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すきな花を集めたいだけじゃなくて

ラインの既読がついたかどうかではしゃげるの、恋愛してるときだけだと思うんです。極論。すぎたかな。

最近、『いちばんすきな花』というドラマをやっと観ました。
ずっとハードディスクにあって、観たいな、観ないとな、今じゃない、を繰り返して、3日で観終わりました。4時間観て、5時間観て、2時間。共感することが多く、友達や家族との向き合い方について考え直すきっかけになりました。浅はかなコメント過ぎて申し訳ないけれど、素直な気持ちです。

このドラマは、2人組が苦手、という共通点を持つ4人のお話。私も未だに「好きな子と2人組作って」という先生の言葉に、苦手意識があります。大学に入るとそのような指示は多くはないです。でも、こうして過去のことを思い返した時、周りを見渡すこともできず、どうしようか、と悩んでいた私自身の後ろ姿を思い出してしまいます。友達がいなくて悩んだこともあるけど、それだけじゃなくて、3人で仲の良い友達がいたとき、1人が余るんです。それがどうも、嫌でした。

ドラマのネタバレになりますが、主要人物4人の共通の知人がいることが作品の中で明らかになります。一度5人で集まったとき、その知人がそっと一人に伝えるんです。「2人組が4つ」。

お花屋さんの息子が、店頭に出せないお花の中から、自分が好きな花を合わせて、小さな花束を作る場面がありました。その花束を観て、彼の弟が伝えるんです。「好きな花だけを集めればいいんじゃないよ」って。

この二つの言葉が、今の私にとても腑に落ちたというか、人と付き合っていく中で、覚えておきたいな、と思えたものです。

高校卒業前にできた3人のグループラインがあります。
既読がね、全然つかないんです。私はラインをツイッター(今はX)と捉えているせいで、毎度メッセージを大量生産して、めんどくさいのは承知しています。自分勝手な話だけど、自分が渡した花が相手に届いたかわからない状況が続くのは、いい気がしません。

高校入学前にできた3人のグループラインがあります。
既読がね、つくのはやいんです。朝の5時半に「課題終わった!!」って連絡したら、「お疲れ様!!」って通知が来て、「おはよう」って通知が続いたことがあります。なんで起きてるんだよという驚きもありつつ、自分が渡したものにすぐに反応をもらえたことにうれしさを感じました。

どちらも最初は好き同士で集まってできた花束だったはずなのに、手入れのされ方で見え方が変わるなあと、どうしても対比してしまいました。

もう、あの二人にとって私はすきな花ではないのかもしれません。私はかまってちゃんだから、その環境では咲きたくないかな。それならいっそ、ずっと太陽のようなぬくもりのもとで咲き続ける花でいたいです。

大学入学後、写真の実習で出会った二人の先輩がいます。今思えば、私の写真を一番最初に褒めてくれたのがこの二人でした。この一年で関係が大きく変化して、何度かご飯にも連れて行っていただいています。
初めてのご飯は中華でした。食後のデザートにコンビニアイス。コンビニ前でいただいていた時、「普通3人だとちょっと気まずかったりするんだけど、この3人だとそれが全くない!すごい!!」と1人の先輩が嬉しそうに伝えてくれたことがあります。もともと先輩二人には二人の関係性があって、私がそこに入らせてもらえたような、私がすきな花を集めてもらえたような3人だったのに。ドラマを観終えた今なら、その言葉がどれほど幸せで、あたりまえじゃないことか、同じ温度感で理解できるかもと思いました。嬉しいです。あたたかいです。ありがとうございます。今週久しぶりの3人ご飯ですね。幸せ。どうか2人組が2つではなく、3人として楽しめますように。