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【009】ミラノ工科大学サービスデザイン修士 Day4-6 サービスデザインツール基礎

Buongiorno〜(挨拶を変えました)!すーです。
授業の記事を書けていなかったので追いつきます(自分の復習も兼ねて)。Day4-6ではサービスデザインツールを学びました。

ツールを学ぶ目的

当たり前ですが、ツールを学ぶこと自体は目的ではなく、良いサービスをデザインするための手段としてツールを学びます。

より良いサービスをデザインするために、サービスデザイナーは状況に応じて、適切なツールを選び使いこなしていく必要があります(まるで外科医が病状に応じて、適切な手術道具を選ぶように)。

授業の冒頭で、先生が「そのツールが何を目的にどのように生まれたのか、適切な使い方は何か、理解していないと効果的に使えない。結果として良いサービスがデザインできない」と話していて、授業前に「ツールか〜、ある程度知っているな」と少し思っていた気持ちが引き締まりました。

代表的なツール

授業の中ではデザインツールの歴史から始まり、多種多様なツールの紹介がありました(イタリアで活躍された日本人のデザイナーIsao HosoeさんのPlay40なども紹介されていました)。

http://ihd.it/portfolio/play-40/


特に、代表的なものとして以下7つを詳しく学びました。広義のデザインに触れたことがある方にはお馴染みかもしれません。以下ざっくりとした説明です(気になる方は画像検索してもらうとイメージがつきやすいかも)。

  1. ペルソナ:
    顧客の特性やニーズを把握するための、具体的なユーザー像

  2. オファリングマップ:
    サービス全体像を把握するために、顧客に提供する全てのサービスを表した図

  3. ステークホルダーマップ: 
    サービスの全関係者を把握するために、直接/間接的な関係者及びその関係・影響を表した図

  4. システムマップ:
    サービスの構造を把握するために、関係者・システム間のモノ・カネ・情報等の流れを表した図

  5. ストーリーボード: 
    顧客の体験を具体的に理解するために、顧客のサービス利用時の体験を簡単な物語形式で描写したもの

  6. カスタマージャーニー:
    顧客の体験を具体的に理解するために、サービス利用時の体験を顧客の行動・感情・タッチポイント等含めて時系列で表したもの

  7. サービスブループリント: 
    顧客の体験・提供者側の動きを理解するために、サービス利用時の体験を提供者側の動き(フロント・バック)と共に時系列で表したもの

チームワーク

一通り説明が終わった後はひたすらチームワーク!
チーム毎に既存の企業1社を、上記7つのツールを実際に使って分析していきました(一種のリバースエンジニアリングです)。

私のチームは、私+イタリア出身の3人(プロダクトデザイナー/グラフィックデザイナー/映像クリエイター)の4人で、Patagoniaを題材にワークをしました。

Patagoniaは個人的に好きなのと、私の周りに愛用者も多いので考えやすかったです。ちなみにペルソナは日本人にしました(私のサーフ仲間から名前を借りました笑)。

ストーリーボードの一部。絵が得意なメンバーがサクッと描きつつ議論

学び

多種多様なツールを知れたこと自体も学びでしたが、チームみんなで実際にツールを使ってみたことが学びになりました。

自分自身は良くも悪くも理解度70%くらい(いや60%かも)でも、ざっくり創ってどんどん進めてしまう(細かく見るのは後から)タイプなのですが、メンバーの中には細かい部分まで理解するために先に質問したり、納得できるまでその場で議論するタイプもいました。

その分ワーク時間が切迫されることもあるのですが、その突っ込んだ質問や議論からより良い分析やアイディアが見えてくることも多々あり、途中で細かく突っ込んでみることも時には有用なんだな〜と、自分にはないアプローチを隣にいたことで学ぶことができました。

また、今回のツール自体は前職の業務でも使ったことがあったものの、馴染みのツールもみんなでその場で一緒に使ってみることで理解が深まるものなんだな〜と驚きました。

そして何よりみんなで喧々諤々と議論すること自体が楽しかったです。
大学のNPO活動やらコンサル時代からタコ部屋での議論は好きだったのですが、リモート勤務も多かった昨今、そういえば対面で何日もかけて議論する機会自体が久しぶりでした。

改めて自分は問題解決に向けて、チームで何かを創っていく行為自体がとっても好きなんだな〜と認識できましたし、チームみんなも楽しそうにしていたので、実は多くの人にとっても楽しいことでもあるかもなと思いました。

ツールは無限にあるので、これからも気軽に試しつつ、自分の道具として使えるものを増やしていきたいと思います。

サクッとでしたがDay4-6でした〜。それではCiao〜!


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