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この写真に違和感があった方へ~リコーダー指導の小ネタ~

 写真に違和感があった方は,きっとリコーダー演奏やその指導にしっかり取り組まれた経験がある方でしょう。
 リコーダーと言えば,小学校3年生から子どもたちが取り組む楽器。しかし,きれいな音を出すための柔らかな息づかい,音を明瞭にするためのタンギング,そして指使い(運指)と指導はなかなか難しい。
 ただ,この中で運指だけは,目で見て指導ができ,子どもも目で見て学習できるものです。そして,息づかいやタンギングがあまり上手でなくても,運指さえできれば,とりあえずの演奏ができます。
 そこで,この写真の指導法です。
 違和感があった方は,本来なら右手が下,左手が上で演奏するのに,この写真は右手が上,左手が下になっていることに気づかれたはず。子どもたちの中で,よく間違えてしまう右手と左手の位置ですが,この写真では,意図的にそうしています。それはなぜか?
 ラジオ体操の指揮者は,子どもたちから見て鏡のように体操をしています。子どもたちが右へ動くときは左へ,左へ動くときは右へ動くことで,鏡のようにあり,指揮者の真似をすれば,左右を間違えずに体操ができるためにです。この指導者がする鏡のような動き。リコーダーの指導では,右手が上,左手が下にして見せるということになります。
 子どもたちの前で,この動きを真似るようにと指導すると,運指の苦手な子でも真似し始め,少しずつ上達していきます。
 ただ,私のまわりの人にこの指導法を話しても,「職人芸」という言葉で終わってしまうことが多々あります。あら先生だからできるので,多くの人には無理だと言われます。
 ところが,今はGIGAスクールで一人一台タブレットをもっています。先生が普通に演奏したリコーダー動画を左右反転さえさせれば,簡単に「職人芸」の動画ができるのです。しかも,動画を保存しておけば,個別練習もいつでもできます。
 リコーダー指導の小ネタ。いかがでしょうか?

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