[人材育成]教えるということ 後編
tellする教え方
teachは教育・指導という意味合いが強い考え方。tellは伝達という意味合いが強い考え方。
「教える」じゃない「伝える」
teachもtellも「教える」と訳せる言葉。でも意味は少しちがう。
人材育成は「教える」ではなく「伝える」あり方であってほしいと思っている。
報酬を期待しない
tellする教え方は、自分が持っている技術や情報を相手に伝達するという教え方。
自分は相手に伝えました、以上。という教え方。伝えたことが大事なので、相手が出来ているかどうかはどうでもいい。というか、言ったことすら忘れてしまう。
相手の習熟について、一切考慮しない考え方なので、前に書いたような相手の報酬は期待しない。
伝えたことは即忘れる
「前にも言ったよね?」「こないだ教えたけど」と言ったら、相手は聞きに来なくなる。
覚えるためには何度も繰り返すことが重要。あくまで情報の伝達なのだから、伝わり切らなかったら何度でも伝えればいい。
教える側は言ったそばから忘れるくらいでちょうどいいのだ。
では相手がわからない、できてなかったら?
何度でも聞けばいいし、何度でも伝えればいい。100回でも1000回でも10000回でも繰り返せばいい。
教わる側は何度も聞くことで、自分が足りていない部分を補充することができるし、不安な部分を確認することだってできる。
教わる側は相手に聞く勇気を必要とするかもしれない。
tellする人
技術や知識の習得に苦労した経験がある人
根気がある人
人材育成に対して無自覚ながらやる気のある人
人に教える経験が豊富な人
話しかけやすい人
精神的に余裕がある人、器量がある人
他人に対して興味・関心が薄い人
いい意味で忘れっぽい人
tellする覚悟
僕は仕事とは年単位で磨きあげていくものだと思っている。
無論、業績を上げねばいかない企業にしてみれば年単位など待てないと言うだろう。
だからといって促成栽培をすると、それこそミスによる損失や離職を招く結果になるだろう。人手不足が問題視される現在、人材を粗末に扱ってよいのだろうか。
こと、医療・福祉はその傾向が強い。
人に優しくしなければいけない分野が人を優しく育てない。皮肉なことではないか。
人が育つのを待つ。芽吹きを待つ。根気を持って行動することが育てる側に求められるのだ。
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