分子標的薬各論~抗RANKL抗体~
概要未熟な破骨細胞の表面には「RANK」と呼ばれる受容体がある。この受容体に結合するリガンドに「RANKL」と呼ばれる物質があり、RANKに結合すると破骨細胞は成熟する。がん細胞はこのRANKLの生産を促進し、破骨細胞の働きを過剰に活発化する。その結果、破骨細胞と骨芽細胞のバランスが崩れ、破骨細胞が骨を溶かしていく。このRANKLを標的として、骨転移や多発性骨髄腫に効果をもたらす抗RANKL抗体が承認されており、一般名:デノスマブ(商品名:ランマーク®)が現在使用可能である。