斜陽

元ライター 26歳 会社員

斜陽

元ライター 26歳 会社員

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才能を勘違いした15年前

私は幼い頃から勉強が嫌いだった。学ぶ事に後ろ向きで特に算数なんかは毛嫌いしていて数字を見るだけで頭がクラクラしてきてしすぐに教科書を閉じてしまうような子供だった。 人より覚えるのが遅く何をするにも不器用で 鈍臭かった。 そんなある日担任の先生に帰り際呼び出された。クラスには先生の指導に率直に従う素直な生徒と反抗心剥き出しのいわゆる問題児生徒など、様々なタイプが存在するだろう。 私は間違いなく後者であった。 そんなわけで今日はどんなお叱りかなと 少し緊張しながら職員室の扉を

    • 人はそれほど

      人間は凡夫である。 「あの人とは気が合わない」 「なんでこうしてくれないんだろう」と ついつい不平不満を並べてしまう生き物だ。 感情には波があって、移ろいゆく。 常に感情にはプラスとマイナスが存在する。 私には、苦手な人が「いた」 あくまでも過去形である。 SEKAI NO OWARIが リリースした人気曲「habit」 初めは中毒性のあるリズムと、 インパクトのあるミュージックビデオ というイメージでしかなかった ある日、何気なく歌詞を見ていたら 最近自分の頭の

      • 自分を好きになれる方法

        つい強気に自己啓発本の見出しの様な タイトル付けをしてしまったが、 私はここ数日新しい趣味を見つけた。 それは「自分のためだけのInstagramアカウントを作ること」 日記のように毎日書くのではなく、 文字を起こしたい衝動に駆られたときにだけ ゆるーくありのままの想いを綴る。 前向きなことも後ろ向きなことも偽りなく全部。 誰の目にどう映るか、誰がどう受け取るか。 なんて気にせず自分の心の豊かさのために書く。 フォロー欄はポジティブマインドにしてくれる芸能人やイン

        • 月夜のアボカド

          今夜、Instagramをフォローしてくれているお姉さんから一通のdmが届いた。 それは少し前に投稿したストーリーについての反応だった。原田マハの「あなたは誰かの大切な人」に収録されている「月夜のアボカド」の印象に残った1ページを写真に撮り自分の想いを簡単に綴り、アップした。 私は携帯を手にしてからというもの今も変わらず SNSが好きだ。中学生の頃はブログを書いていたし高校ではFacebookやInstagram。写真を撮ること、文章を書くこと、自分の記録として収め 何年

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        才能を勘違いした15年前

          キネマの神様から蘇る亡き祖父

          現在上映中の映画 原田マハ作 「キネマの神様」 原作を読み、亡き祖父を思い出した。 キネマの神様の主人公であるゴウちゃん。 口数が少なくぶっきらぼうで、群れない一匹狼。好きなものはギャンブルで一人でふらふらと出掛けてしまうような危なっかしい役柄。 そんなゴウちゃんは私の祖父にピッタリと重なった。ちなみにあだ名は「ゴウちゃん」笑 嘘みたいな話だが全く同じ名前だった。 私の祖父は強面で声色も立ち振る舞いもぶっきらぼうで子供の頃から少し恐れていた。気軽に「おじいちゃん!」と甘

          キネマの神様から蘇る亡き祖父

          やわらかな労り

          これといって何か悩みを抱えているわけでは無いが、捌いても捌いても仕事の原稿が終わらない時。毎日予定を詰め込んで心にゆとりを失った時。 そんな時、子供のように今の心情を真っ直ぐに吐露したい。おもちゃの買ってもらえない5歳児のようにその場で泣きじゃくって駄々こねたい。何も言わず黙って抱きしめ頭を撫で、全てを肯定してほしい。そんな気持ちになる事が誰しもあると思う。 それでも、そう甘えてはいられない事も頭では理解している。どこか遠くに旅に出掛けたい、友人と朝まで飲み明かしてカラオ

          やわらかな労り

          21時

          サテン素材のキャミソールに履き慣れた淡いブルーのジーンズ、ミントグリーンの薄手のジャケットを羽織り、裸足で簡単に履けるミュールを選んだ。 "香水"と聴くと思い浮かぶような甘く香り高い、角張ったガラスのパフュームでは無く、爽やかな自然由来の香り。 Aesopのボディースプレーを数プッシュ。 これが今の自分に似合っている様な気がした 少し外を歩いたら、どうせ化粧を落としてシャワーを浴びる。クレンジングオイルに綺麗さっぱりと洗い流されてしまう。 誰に見られる訳でもない。それ

          プレイヤーを持たずレコードを購入した日曜日

          レコードを買った。 プレイヤーも無いのに笑 山積みになったレコードを 無我夢中で漁っていく 新譜から中古まで積み上げられたレコードショップ。ジャズコーナーにどのくらい滞在していただろうか。 一番好きなkenny Gやビリージョエルは 見つからなかったが、アース・ウィンド・アンド・ファイアー、ダイアナ・ロス、ビリーオーシャンを手に取りレジへ向かった プレイヤーもないのに?このままではインテリアの一部と化してしまう。今すぐにでも聴いてみたくなった。レコードで音楽を楽しむの

          プレイヤーを持たずレコードを購入した日曜日

          こめかみがジーンとする音たち

          今の会社に入社して半年以上の月日が経った 研修が終わりある程度仕事に慣れてきた頃、在宅勤務が始まり気付けばこの働き方が主流になっていた。 定時キッカリに業務終了の日もあれば、締切に追われ背中を丸めて黙々とデスクに向かっている日もある訳だが 今日の仕事は久々にこたえた。22時を回っても片付かず長時間のデスクワークによって腰も限界をむかえていた。 時計の針が23時を差したころパソコンの電源を切り解放された。明日は有給を頂いているからこれで思う存分安らげる。 営業兼ライター

          こめかみがジーンとする音たち

          甘ったるいキャラメルミルク

          仕事がテレワークになり、仕事終わりや休日も自宅でなんとなく時間が過ぎる事が増えたように思う。 ボタンを押せば暖房が付いてすぐに空間が暖まり、カプセルを投入してボタンを押せばふわふわのコーヒーが出来上がる。 名古屋から車を二時間ほど走らせて、昨日から滋賀県のキャンプ場に宿泊している。 パジャマの下にタイツを履いて寝袋に入って電気毛布にくるまれ、ちょっぴりダサい腹巻までして万全の状態で寝たが電気毛布の電源が落ちて朝は身震いするほどの極寒だった。 石油ストーブを付けようと試

          甘ったるいキャラメルミルク