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私のための香水 

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2018年12月の記事一覧

XXII.

XXII.

思考狭窄にならぬ様に
恐れることは何もないのだから

この世に溢れる未知 未知 未知
毎日のルーティンが感覚を鈍らせる
全て識った気になって 識った風に喋る 
そんなのはもう僕にはたくさんなんだ

空ひとつが刹那
二度と繰り返されない 

瞬きの後はすべてが新しい

宇宙が存在し得た過程の延長だよ 僕が馨しい花に鼻を近づけるのは
この惑星の息吹 荒ぶる大地 
物質がこの全ての意識を生むまで
僕の中

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XXI. ストレス 感覚 調香

XXI. ストレス 感覚 調香

容易に解らないこと、秘密、謎めいたこと、不確かなこと
それらを簡単な言葉に丸め込んで、難解な正確さよりも解しやすい嘘や、安易な結論を選ぶ傾向と、スニャータ調香はまったく相容れない。
正直なところ、調香は分からないことだらけだ。

調香に関する技術や知識を身に付けたければ、勉強し経験を積めば済む。
その先の、香りの謎や秘密こそが調香の魅力に違いない。
分からないことに真摯に向き合い続けることを止めれ

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XX.【受付】調香室 Śūnyatāスニャータ         2019年 個人調香・調香体験

XX.【受付】調香室 Śūnyatāスニャータ         2019年 個人調香・調香体験

個人調香・調香体験の2019年の受付を開始しました。

内容:

個人調香:約90分、10種類程度のその季節の天然香料に対する印象を伺いながらカウンセリングをします。それをもとに調香師の東京山人が貴方だけの感覚に向けた香水を調合します。混合香料の安定を待ち、一か月以内に5ccボトル入り香水をお渡しします。

調香体験:約90分、季節の天然香料をお試しいただき、ご自身の感覚を確かめていただきます。そ

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XVIII. Iris_保留剤

XVIII. Iris_保留剤

アイリス(ニオイアヤメ, Iris pallida)の根を6年以上かけ乾燥熟成させる。ゆっくりとした酸化反応により香気成分主体(alpha/beta)-イロン(irones; C14H22O MW206)が生成する。香料分子のなかでも比較的分子量が大きく”重い”=揮発が比較的遅い。

原料となる白く乾燥した根の塊はその見た目の地味さからも、到底香料原料になりそうもない物体で、褐色の点々も不気味。水

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