わらない、って言えたことだけが、って、わかってはいるけど。うまく伝えられる自信がない。言わずに、生活が円滑に進むのなら、と思う。

何かをしてもらうことを当たり前だと思っていた私がいたし、正直今も挙げたらたくさん出てくると思う。

それでも、隣にいる人がぐんと私を抜かす勢いで何かをしてもらうことを当然と捉えているおかげで、なんとか「私偉いのではないか」と自問できる。

みんな頑張ってるんだけど。姉の頑張りが私には見えづらい。けれどもそれに対して謝りたくはない。

ハロウィンだからつくったケーキ。半時間位かけて濾したかぼちゃを入れた。意地悪だけど、どうしても姉には渡せなかった。私は母のように、何度強く当たられても彼女に尽くそうとは思えないし、父のように、笑って彼女の発言や行動を許せはしない。私はわたしなので。できません。

あなたの考え方が今更変わるだなんて、希望めいたことも言わないから、おねがいだから、受けた愛情を疎かにしないで。それだけは心にとどめておいて欲しい。

永遠に受け取れるわけじゃないから。覚えていて。