男性障害者自殺について考える

コロナの第二派が騒がれている中、こんなニュースを見かけた。

大阪の平野区に一人暮らしをする総合失調症を患っている男性が、自治会から”さらし者”にされ、自殺したのだ。
この事件、起こったのは2019年11月。
約7か月経った今日(7月31日)公表された。

記事にも書かれている通り、自治会の班長をくじで決める際、除外して欲しいと男性は訴えた。しかし、"特別扱い"はできないと言われ、障害があることや日常生活への影響を記すよう要求された。そして、それを他の住民に見せると言ったのだ。亡くなる前日、男性は兄に電話でこう言った。

「言いたくないことまで根掘り葉掘り書かされた。さらし者にされる」
引用:「おかねのけいさんできません」男性自殺 障害の記載「自治会が強要」

 正直、読んでいて涙が流れた。
男性が書いた一文字、一文字読むたびに胸が締め付けられた。
そして、社会が私たち障害者や社会的弱者にどのような目で見られているのかを痛感した。

驚きなのが、男性は市役所やケースワーカーなどに相談していたにも関わらず、このようなことが起こったことである。地域の社会福祉協議会の関係者も参加し、この屈辱的な行為を強制させたのである。
そして、この事件が明るみになるまでなぜ7か月もかかったのか。
これらが、明らかになるまでもうしばらくかかるだろう。
そして、判決がどうなるかはまだわからない。

しかし、この強制的に自分のセンシティブな部分を書面を書かせ、近隣にばらまくという行為は、間接的な殺人である。
また、人混みが苦手というような内容の文章から、自殺とはいかなくても、男性が嫌がることは簡単に想像がつくのではないだろうか。
特に社会福祉協議会の関係者は。

なんにせよ、男性が、自殺という形を取らざる得なかったほど追い込んだのだ。
社会は、この事件を決して繰り返してはいけない。

乙武洋匡氏がTwitterでこのようにツイートしていた。
”初期設定”の違いに日本が気づくのはいつなのだろうか。
本当の特別扱いとは、何か。それを社会全体で、考えていかなくては、このように社会が障害者を苦しめるような事件は決して減らない。

悲しいことに、人は何かが起きなくては考えれないようだ。特に社会的弱者の問題に関ては、それが強いように思う。
いや、何か起きても結局、”自分に関係ないもの”とみなすのが今の社会か。
だからこそ、私は問題を少しでも訴え続けなくてはいけないのか。

このニュースに関しては新しい情報などが入り次第、随時noteに書き続けたい。

最後に、亡くなられて男性にご冥福をお祈りします。
そして、遺族の方々の心の傷が一日でも早く少しでも癒えることを願っています。


sunumizu

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