USJを満喫したい~乗り物酔い~
遊園地はお好きだろうか?
遊園地はお好きか?絶叫系はいかが?
私は好きである。もし家の近所にあれば、毎日のように乗りにいくのに。
最も近いところでも、車で3時間くらい。
ただ、私は非常に乗り物酔いしやすい。
昔から、車は乗っただけで酔ってしまう。
そんな私が今度USJに行くことになったのだが、恐れているアトラクションがある。『ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー』だ。酔いやすいことで有名だが、せっかく行くのなら乗ってみたい。でも酔って後が楽しめなくなることは避けたい。医学的に予防することは可能なのか、調べてみよう。以下の内容は野村泰之氏の『高齢者の疑問にどう答えるか。耳領域 乗り物酔いの予防法はありますか?』(JOHNS(0910-6820)39巻9号 Page945-948(2023.09))を参考にしている。
まずそもそも、乗り物酔いとは何なのか
乗り物酔い(医学的には「動揺病」と呼ばれる)は、身体が受容する入力情報としての「内耳前庭の動揺感覚」「視覚」「体性感覚」の統合ミスマッチである。つまり、車やバス、電車、船などの不規則な乗物の揺れを感じとる器官(内耳:三半規管や耳石器)と、目で見た情報を受け取る脳とで情報が錯綜し、混乱することによって起こる自律神経系の失調状態である。ということは、乗り物酔いを防ぐにはこのミスマッチをなくせばいいということだ。
体の揺れを減らす
まずは、不規則な乗物の揺れを感じとる「内耳前庭の動揺感覚」の面からの予防法である。上記の論文には①「長く乗らない」②「頭を揺らさない」、の2つが挙げられていた。USJのアトラクションにおいて、体験時間は決まっているので①の長く乗らないは使えない。ヘッドレストに頭を固定して、なるべく頭を揺らさないというのはありかもしれない。覚えていれば試してみよう。
目に入る情報を遮断
つぎに、視覚の面からである。視覚を遮断すれば、体の感覚のみになるため、酔いにくくなるということである。これは確かにそうかもしれないが、アトラクション中ずっと目を閉じている、というのはなんだかな。遠くを見ている方が酔いにくいとも報告されているが、映像を見ることになるので、視覚的に予防することは難しそうである。どうしても酔いそうな時に、目をつぶるのは良さそうだ。
自律神経
よく聞くが、いまいちよく分からない言葉、「自律神経」。
「自律神経系の失調状態」と書いたように、自律神経も大いに関係しているようだ。楽しい気分の時には酔いにくく、睡眠不足や不安・心配な気持ちの時は酔いやすいらしい。前日は早く寝るようにしよう。そして楽しむことに集中する。
酔い止めに頼る
まぁ、予防と言えばこれだろう。市販でも複数の種類があり、酔ったあとからでも効くものもある。副作用としては眠気が挙げられるが、眠気が少ないと記載されているものを選べばよいだろう。酔い止めを飲んでも酔って気持ち悪くなることを想定するなら、昨日記載した吐き気止め(プリンペラン®など)を持っていくのも手だ。
チューインガム
VR酔いに関する論文( Kaufeld, M., De Coninck, K., Schmidt, J. et al. Chewing gum reduces visually induced motion sickness. Exp Brain Res 240, 651–663 (2022))にはペパーミントガムを噛んでいたグループ、ジンジャーガムを噛んでいたグループ、何も噛んでいなかったグループに分けて比較検討した結果が記載されている。最も効果が高かったのはペパーミントガムを噛んでいたグループで、ジンジャーガムはペパーミントガムほどではないものの映像酔いが減少したと報告されている。
味によっても効果が変わるというのは面白い結果だ。USJにガムが持ち込めるかについて公式ホームページに明記はされていないので、念のため手荷物検査時に聞いてみるとしよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?