53 教員3、4年目 相手意識を持った関わりが大切だと今更気づいた件
ー相手意識ー
当時は全く考えもしなかったことです。
今更ですが、3~4年目の私に少しでもこの考えが行動に移せていればと思う今日この頃です…
3~4年目 教師としての自分
2年目を終え、3年目から体育主任を任されることになりました。
体育行事において、学校を動かす立場となったわけですから、当然気合いが入ります。
体力テスト、プール、運動会、持久走大会…
様々な体育行事を私なりに子ども達の意欲を引き立て、心身の成長につながることを望んで計画や準備に取り掛かっていました。
また、3~4年目と2年連続、2年生の担任になり、実践を積みました。特に4年目は2回連続の2年生ですので、見通しを持った学級経営を行うことができました。
順風満帆にいっていたと思ったのですが…
3~4年目 課外クラブの指導者としての自分
課外クラブの指導者として、2年目に引き続いて指導していました。
ある時、6年生の副キャプテンのCくんが
「先生、辞めたいです…」
と話に来ました。すぐに詳しい話を聞きましたが、Cくんの意志は固く、説得することができませんでした。
すぐに保護者宅まで出向き、
「主力で活躍している子なので、Cくんが辞めるのは、もう少し待ってもらえないでしょうか?」
と説得し、練習への参加はしないものの、すぐに辞めるのは待ってもらいました。
すると、翌日からCくんが晴れやかな姿で学校生活を送っているではありませんか!
今まで見たことのないような表情で過ごしています。
ー辞めたほうが、この子にとってはいいのだなー
それから、私はCくんに対して説得するのを辞め、そっとしておくことにしたのです。
すると、1か月後、Cくんの保護者から連絡が。
「先生から辞めるかどうかもう少し待ってくれと言われたのですが、いつまで待っても連絡がないので電話しました。いったいどうなっているんですか!?」
私は自分でCくんをそっとしておくことにしたことを決めたのですが、周囲の関係者やCくんの保護者へ連絡するのを全くしていなかったのです。
結果、校長室へ来ていただき、一連の経緯の説明と謝罪をすることになりました。
ここでも
ー早く知りたいなら、すぐに電話すればいいじゃないかー
ーCくんがすっきりしたのだから、いいじゃないかー
と相手を非難する考えにしか至りませんでした。
3~4年目のふり返り 相手意識が足りない自分
…今思えば、相手意識が足りませんでした。
Cくんが辞めたいと思うまでに日頃の関わりに不十分なところがなかっただろうか?
一方的にCくんが辞めることを先延ばしにせず、関係者と連絡相談してチームで対応を協議するべきだったのでは?
Cくんが辞めるのを了承するなら、しかるべき手順を踏まなければならなかったのではないだろうか?
すべて自分で考え、自分で納得し、自分で行動しており、
相手意識を持った関わりができていませんでした。
副キャプテンであるCくんが辞めるといいだすくらいなので、チーム状況も最悪でした。
後半は全く勝てず、チームの士気も上がらない一方。保護者同士の衝突も続きました。
学級経営は上手くいっていたものの、課外クラブの指導者としての自分は目もあてられないものでした。
それでも、当時の自分は過去の栄光にとらわれ、強豪チームの指導者だという意識ばかりもっていました。
相手意識を持った関わりをするために
相手意識を持った関わりをするために、常に優先している原理があります。それは、返報性の原理です。
これは、ロバート・チャルディー二著
影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのかで書かれている影響力の武器の1つです。
返報性の原理を利用した学校でできる相手意識を持った関わりといえば、
子どもへ手作りのものをプレゼントする
相手が喜んだり楽しめたりするイベントを考える
手紙や感謝の言葉かけを行ったりする
などでしょうか。つまり、先手必勝で相手を喜ばせる人になるということです。そうすれば、子どもや保護者は必ずお返しという形で我々教員を信頼し、指導を受け入れたりサポートをしてくれたりするということです。
私は初任の4年間、相手意識を持った関わりがほとんどできませんでした。常に自分のことばかり考えていました。
失敗すれば相手のせい。成功すれば自分のおかげ。
それは、まさに返報性の原理とは真逆の対応だったと思います。
まずは、私が子どもや保護者のために何ができるかを考え、行動する。
相手意識を持った関わりを最優先にして行う。
その先に、子どもや保護者との信頼関係を築くことができます。
子どもへスムーズな指導を行えるようになったり、保護者と協力して学校活動を行えるようになったりできるのです。
返報性の原理は、もともと小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法であります。影響力を高める上でも、信頼を勝ち取る上でも、現在の自分の行動指針となっています。
1~4年目までの失敗経験を踏まえ、5年目の2校目へ異動することになります。2校目で、いよいよ特別支援への道に進むことになるのです。
今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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