見出し画像

「わかりやすさ」への嫌疑

猿人全開ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ🦍
サンシャインゴリラです🦍

DX化と叫ばれる昨今ですが数々のITツールは知れば知るほど複雑怪奇なもののように見えてしまっている。とりわけ競合が多く、とりあえず聞いてみようとすると、まずは「導入を検討したきっかけや課題を教えて欲しい」と返されるのだ。

このnoteの本筋は、悩める情報システム担当者に向けた申し送りと思って見て欲しい。工具選びと違って単純ではないからだ。

で、導入検討に至った課題は何か?問われると最初のうちは答えに窮することがあった。
まずは値段を知ってからどれほど予算を割くことができるのかを知るべく、いきなり電話をするのだけど、切り込んだところで「扱うデータ量によって左右される」「営業がいない」など、けむに巻かれることが多かった。
なんだオイ、この公式ページと代理店のブログに書いてあることが全てだと言いたいのか。と思った。

自分がした具体的な失敗は「わかりやすさ」に惑わされたことだ。
他責するわけではない、こちらも隈なく調べたつもりが手抜かりがあったのだ。導入しようとしたツールにも"松竹梅"があったわけだ。
「ツールは使えるが量的上限がある」ことを見落とす。
「上限が設けられているが、一般的な使い方でどれほどの量を使うのか」調べなかった。
「自社で製品を改変するつもりでいたが、自由度に比例して料金が上がる」ことについて知らなかった。
後出しジャンケンと批判する前にやることはあった。

ゴリラ「Aの工程をツールBによって時間を短縮したい。現在自社でこの仕組みを考えている。貴社のツールで実現できるか?」
営業「できます。(技術的には可能です)」
ゴリラ「わかりました(よしそれなら入れてみるか、ツールを使う分には無料範囲でできるのか。)」
営業「まいどあり(できるとは言ったが別に料金がかかるんだけど)」

製品を紹介する公式サイトには「わかりやすく」製品を紹介している。

誰に向けてメッセージをしているのかというと、ある程度決裁権を持った役職の人間にメッセージを書いている。これは間違いない。
製品の便利さについてのアピールはそれこそ読んでいけばわかる。
製品の特徴も同じように読んでいけばわかる。
製品の料金だけはボカしており、この段階から資料請求をするように仕掛けを作っている。

現場を動かす人間にとって本当に必要な情報は、営業担当を突かないと情報は手に入らない。ここで気をつけたいのは営業担当もまた、こちらを値踏みしていることだ。商品を買わない奴に情報は教えない様子。
ネット界隈にいるセールスでは「温度感」「確度」という指標で購入検討者の購買意欲を彼らの匙加減で決めている。購入検討者の社内政治ポジション、予算、導入時期、全ての定量的、定性的情報にメジャーを当てて購入者を見定めている。

購入する側のリテラシーとして身に付けておくことは何か。
「わかりやすさ」に惑わされないことに尽きる。
便利なツールを使うことは、その利便性と引き換えに複雑さと向き合うことになる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?