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限られた空間につくる、快適で使いやすいワークスペースとは

最近トレンドのリフォームトピックスについて「それって本当はどうなの?」と設計のプロに聞く、というコラム。
今回のテーマは、在宅勤務の普及で急激に需要が高まっている「ワークスペース/DEN(書斎)」。百戦錬磨のプロ目線だからこそ、リフォームのヒントが満載です。

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――コロナ禍でテレワークが一般化した影響もあって、「自宅で落ち着いて仕事できる環境がほしい!」と思う方も多いと思います。最近そういう依頼も増えましたか?

杉崎:
以前は「ワークスペース」といっても、仕事スペースだけではなく、自宅で趣味を楽しむためや、お子さまの勉強や遊びスペースとしてフリーに使えるスペースを求める方が多かったのですが、
ここ最近は在宅ワークで仕事に集中できるスペースを求める方が多くなっています。

――用途によって提案も変わってきますか?

杉崎:
ご家族みんなで使用するなら、リビングの一部をワークスペースとして提案することが多いですね。お子さまが小さいご家庭では、リビング学習スペースとして活用されています。
リビングにスペースの余裕がない場合は、壁面にカウンターを付けたり、デスクスペースを提案したりします。
1.5~2畳のスペースをとれるなら、腰くらいの高さの壁でゆるく仕切って空間を分けるのがおすすめです。

◆リビングの一部にワークスペース

少しくぼんだ空間にデスクを設置することで、集中力UP

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キッチンを隠す壁に造り付けたダイニングテーブルと、ひとつなぎに設置されたワークスペース

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構造上撤去できなかった梁を活かして、リビングとゆるく空間を分かつワークスペースを新設

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腰壁と、床を一段上げてカーペットにすることで、リビング空間との区別を

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◆個室のワークスペース

杉崎:
用途が在宅ワークでしたら、個室や、リビングとは別の空間をご提案することが多く、最近はそちらの需要が高まってきている印象です。

リビング奥に書斎を設ける

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こだわりのガラス戸でリビングとの間に間仕切りを付けて

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――とはいえ、リフォームでしたら施工面積も決まっていますし、ひと部屋をワークスペースに割けないという事情もあるのではないですか?

杉崎:
とくにマンションだと、ですね。
ひと部屋を書斎にするのが一番ですが、リビングの一画に壁をつくって、部屋をつくってしまうという方法があります。
その場合は小さな部屋になるので、圧迫感の解消や換気という点でも、室内窓をつけた方がいいですね。

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杉崎:
ちなみに、エアコンの空気を呼び込むという点では、室内窓は上部が大きく開口するタイプか、回転窓がおすすめです。跳ね上げタイプは上からの風を呼び込みにくいので…

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――それは知りませんでした。クーラーの設置場所によっては、窓にもこだわったほうがいいですね。

杉崎:
リビングとは別の空間につくるのでしたら、玄関土間につくる方もいらっしゃいますよ。

◆玄関土間にワークスペース

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杉崎:
個人的には廊下もいいんじゃないかと思っています。

――廊下ですか?

杉崎:
えぇ、廊下に本棚はよくありますし、廊下に少しくぼみをつくれるのであれば、そこにデスクを置いたら落ち着くんじゃないかと。(まだ事例はないのですが…笑)

廊下に本棚

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――杉崎さん自身も在宅ワークするようになったと思いますが、ご自身の経験から「快適なワークスペースにするコツ」はありますか?

杉崎:
コンセントの位置はかなり重要だと実感しました。
リフォームではコンセントの位置を自由に決められます。パソコンやプリンター、スマホの充電など、配線をごちゃつかせないためには、どこに何を置くかをはじめ、どういう配線にするかまでよく考えた方がいいでしょう。
あと、私は設計という仕事柄、資料を広げることが多いのですが、その場合デスクの奥行きは最低600㎜はほしいですね!スペースがあれば、L字型デスクが使い勝手がよくて最高です。

ワークスペースで過ごす時間が長いのであれば、窓際にデスクを置くと1日気持ちよく仕事ができます。正面や横に窓があれば、オンライン会議でも顔が暗くならなくていいですよ。

◆眺望が自慢のワークスペース

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落ち着いて仕事できる空間づくりについて、少しでも参考になりましたでしょうか?
もしワークスペースにひと部屋とれなくても、間取りを上手に活かして、快適な仕事空間をつくり出すことができるかもしれません。ぜひサンリフォームにご相談ください♪

★こちらのコラムもあわせてご覧ください。

「ひと部屋なくてもつくれる、テレワークスペース実例と、その目安費用」

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