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「寅さん」世代と「逃げ恥」

 私はもちろんもう還暦で寅さん世代といってもよいと思うのですが、最近見たものではあのガッキーの「逃げ恥」が久しぶりにハマったドラマでした。
 少しまじめに批評っぽく言うと、
「ガッキーの愛らしさが本当に満載。それは微かにしかし確かに感じられる哀しみを湛えた堪らない愛らしさであり、コメディエンヌ新垣結衣の面目が大躍如、確立した傑作だと思います。そして文字通り彼女の最高作であり、21世紀日本のラブコメディーの最高作といっていいのではないかとまで私は思いました。星野源も好演しているし、脇をつかさどる役者陣もかっちりとドラマの土台を固めています。
 現代を生きる女性の個の確立をテーマとして据えて、個の問題を真っ当に扱えば不可分の問題として浮かび上がる”恋愛”について真正面から捉え、笑いの中に人間性の本質を描き切った正統派のドラマであると思うのは、「寅さん」がまさに個の問題を真っ当に扱っていくことで最高のラブコメディーまで昇華させているのと、軌を一にしています。

 しかし、それにしても近代の課題として我々に突き付けられた個の問題は斯くも厳しいものを現代女性に見舞っているのか、と真摯な思いに駆られるます。それは男に対しても全く同じことであり、現代の若者の苦悩を思わないではいらませんが、このドラマは、親の世代である我々にとっても若き日はやはり厳しいものであったと懐かしく感じさせるものがありました。それは、主人公の背景として描かれる家族や友人たちが、洗練された笑いの中に優しく慈愛に満ちた存在として描かれているからであろうし、各世代をこぞって引き付ける魅力でもあろうと思われます。

 そうした共感をきっちりと味方につけて、こんなにも上質なラブコメディーを作り上げてくれた、キャストの皆さんとスタッフの皆さん全員に、心からの感謝を捧げたい、本当にありがとう。」

と正直に思いました。

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 アマゾンでは上記URLで各種メディアで視聴可能ですが、私はPrimeVideoで繰り返し見ました。さながら寅さんのお気に入りを繰り返し見ると、これも軌を一にします。現在(2022/6/12)Primeでフリーでは見れませんが、またそのうちフリーでやるかもしれません。

 「逃げ恥」が寅さんのどのマドンナの作品と重なるのか、というのもこれから、寅さんを見ながら見つけていきたいところです。女性の自立に関する部分は、やはりリリー三部作に類似点が見つけられそうな気がします。

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 最も、寅さんの場合、マドンナは入れ替わりではあるものの、実は永遠のマドンナとしての”サクラ”が毎回存在感濃く裏の主役として存在しているのに対して、「逃げ恥」はひとり、新垣結衣が”みくり”として頑張っていたという点はガッキーを非常に評価してあげてよいところかもしれません。でも、ワキは「逃げ恥」の場合も非常にいい形で固められていましたね。そうですね、、、、、。

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